★主のご降誕おめでとうございます!

 私の幼少の頃の思い出です。幼児洗礼の私は両親や姉たちが信じ守っていた信仰を受け継ぎました。
主の降誕の夜半ミサに与るため、ミサ中うたたねしないようにと、日中仮眠させられましたが、枕元には初おろしとなるセーターなどを置いて、こんな時はなぜか眠れずに、その時を今か今かと待ちました。


 車など無縁の時代です、雪明りを頼りに降り積もった雪の一本道、父を先頭に教会へと急ぎます。
もっと遠くから来る家族は、馬そりに一家族全員が乗って、集まります。
畳でしたが、教会がいっぱいになっていました。
 赤々と燃えた薪ストーブと、私の家にはない電気があって、降誕ミサに灯す教会の電灯の明るかったこと、別世界に来たような感じだったことが記憶にあります。

          

ルカ2・15-16


 もう一つ馬小屋の事も忘れられません。
見た目は本物の岩のようでした。実際は、セメント袋の紙で、ゴツゴツ感があり、岩肌に本物のコケもついていました。
その洞窟で幼子を真ん中にしてヨセフとマリア、動物たちがあたたかく取り囲んでいます。
ミサ後にこの馬小屋の前で、家族で礼拝してから家路につきました。

 教皇様が今年10月から来年の11月24日までを信仰年と告示されました。
信仰という素晴らしい賜物を受け継いだ者として、信仰の原点をあらためて見直したいと思っています。
ただただ、単純に信じたこと。
それは、みことばが人となったこと、神が救い主を私たちの中に生まれさせて下さったこと。
この神の深い愛に対する感謝の心を、どれだけ他者のために活かしているかどうかを、今一度振り返るための信仰年だと私は考えます。  

                                (院長 Sr.マルタ上田)


***** 院長ご挨拶 *****