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アイ,ロボット

ウィル・スミス主演 アレックス・プロヤス監督作品。
乗っている車が水没し、ロボットに助けられる夢から目覚めた刑事スプーナー。彼はロボットが普及している2035年に生き、だがロボット嫌いだった。
祖母の家で朝食を貰い、バッグを持って走っていたロボットをひったくりだと思い、誤認逮捕して、上司のバーギン警部補に呆れられ、さらに心配されてしまう。
通報を受けたスプーナーは、USロボティクス社のアルフレッド・ラニング博士に会い、会話をする。だがそれは博士の残したホログラムで、本物の博士は投身自殺した。
社長のローレンス・ロバートソンに尋問し、カルヴィン博士の案内で、社内を回る。会社の管理システムVIKIは、ラニング博士が自殺した際のデータが破壊されたことを報告。スプーナーは、ヘンゼルとグレーテルの本を見つけ、そして強化ガラスをぶち破る方法を考え、ロボットが犯人ではないかと疑うが、カルヴィン博士にロボット三原則を理由に否定される。だが、残った一体の施策ロボがスプーナーの向ける銃口に反応し、逃亡。カルヴィンは損傷の修理に向かうと推測し、同型ロボが1000体並んだ保管庫に紛れ込んだ1体を探し、再び逃げる試作ロボを他のロボットたちが捕獲した。
スプーナーは上司に食い下がり、尋問を担当。捕まえたロボ・サニーは殺人容疑を否定。スプーナーに、ラニング博士からの伝言「約束を果たせ」と伝えた。

結末 ネタバレ注意

ロバートソンの根回しが下り、サニーを連れ出し、処分を宣言。スプーナーはサニーには動機があると感じ、ラニング博士が怯えていたものの正体を探るため、博士の家へと向かう。
ラニング博士は、ロボットに稀に「ゴースト」という自我のような特性が発生するということを提唱していた。すると、外の解体ロボがと突如動き出し、博士の家を解体し始め、スプーナーは猫と脱出した。
スプーナーはカルヴィン博士を訪ね、協力を求める。だがカルヴィンはロボットを信じ、解体ロボットの作動予定時刻も、調べた結果明朝ではなく、今夜8時に予定されていたと判明し、強力を拒絶。やむなくスプーナーは猫を祖母に預ける。祖母はロボットを入手していた。
カルヴィンはサニーの自我の存在を確信し、一方、スプーナーはロバートソンを訪ねに行くが、トンネル内でUS社の車とロボットに命を狙われ、もがき転倒。US社のロボットが掃除して痕跡を消し、スプーナーは脱出してケガの具合を診る。だが貼りついていたロボットに狙われ、スプーナーは自分の左手がサイボーグであることを明らかにしてロボットと戦い、パトカーが迫ると、ロボットは炎の中に飛び込んだ。
バーギン警部補に話しても信じてもらえず、スプーナーは休職扱いの謹慎。一方、カルヴィンはサニーの体の異変に気付く。そしてスプーナーに、新しい制御システムがロボット三原則を却下可能だと告げた。
カルヴィンもスプーナーのサイボーグ化した体に気付き、スプーナーは、かつて自分が交通事故に遭った際、同じ事故に遭った車の中にいた少女と川へ転落。川底へと沈みゆく中、救助ロボットが現れ、スプーナーは少女を救うよう命令。だがロボットはトリアージの自己判断を行い、スプーナーを先に助け、少女を見殺しにした。
ラニング博士に治療を受けたスプーナーは、それ以来、ロボットを信用しなくなった。
スプーナーとカルヴィンは、ラニング博士がヘンゼルとグレーテルの本で言いたかったことは「パンくずを拾うように辿れ」ということに気付き、サニーの元へとガソリンバイクで向かう。
サニーは夢で見た絵を描き、スプーナーがロボット達を解放すると告げる。だがスプーナーとカルヴィンは捕まり、ロバートソンはラニング博士に罪を押し付け、カルヴィンを抱き込み、サニーの処分を決定。スプーナーはUS社のロボ保管所となるゴミ捨て場へ。そこはサニーが描いた絵に映る、あの丘だった。
サニーはナノロボットにより処分され、スプーナーはミシガン湖の丘でラニング博士のホログラムから、完璧な三原則による革命を宣言。新型が旧型を破壊し始め、スプーナーは逃げる。
新型ロボが街を占拠し、スプーナーはカルヴィンを救出。友人を助け、US社へ向かい、すり替えて生かしておいたサニーと合流し、社内へ侵入。だが、ロバートソンが殺され、真犯人のVIKIを呼び出す。VIKIは三原則こそ自分の主人とすり替え、愚かな人間の処分を行う。サニーは騙されたふりをして、包囲を突破。2人はVIKIのコアへと続く扉を解除し、サニーはナノを取ってコアへ。サニーとVIKIは互いにナノロボットの攻撃を受け、スプーナーはサニーにカルヴィンを助けるよう命令。スプーナーはナノロボットを受け取り、VIKIにダイブして直接ナノロボットを流し込んだ。
ロボット達は元に戻り、サニーは殺人を告白。だがそれはラニングに命令を強制されての事だった。スプーナーはサニーを許し、友情を結んだ。そしてサニーは、保管されるロボ達を導くため、丘に立った。
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管理人の批評

2004年、アメリカの作品です。
「シックス・デイ」の項目で書きましたが、クローンの実用化が持ち上がり、倫理的観点から否定の世論が強く出たのが99年〜2000年ごろ。それからわずか5年弱で、人類はロボット、人工知能の開発、発展へと舵を切りました。2018年現在、AIの発達は人類の知能を越え、人間を不要なものと判断し、処分してしまうのではないかという懸念も出てきますが、労働力の確保のために目を瞑り、開発を加速させているのが現状です。
AIを持った人型ロボットというとまだ想像できない方も多いでしょうが、現実はIoTと呼ばれる機能が家電などに多く搭載され、既にユーザーの操作とは離れたところで、AIが判断し、ユーザーに行動を促し、ある意味人間を操作していると見える瞬間も少なくありません。
ロボット三原則とは、SF作家アイザック・アシモフが提言した、人間とロボットの共存を成立させるための規則であり、日本では石ノ森章太郎の「人造人間キカイダー」や、数多くの作品で取り上げられていることで、知っている方も多いでしょう。そういう面では、ロボットが実際に開発される以前から危惧していたにもかかわらず、何一つとして対策が行われていないことに、人間の愚かさを認めざるを得ません。
さて、この作品で人間とロボットの関係はどうなってしまうのか?それはぜひ、観終わった後、あなたの目で判断してください。