その1
柔法には、片手・両手・諸手というように取り方,取られ方に違いがありますが、閂・丁字系の両手取りは難しいですね。努力して「両手閂投・丁字投(両手)」をやって来ましたが、どうも掛かり具合が悪い。そもそも相反する両手の動きに体捌きをプラスするというやり方は非常に難しいのです。そこで考えました。事前に相手の体勢を崩させてはどうかと...人それぞれに体格も違えば力も違う訳ですからね。それでまず相手の両手を引き抜き、相手の体勢を崩したところで閂(丁字)を取りながら体を捌いてみました。するとどうでしょうか...今度は今まで以上に良い結果が生まれました。
その2
相手に取られた手を抜いたり逆技を掛けたりするポイントは、「支点を動かさない」という基本原理がありますが、どうも慣れてくると勝手が違うようです。寧ろ熟練してくると、支点そのものを力点に変える必要があるようです。これは基本を学んでいる段階でやることではありませんが、段階を経たら試してみるのも一考かと思います。
その3
運用法(乱捕り)のやり方で、守主攻従の捉え方を間違ってはいませんか。そもそも受けてから反撃するのでは間に合いません。相手が攻撃をしようと動いた瞬間は、既に攻撃が始まっている訳ですからね。
その4
少林寺拳法の柔法技は、大半が縦拳突きを想定して考えられているような気がします。果たして空手のような横拳突きの攻撃がきた場合、どれ程の拳士が対処できることでしょうか。訊けば「こうやればいい」と答えられる人は沢山いることでしょう...しかし、そのようなことは普段から実践していないと出来ることではありませんね。護身術、錆びてしまっては使えません。
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