松本工芸は、佐渡島で船箪笥をはじめ木製建具や木製家具などの
木工品を製作している工房です
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船箪笥って?
佐渡のケヤキ

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船箪笥って?
 船箪笥は、江戸時代中期から、明治時代に北前船や、千石船を主にする廻船で船頭や水主(かこ)が使っていた、物入れです。
 特に、船頭が使っていた懸硯(かけすずり)という種類のものがよく知られています。
この懸硯は一種の金庫で、大切な書類等を入れていたそうです。
佐渡の海岸

主な内容は

船鑑札 船を新しくつくったり、買ったりしたときに役所に届け出て税金を納めると登録され交付される小さい木札。
船往来手形 船頭が所轄の浦役場に申請して受けるもの。乗組員がキリシタンでない事を証明し、各藩への通行の許可を記したもの。現在のパスポートのようなもの


その他、御城米船(幕府のご用達の船)では

船中御条目 城米船が守る諸規約を書いたもの
船中日記 航海日誌。単に日帳ともいう
朱丸御用織
朱丸御用提灯
城米船が航海中掲げる目印
積荷の売買などに関しては
送り状 荷主が積荷の数量、品目、届け先を書いたもの
売買仕切 商品の取引に関する書類

これらの書類などは無くすと航海ができなくなったり、取引ができなくなったりするので船頭は上陸の際は必ずこれらの入った懸硯を持って上がり、難破の時も必死で持ち出したそうです。


佐渡小木の船箪笥

小木は江戸から明治にかけての日本海側の航海で

位置的に上りの船にも下りの船にも都合がよく、時化の時の待避港としてもとても重要な港でした。

船がたくさん入港するので、船頭さんたちは、

小木で作られる船箪笥をよく買っていき、小木は船箪笥の一大産地になりました。

特に小木では豪華な船箪笥が多く作られました。

上陸の際には必ず持って上がり、取引の場に置かれる看板代わりのものですから、

豪華で見栄えのする小木の船箪笥はとても人気がありました。

明治後期に入って日本海側でも、船の発達や、それに伴う航海ルートの転換等が進み、

船箪笥の生産も衰退していきました。

しかし、船箪笥で培われた木工技術、金具製作の技術、デザイン性などは、今も色あせず健在です。

帳箱 懸硯
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