少林寺拳法の剛法相対演練の基本には、一拳一足の間合いというものがある。しかしながら、この間合いとは基本を学ぶべき立場の練習であって、上級者向けの接近戦剛法練習にはあまり役立ちませんね。ましてや三段以上になっても同じ間合いの取り方に執着していては意味がない。要するに基本をこなしたら、接近戦の打撃攻防の練習をすべきなのである。やはり護身術的な攻撃というものは、一拳一足の間合いからは絶対に発生しないものです。他の武道を見習うべきとまでは言わないが、接近戦での攻防を工夫しそれを実践することが重要ですね。
私はMW社のビックミットBM56の旧型を愛用しているが、これはいいね。突き蹴りは勿論のこと、肘打ち,膝蹴り,鈎突きなど思いのままの練習ができる。打撃感触も良いし、膝蹴りからの肘打ちや鈎突きからの順突き等のコンビネーション攻撃には申し分ないと思う。やはり物を叩く感触を覚えることが剛法相対演練のスタートラインでしょうね。
PS.
ここでいう「鈎突き」とは、近年の天地拳第一系単演の中に見られるようなやわな鈎突きではない。全体重を乗せた叩き込むような鈎突きであって、基本的に引くことを想定していない鈎突きである。それには「上げ鈎突き,横鈎突き,下げ鈎突き」等があると思えるが、引くなら勿論すべて段突きにつなげるべきですね。
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