クセには形、性質の異なる４種類があります。
いろいろな分類方法がありますが、ＳＡＷＡＪＩでは波状毛、捻転毛、連珠毛、縮毛の4つに区別しています。
上記の4タイプのクセ毛が頭の部位によって異なっていたり、組み合わさっていたりするなど複合的なクセになっています。
また、クセ毛の方は毛流の方向(毛流)がきつい場合が多いです。
それは下記の「クセ毛の構造｣のイラストにもありますが、直毛の場合は斜め上に向いている毛球が横に向いていたり、下向きになっていることが多いことに起因します。
これによって、直毛の場合はつむじを中心に穏やかな渦を巻くような毛流になっていますが、クセ毛の方は場所〃で毛球がいろいろな方向に向いているために毛流もいろいろな方向に向いているのです。
例えば、直毛の場合は後頭部の毛髪は下向きに生えていますが、強いクセ毛の方は上向きに生えていたり真横に向いていたりすることがあります。
では何故、クセ毛になるのでしょうか？
「伸びてくるうちににクセが出る」と思われるかもしれませんが、実は頭皮の中にその原因があります。
毛髪を作り出す器官を「毛球」といいます。その毛球の形が丸くない場合や上に向かって生えるはずの毛髪が一旦、下や横に向いてから上に向かって生える場合などがあります。
これらの原因は遺伝的なもので、毛球の形や向きは生まれつきのものと言われていて、ちょうど、顔、背の高さ(＝体の大きさ)などが親から遺伝するように、毛球の形や大きさが先祖から遺伝すると言われています。
また、加齢によって毛髪自体が細くなったり、弾力が落ちたりしてクセが出る場合などもあります。
また思春期を過ぎる頃に成長ホルモンの影響で毛球の形が変化する場合などもあって、小さい頃はストレートだった髪が中学生頃からクセが出始めたという方も珍しくありません。
直毛は毛髪のどの部分を切っても断面は「正円」なのに対し、縮毛は四角や三角、ひょうたんのような形状まであって、様々です。
キツイ縮毛は毛根が上を向いていないために、頭皮の中をカーブしながらこすれるように生えてきます。例えばビニールホースをきつく丸めようとすると正円ではなくなります。断面は楕円やひょうたん型になり、必然的に曲がりやすい長い弧の方向にねじれて形成されます。このように縮毛は既に頭皮の内側でねじれが形成されているのです。縮毛の多くはこれら幾つかの原因が複合的に備わっている場合がほとんどで個人差が大きく、同じ人でも生えている場所によってクセの構造や状態は大きく変わる事も珍しくありません。更に毛量、太さなどの要因も絡み、同じ形状でも見た感じは全く変わってきます。また、クセ毛のカーブの外側と内側では、それぞれ親水性（水を吸い込みやすい性質＝薬剤が効きやすい）と疎水性（水を吸いにくい性質＝薬剤が効きにくい）という正反対の性質を持つので矯正剤の作用度合いも大きく変わってしまいます。
右側画像（上）の縮毛は断面が３角形、右側画像（下）の捻転毛は表面がひょうたん型でねじれているのが確認できます。表面のシワの様に見えるのはキューティクルです。ちょうど、うろこのような形状です。健康毛のキューティクルは５層位ありますが損傷毛は全く存在しないものもあります。その内側がコルテックス。弾力のあるＣＭＣ（＝モチモチした間充物質）などがぎっしり詰まっています。中心の白い部分が毛髪の芯に当たるメデュラです。髪の構造は芯、木、塗装という３層構造の鉛筆と良く似ています。
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