三谷不動産鑑定所

不動産競売市場の視点
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「国豊の鏡」
不動産価格は、その国の経済力,法制,税制の3列柱が支える「国豊」を写す鏡です。
国豊を支える経済力や土地利用規制や不動産関系税体系などの変化に伴い、当然不動産の価格は変動します。
不動産の利用力向上には、建築士,デザイナー,税理士など専門家の共力が必要なことは常識ですが、不動産の将来を鳥瞰し建物や不動産の栄枯盛衰を洞察できる智慧を活用するという気運が少ないことは残念です。

トピックス

収益不動産の急上昇をバブル再来とかはやしたてている人がいますが、長期金利がこの低水準で安定すると予測されている以上、不動産市場の当然の反応だと考えています。
米、欧、日の巨人がお互いフラフラし、長期金利と通貨もフラフラし、世界の不動産価格もフラフラです。
不安定はチャンスとはいうものの自身の世界不動産に対する能力不足を感じています。

[2005.06.27]

直近のテーマ

地方経済の回復とか地価底打ちは未だとはいえ、首都圏を始めグローバル競争勝ち組都市圏では地価や賃料が底値を確認し、反転上昇趨勢に転じたことは明白である。

競争先進各国が人的資源やソフト・技術集積などの経営資源を極大化して最先端を競いあう現下の世界経済を考えると、日本経済の最強ゾーンたる首都圏経済といえども、名目はいかなるものであれ、税の再配分システムなどを通じての地方経済への支援とかを行える余裕はないので、ここ数年で独自の経済力で勝ち残れる都市ゾーンと交付金等の援助金の削減から急激に疲弊化する都市ゾーンは明白化しそうである。

それでは皆が注目する日本の勝ち組大都市圏不動産が今後どのような上昇趨勢をたどるかを予測するためには、世界の不動産価格趨勢がどのようになるかを予測しなければならない。

世界の不動産趨勢がどのようになるかは、今後の世界各大都市圏経済競争がどのようになるかにかかっており、ニューヨーク、ロンドン等いかに不動産投資ノウハウが大集積する都市のベテランといえども、世界経済自身が新しい革新的な生産システムや革命的な情報システムに大きく突き動かされて波動し、過去の知識・経験などが通用しない未体験ゾーンにますます速く・深く突き進んできているので、不動産の投資行動を規定する各種の誘引、エネルギー量を各種資料などから論理的に組み立てて予測するなどということは誰しも困難であろう。

ただ、不動産投資行動の波動は必ず一般経済の進化・発展の波動から時間的に遅れるので、いかなる高層・高級仕様建物も需要が少なくなくなれば巨大な廃棄物でしかないという厳しい歴史的事実に留意しつつ、リスクを小さくすることにウエイトをおけば、その投資行動はきわめて単純化できる。

[2006.02.23]

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