ギリギリの荷台スペースに車体を積み込む場合、自走では不可能である。
ここでは電動ウインチを用いて積み込むことにする。
油圧ウインチでもよいが、油圧ポンプやその他油圧機器等が別途必要になる。
(ダンプを選択すれば、PTO駆動の油圧ポンプがあるので兼用することが出来る)
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ウインチの選定
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[ウインチの選定]
・荷台の長手方向寸法が3.1mと短いので、出来るだけスペースを確保するために出来るだけ小さいものを選ぶ。
・クラッチ付きなど、引き出し時にワイヤーをフリーに出来る方が便利である。
・電気オフ時に引き出されないブレーキ付が必要。(ウォームギア等を用いた機構的なものでも良い)
・ギリギリのスペースに乗せるため、蛇角修正しながらの操作となるのでリモコン付が望ましい。
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[牽引力]
ウインチの牽引力は、一般的に垂直引き上げ力を表示している場合が多い。
今回の使い方では、斜めに引きずり揚げる形になるので、車両重量が1tonであっても
牽引力は1tonも必要ない。(下表参照)
力的には余裕がある方が望ましいが、比例して高価になることやスペースを考えると
最小限に留めたい。(とはいえ、ギリギリの能力で使用すると耐久性に難有り)
ワイヤーはΦ4mmもあれば充分で、長さは最低8mは欲しい。
(荷台長さ3.1m + 歩み板3m + 余裕)
シーブを介する場合は更に長いものが必要にある。
また、ウインチ能力は巻き数の段によって直径が変化するため、引き出しすぎると力が減ることを考慮する必要がある。
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[購入品]
今回選択したのは、米国SUPER WINCH社製 X−2(12V、クラッチなし、リモコン付)。左画像
本当はクラッチ付きが欲しかったのだが、ネットオークションで中古品を購入したため選べなかった。新品を購入するならクラッチの有無で定価5000円ぐらいしかかわらないので迷わずクラッチ付を選択する。
購入品スペック
最大牽引力:1,360kg
ワイヤケーブル:直径5.6mm×12.0m
本体重量:10.9kg(ワイヤー込み)
全幅295mm×奥行156mm×全高×146mm
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slope |
10%(6°) |
20%(11°) |
30%(17°) |
100%(45°) |
ROLLING LOAD CAPACITY |
5670kg |
3856kg |
2960kg |
1456kg |
ウインチの取付
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[取付位置]
荷台の長手方向寸法が3.1mと短いため、出来るだけスペースを確保するためにウインチを出っ張らないように固定したい。
場所的には、キャブと荷台の間にクリアランスがあればそこに取り付けるのがベスト。
なければ、シーブを介して荷台の下やキャブ後方上部に取り付け方法がある。
(横方向への転換はスペース状、メリットが出にくい)
レンタカーのセルフローダーは、積載する車両のフック位置に合わせて、シーブを移動できるようになっているが、自分専用の積載車なので、自分の積載車両のフック位置に合わせて左右方向の位置を決定する。
また、荷台を有効に活用するために、出来るだけ飛び出さないように、前方向の位置を決定する。(左画像はキャブマウント部の空間に取付)
また、積み込み時のウインチのワイヤー方向を考慮して、ある程度上方(車両フックよりは下方)にウインチを取り付ける方が、積み込み時においてワイヤーが荷台に干渉しないので、ワイヤーの耐久性もよくなる。
積み込み時はウインチに大きな荷重が加わるので、頑丈に取付をする。
横方向に長く骨を入れるなどをして取付部を補強するのが望ましい。
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