武道の技術習得は、洗練された達人の技術を受け継ぐのですから難しいのは当然です。しかし、中途半端に理解し、勝手な自己判断で「実戦に即しない」などと結論付けて去ってしまう輩がいるのも現実。またそのような輩ほど組織批判をしているようですね。哀しい現象です。
技術は、体の動きを合理的な動きに矯正し、基本のパターン(法形)を徹底的にマスターすることから始まります。これは長い道のりです。決して短期間で習得できることではありません。
私の世代は、厳しい指導が当たり前の時代でした。勿論、技術を細部にわたって教わることができた訳でもありません。身をもって体験し、痛い思いをさせられて気づかされた毎日でした。それの良し悪しは別にしても、貴重な経験ができたことに変わりはありません。恩師には今でも感謝しています。
高段者になっても、基本の域から脱することができない人がいます。昇級,昇格(昇段),大会等ならまだしも、非常事態においては、相手が基本通りに動いてくれるとは限らないのです。よって高段者ともなれば、いつまでも「教わる状態」に陥っていてはいけません。自主性や独創性に磨きをかけなければ成長することなど有り得ないのです。そのことに気づき、指示がなくても自己鍛錬することを怠らなければ必ず技術は上達します。くれぐれも、「師匠が強くしてくれる(べき)」などと勘違いしないようにしてください。
少林寺拳法は、「やる気」さえあれば必ず強くなります。現に、昔は初,二段でも恐ろしく強い人が沢山いました。いつから変わってしまったのでしょうか。残念です。最近の少林寺拳法は高段者が多くなりましたが、応用力に長けた拳士が育っていることに期待します。
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人のせいにするな。
人に頼りすぎるな。
自分で活路を切り開け。
そうすれば、必ず道は開けてくる。
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