平成29年11月に永代供養塔が完成しました。上部の東西南北に四天王を配し、突端には多宝塔がそびえます。正面の中心部分には大きな水晶が埋め込まれています。これは三種の神器の一つである八咫の鏡としても有名なご神鏡をイメージして作られました。
神鏡(しんきょう)とは神聖な鏡という意味ですが、神霊の御神体として神社の本殿に祀られている鏡もあれば、または拝殿の神前に置かれている鏡もあります。神鏡の意義に関しては、一般的には太陽を鏡で指していると言われます。これは、鏡で日の光を反射した際、それを正面から見ると太陽のように輝いて見える為であり、日本神道では太陽神である天照大神(アマテラスオオミカミ)を最上の神として崇め祀るので、太陽を象徴する鏡で以って御神体とし、神社に祀るとされています。『日本書紀』においては、天照大神は孫である瓊瓊杵尊(ニニギノミコト)に、「これらの鏡を私の御魂として、拝するように常に奉りなさい」と記述されています。


また、日蓮聖人は『珠玉』にふれる御聖文で「暗き鏡も磨きぬれば珠玉と見ゆる」と説かれています。つまり、「鏡」も「珠玉」も人間の心の奥深くにある「煩悩」による汚れ、穢れにより真っ暗闇に曇ってしまい映らない鏡、光らない珠玉も私達が一生のうちに「南無妙法蓮華経」とお題目を唱えれば、えもいわれぬ大光明と光り輝き仏性を映し出す明鏡となる。心の中の鏡、珠玉を磨続けなさい。と説かれています。


「多宝塔」永代供養塔の突端に設置されている多宝塔は、「法華経」見宝塔品第十一に出てくるもので、「釈尊が霊鷲山で法華経を説法していると大地から巨大な七宝塔が涌出し、空中びそびえた。塔内にいた多宝如来が釈尊の説く法華経の教えを讃嘆し半座を空け、釈尊と共に並座した。」と説かれています。多宝塔の名称はこの所説に由来するもので、見宝塔品のエピソードは法華経の中でもドラマチックな場面であり、法華経の真実性を証明するものとしてさまざまな形式で造形化されています。

 

「四天王」持国天は東方の守護。水火の災いを防ぐ。/広目天は西方の守護。怨みを退散させる。/増長天は南方の守護。病気をなくす。/毘沙門天は北方の守護。財をもたらし、悪鬼を滅ぼす。

日蓮聖人は『祈祷鈔』に「四天王は須弥の腰に」、また『清燈寺大衆中』に「四天・十羅刹、法華経の行者を守護し給わん」と述べられています。なお薬王菩薩と勇施菩薩を二聖といい、持国天と毘沙門天を二天といいます。


年間行事のご案内

  • 年中行事
  • 降迦会甘茶供養:5月8日
  • 竜口法難会、題目講:10月12日/14:00より
  • お会式:10月12日/14:00より
※随時、回向、祈願、供養、塔婆承ります。また、年回忌にあたる檀家様はお早めにご連絡ください。