私が最初に中国を訪れたのは1996年、タクシーの運転手さんが蓋の付いたガラス瓶に茶葉とお湯を入れ、飲み干してはまたお湯を足して、一日中飲んでいる様子に驚いたものでした。
日本では何度も飲むなんて考えられず、そのようにしては飲めなかったからです。聞いてみると、茶葉が細断されずにそのまま揉捻するという製法の違いから、何度でも飲めるのだと話してくれました。
しかし今では、運転手さんの横にあるのはペットボトル、様変わりしてしまったようです。そして街には「茶芸館」が開店し、人々はそこで優雅にお茶を嗜んでいます。日本にも伝わった中国茶文化は、今や生活習慣に不可欠なものとなっています。
古くから仙薬としても珍重されている中国茶が、最近、実験や分析を重ねその効能が明らかになってきました。
たとえば、ポリフェノールの仲間であるカテキン類、ビタミン類、アミノ酸、各種ミネラル、カフェインなどの成分が、健康や美容に有効であるといわれています。それだけでなく私は、優雅な香りがリラクゼーション効果を高め、心身の調整やストレス解消に非常に役立っていると思っています。
日々の喧騒を忘れ、ゆったりとお茶を入れ馥郁たる香りに包まれて、それに少しのお茶菓子を添えて、至福のひと時を過ごしてみてはいかがでしょうか。
今後もみなさまのご要望、ご意見などを取り入れていくつもりですのでよろしくお願い致します。