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レオン

ジャン・レノ 主演 リュック・ベッソン監督作品。
依頼人の命令で忠実に、冷酷に動く凄腕の殺し屋レオン。レオンはニューヨークにある自宅アパートに帰宅すると、父に虐待を受け、隠れてタバコを吸う少女と出会う。一方、その少女の父親は、ドラッグの使い込みで、スタンという男に責められていた。
家族から愛されず、厄介者扱いのその少女マチルダは、映画鑑賞から帰ってきたレオンは、父に殴られて鼻血を出すマチルダに、ハンカチを差し出し、マチルダはお礼に、レオンのお使いで牛乳を買いに行く。
マチルダが出かけた後、スタンが仲間を連れドラッグを探しにアパートに現れ、マチルダの母、姉、隙をついて反撃しようとした父、そして弟を殺した。
戻ってきたマチルダは、その惨状を目の当たりにし、素通りし、レオンの部屋の前に行き、何かを察知したレオンは、マチルダを静かに迎え入れた。

結末 ネタバレ注意

マチルダにとって、父、継母、義姉を殺されたことはどうでもよかった。だが弟を殺された深い悲しみは強く、レオンはマチルダを慰める。そしてマチルダはレオンが殺し屋と知り、だがレオンは弟の敵討ちを断る。だがレオンにはマチルダを殺すことはできなかった。
翌日、レオンはマチルダを追い出そうとするが、マチルダは殺し屋になる覚悟を決め、そのせいでアパートにいられなくなり、ホテルへと移る。
レオンはマチルダに初心者用のライフルを買い与え、ビルの上から、公園にいる人間をターゲットに練習。だがマチルダは重要人物をターゲットに選び、狙撃。公園は騒ぎになるが、ペイント弾だったことで、沈静化し、2人は引き上げる。
レオンはマチルダに殺し屋の作法を教え、マチルダはレオンに読み書きを教える。そして息抜きにゲームをしては、世代間ギャップを感じた。
レオンは仲介人の所へ行き、マチルダは外で待機。するとマチルダに声を掛けてくる男が現れ、レオンが引き離すと、マチルダは恋を感じた。
レオンが仕事に行き、マチルダは元のアパートへ戻り、ぬいぐるみと父のへそくりを回収。すると、事情聴取に来た刑事とスタンとニアミス。マチルダはスタンを尾行し、居場所を突き止めた。
レオンは傷を負って戻るが、マチルダが支配人の目に留まり、あらぬ疑いを掛けられるようになり、ホテルを移す。レオンは自分で傷を縫合し、仲介人に、もしもの時は金をマチルダに渡すよう頼む。
その間、マチルダはスタンを殺しに行く。だがスタンに待ち伏せされ、銃を向けられる。マチルダが危機を感じる中、スタンに仲間が殺されたという連絡が入る。マチルダはレオンが殺したと気付く。マチルダは自分がもしもの時は、置き手紙でレオンに依頼していた。
レオンがビルに突入し、マチルダを救出。
スタンは殺し屋の正体を求め、レオンの仲介人の元へ。
買い物をしたマチルダは、武装集団に捕まり、部屋を強襲。レオンはノックの異変で、第一陣を始末。だが第二陣の攻撃に傷を負いながらも、マチルダを救出。部屋に戻り、植木鉢を回収し、スナイパーに狙われ、換気口を斧で開け、植木鉢を持ったマチルダを逃がすと、部屋にロケットランチャーを撃ち込まれた。
レオンは変装し、警察の部隊の中に紛れ、救護され、抜け出そうとしたところを、背後からスタンに撃たれ、コックピンを抜き、スタンと共に自爆した。
植木鉢を抱えて脱出したマチルダは、仲介人トニーの元へ。暴行のアザが残るトニーは、レオンから預かった金の事を伝え、仕事をしたいとほざくマチルダを叱り、元の世界へと戻した。
全寮制の学校に復学したマチルダは、先生に本当の事を話し、鉢から庭に移した植物を、レオンと名付けた。
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管理人の批評

1994年、フランス・アメリカの作品です。
共演:ナタリー・ポートマン ゲイリー・オールドマン
この作品は世界的大ヒットを起こした超有名な作品です。元々は期待されていなかったのですが、公開から徐々に人気を博し、世界的大ヒットとなりました。
リュック・ベッソン監督と言えば、悲しくも美しい、戦士達の物語を描かせれば右に出る者はいない、という存在ですが、他にも『ニキータ(アサシン)』、『ダニー・ザ・ドッグ』といった作品にも関わっています。
一説によると、リュック・ベッソンがこの作品の脚本をたった3日で書き上げたという噂がありますが、元々書きたくて、作りたかった作品があり、ただどうしても予算が足りず、その予算を稼ぐために書き上げたのが、この『レオン』であり、そして大ヒットで作り上げたのが、『フィフス・エレメント』であると言われております。
大ヒットに恵まれてか、マチルダを演じたナタリー・ポートマンも、ゲイリー・オールドマンもスターダムに登り、2018年3月に発表された、第90回アカデミー賞の最優秀主演男優賞を受賞いたしました。ちなみに受賞作の『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』でゲイリーにチャーチルの特殊メイクを施し、メーキャップ・ヘアスタイリング賞を日本人で初受賞したのが、辻一弘さんであることは、言うまでもありません。そしてゲイリーの『ハリー・ポッター アズカバンの囚人』や『バットマンビギンズ』での名演は広く評価されています。
そしてジャン・レノも、通常なら以後は主役のみになってもおかしくないにもかかわらず、ドラマスペシャルレベルの作品の端役なども演じるなど、俳優の仕事をこだわることなく愚直に続けておられます。
この作品は全ての方に見てもらいたいです。やはり世界的大ヒットをする理由というのは、観るターゲットを絞らない、こういうところに現れています。そして恋を描きながら、純愛を守っているところが、少女を使いながらも、児童ポルノに繋がらない美しさがそこにあります。