「段位取得だけが目的なら止めましょう。」
そう言うべきことも指導者の務めです。
以前某Webサイトの悩み事相談で、「初段を取ったら止めたいのですが...」という相談者に、それでも初段取得を勧めていた高名な指導者がいました。目的の方向性が明らかに違う場合、たとえ初段であっても勧めるべきでないのではありませんか。「良い思い出に...」なんてとんでもないことです。まさに一生懸命な拳士に対して残念な判断です。そういう人が案外自信のなさを露呈し、後々団体批判をしたりするものです。
「〇〇拳法は弱い。(使えない)」
「〇〇拳法の初段は簡単に取れた。」etc...
Webサイトを検索していると、この手の話に暇がありません。
こんな馬鹿げた話しは、確かに「中途半端な人間」の戯言でしょう。しかしながら、初段とはいえ一団体の「黒帯」を取得したことに違いはないのです。組織防衛(風評被害)を考えた場合、たとえ強さが目的ではないにしろ残念な結果だけでは済みません。そもそも昇格考試(昇段試験)は、昇級試験の「合格証書」とは違い「允可状」を授与されるのですから、まさに厳格な対応を求めるべきなのです。
S先生。私が提唱する「実践拳法」とは、開祖の教えを社会に活かすことを実践するということを意図したものです。ご理解していただけなかったようですね。あえて「実戦」としなかったことに意味があった訳ですが...とても残念でした。
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