山下 輝昭(小樽) 『2年ぶり5度目のカナダ』
活発な野外活動と海外交流活動をモットーに、「これでもか!」と言わんばかりの『ヤイユーカラの森』のカナダ。今回の参加者は、15名である。
私は、カナダ5度目であるにもかかわらず、どうしても空港が苦手である。その心配は、千歳でも成田、カナダでもあった。どうも空港の係官たちは顔で人を判断しているんじゃないか? 前夜ヨシ子先生が言っていた通りになる、といういつものパターンで皆さんと合流し、いざカナダへ……!
空港で出迎えのアルビン、ワート、松井さん、吾郎君。2年ぶりの顔だ。そして小林さん親子、これで参加者全員そろいましたね。カナダに着いてしまえばもう心配はないと、ホッとする山下デス。なぜかな?
レンタカーを2台借り、食糧を調達し、ビールを山ほど?持ってリルワットへ移動。「なんだかなぁ〜空気がとっても気持ちがよいなぁー」と思い後ろを見ると、かりんちゃんが又寝だめをしている。初めての海外旅行で疲れているのだろう。
モニカや子どもたち、樹央君、カプリケーン、ジョジーナとアルバートたちに、盛大な歓迎を受け、ちょっと遅い夕食だ。私を息子のように見ていてくれるアルバートとジョジーナ、思いきりハグをする。今回も、思いきり世話になるヨ。
ジョジーナの所にスティする何人かを残し、いざアルビン家へ。「さあ、今夜は宴会だぁ」ボボとしこたま飲みながら談議をしていたら、その後の記憶がなくなっている。聞くところによると、また地面に寝っころがっていたそうだ。「吠えていたのは憶えている……」。でも、朝にはベッドにいたな?
いやぁ〜、天気がとても良く、暑い。たまらず川に飛び込むが、「つめてぇ!」。でも気持ちがよい。樹央は川の流れに乗って自分の小屋まで行った。なかなかやるな。グァテマラの朝の儀式は恐ろしく長く暑かったなぁと、また川にドボン。
サーモンキャンプに行く途中、ピースキャンプの"シュティカ"に立ち寄る。前回と同じ顔があり、人も増えていた。頑張っているな。不当な開発に負けるな、私たちも応援するぞと、カンパを集める。
サーモンキャンプでは、暑いせいかサケがそれ程ネットに入らなく、私と荒川が交代で下流にタモをかざすが一匹も入らん。仕方がなく、網で捕ったサケの「イクラ」と「メフン」をもらって醤油漬け。ちょっと酒が多いような気もするが、ま、いいか。後日みんなの腹に収まったのは言うまでもない。うまかった! 特にメフンは絶品だ。カプリケーンも満足そうに食べていたようだ……かな? 最初の頃は、とても気持ち悪そうに見ていた彼らも、この頃ではちゃんと食えるようになったな。イイぞ。
今夜は豪華な料理が山盛りだ。今回の参加者には、料理のうまいお姉さん?が沢山いる。だから私の出番はない。なんだかなぁ、うれしいなぁー。しかし、何でもテキパキとこなす姿には感動しましたねぇー、すごいデス。直美さんにいたっては、自分ちの台所のようになっていたなぁ。
いつものヤイユーカラのキャンプだな。モニカは冷酒が気に入った様子で、とてもいい顔になっている。アルビンは大きな体で小さくなってモニカのそばにいる。モニカは強いのだ。酒宴が続く中、今日は記憶があるうちに寝てしまおうと、ロッジへ行きいつもの塩ラーメンを食べて寝る。何時だか分からないが、まだみんな川の畔で星を見ているのかなぁ。ロマンチックな人たちだ。
セクウェップムゥへ移動。ビヴァリーのガソリン・スタンドに着き、スティ先を割りふって、各人スティ先へ。私は長老ウォルブリンの所に吾郎君、計良さんとだ。
翌朝、家の前にシカが3頭いたと吾郎君が言う。私が起きる前にいなくなってヨカッタ。長老に「獲ってこい」と言われたら困るなぁと思い、ホッとする。
アーサーの息子たちの案内で「サンピークス」へ。手前のプロテクション・キャンプでランチをとり、中へ移動。前回も工事中ですごい建物が建てられていたが、今回もすごい。こんなに立派な家を沢山建てて、どういう人たちが暮らすのか。先住民の土地を奪い、その上に成り立っているのを、彼らは知っているのだろうか。かなり嫌な気分で湖へ……。前回スウェット・ロッジ跡で祈っていたサラの顔が浮かぶ。
新しく建てていたプロテクション・センターはどうなったかと思い訊いてみたら、あの逞しい青年は盗伐の罪でポリスに追われ、現在はアメリカにいるそうだ。カナダに入国すると逮捕されると長老が言っていた。色々な形でサンピークスの嫌がらせが続き、こういうことになっていたとは……。よし、残りの仕事はオレと荒川でやるか? ……もしやったら、しばらく日本には帰れなくなるなぁ。まだそういう度胸がないなぁ。日本でのしがらみが全部解決したら、ここに来ることにしよう。多分、ヨシ子先生も同意してくれると思うんだが……?
色々な問題を目の当りにしながらも、どんどん時間が過ぎて、ジャニスの家で夕食だ。みんな沢山食べて、幸せそう。その後の踊りも、みんなを巻き込んで楽しかったね。さすが、島崎親子と純子さん。さて明日は、船でサケ捕りだぁー。
川の中州で泳ぎまくり、地元の人たちのあたたかいサケ・バーベキュー。おいしいネ?泳いで、食べて、飲んで(アルコールなしだが)、昼寝をして過した後、ジャニスの息子の案内で色々見てまわる。通行止めの橋からダイブしたり、川で泳いだりと、今日はとても楽しい1日であった。ジャニスの息子のメガネが川に落ちるというハプニングがあったが、それも楽しく見ていました。ゴメン……。しかし松井さんといい吾郎君といい荒川といい、みんな凄い泳ぎっぷりだ。もう私にはついていけないと、歳を感じたのです(もっと早く気づけ)。
この川は魚がいそうな気配が感じられ、床田さんがいたら迷わずロッドを持ち出したでしょう。残念です、床田さん。今回の旅も終わりに近く、とてもハードなスケジュールをこなして来ました? 明日は、バンクーバーだ。
車が1台足りなくなり、アーサーの息子がバンクーバーまで行ってくれることになった。快適なドライブで、ホテルへ。私と計良さんが同室だったのだが、エアコンが効かなく、またまた計良さん激怒。どうも計良さん、このホテルが気に入らないようだ。前回も色々とあって、もうプンプンである。それもそうである。体に異変が起こるし、もう大変な状態なのである。後日病院に行き、ピースボートに乗るのはあきらめたようで、キャンセルの手配をしていた。まずはヨカッタ、のかな?
松井さんの案内で、人類学博物館でのレクチャー。何度聞いても、興味深いものです。午後からみなさん待望のフリータイム。女性陣、男性陣、皆バンクーバーの街へショッピングに。しかし、みんな元気だのぉー。
夜、食事に行こうと、隣りのバーへ。すでに若いグループが陣取って、盛り上がっていました。この所私は若いグループから外されているなぁ。なんだヨ、オレは、まだ49才だ(歳か……)。
翌日、ガスタウンで先住民の活動をしている事務所へ。話を聞いている中で思ったことは、日本においてもカナダにおいても、政府のやることは表むきのことだけで、本当の意味で先住民のことを考えてはいないということです。
この事務所が沢山のバンドを抱え活動していることは、すごいことデス。私たちの国ではどうでしょう……頑張らねば。何度となく訪れているカナダで、沢山の人たちと会い勉強させてもらっているが、私は進歩がないなぁー。
午後からまたフリータイム。私は別に買物をする気もなく、ちょっと膝が痛いのでホテルへ。でも泳ぎたいなぁ、車でビーチへ行こうかなぁと思っていたら、ナベさんが来て、2人で街へ。
夕方、松井さんの自宅でのホーム・パーティのため、買い出しに。ここでもお姉さんたちは、沢山の料理を作ってくれました。スゴイデスネー。私はドライバーのためアルコールを飲めず、ホテルへ戻ってから松井さんとカンパイです。
今日まで10日間、松井さん、吾郎君、ご苦労様でした。そして、本当にありがとう!
今回の旅では雨も降らず、とっても楽しく過ごせました。高橋から元橋になったお陰かな……と思ったら、恐るべしミホの力、最後の日に大雨! 余程日本に帰りたくないと思ったのか、凄い……コワイ。
計良さんのお姉さん、とても優しく、そして通訳ありがとう。
真樹子さんも、色々オジさんをかまってくれてありがとう? かなり遊ばれたような、なんだかなぁ〜。
いつものノリで過ごす荒川、イイネ。そしてアイリーンと別れる時にウルウルしていた真弓さん。ここにいたいのなら、いていいんだゾー。
とても繊細でおとなしく、オジさんを心配にさせる、かわいいかりんちゃん。これからもっと強くなれヨ。(きっとヨワイのは私だったりして……)
いつもやさしく通訳してくれた吾郎君のお母さん、三千代さん、ありがとうございます。
アッコはまた帰りたくないと。置いていくか?
純子さん、とても力強い方です。その行動力、私にも少し分けてください。
島崎親子、とても元気が良く(もちろん母の方)、麻里亜があきれていました。
ナベさん、なんか語学力アップしたような。さすが「閑と金がある」(本人談)人だ。
元橋功さん、これにこりず、またミホと参加してください。
そして計良さん、最後まで本当にごくろうさまでした。
今回の旅を楽しく過ごせたのは、みなさんのおかげです。ありがとうございます。
…………なんか書き落としているようなんだが、ま、いいか。「次回もみんな来てくれヨー」と、その前に、12月の道内におけるキャンプのスケジュールもこなさなければと、色々考える山下デス。ちがう、計良さんか……。 <Chimo>
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