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恩は 石に刻むべし    
怨みは 水に流すべし

TEL. 06-6311-9085

〒530-0056 大阪府大阪市北区兎我野町
15−2

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1、南無阿弥陀仏ってどんな意味?

      浄土宗では「南無阿弥陀仏」とお唱えすれば、極楽へ往生できると説かれていますが、
      そもそも「南無阿弥陀仏」とは何を表しているのでしょうか。
       
      「南無」とは、サンスクリット語「namo」の音写語で『帰依』と訳され
       “心から信じ、おすがりします”という意味を持ちます。
      「阿弥陀仏」とは、サンスクリット語の
       「amitaayus(無量寿命の仏)」
       「amitaabha(無量光明の仏)」の、
        “はかることのできない”という部分を表す「amita」を略出したもので、
       “はかり知れない生命と光明を持つ救済者”を意味します。

       すなわち「南無阿弥陀仏」とお唱えすることは
       永遠の生命と光明を持つ偉大な阿弥陀仏様に、凡夫である私たちが“助けて下さい”とおすがりする
       ということなのです。

       この「南無阿弥陀仏」を声に出してお唱えすることを、浄土宗ではお念仏といいます。
       声に出してお唱えすることで心が通じ、
       それに応じて、仏様は私たちを見守って下さるのです


      また、この「南無阿弥陀仏」の仏様のお名前の部分を置き換えて、
      お地蔵さまには「南無地蔵菩薩」、観音様には「南無観世音菩薩」とお参りします。
         

2、どうして手を合わせるの?

       私たちは仏様を拝むときに、手を合わせます。これを合掌といいますが、
      この合掌は“仏様を心から敬い、仏様の教えに帰依します”という気持ちを表しているのです

      右の手は仏様、左の手は凡夫である私たちを表し、
      合掌することにより、仏様と私たちが一つになるのです。
      また、インドでは、右手は神聖な手、左手は不浄な手と言われ、その両手を合わせることで、
      美しい心と醜い心が合わさり、そこに人の本当の姿、真実の姿が現れるとも言われています。

       合掌にもいろいろありますが、
      浄土宗では、右と左の手の平を正しくそろえ、ぴったりと合わせる
      「堅実心合掌(けんじつしんがっしょう)」をします。
      これは、“内にいだく拝む心が外に表れた姿”なのです。


3、お仏壇って?

       私たちの家にあるお仏壇、これが何を表しているかご存知ですか。
      お仏壇というものは、お寺の本堂をそのまま小さくしたものであり、
      その様子は極楽浄土を表しています

       では、極楽浄土とは一体どんな世界なのでしょうか。
      そもそも、「浄土」とは「仏国土(ぶっこくど)」のことで、
      “仏様の住んでおられる世界”のことを指します。
      一人の仏様のもとで、たくさんの人が修行をし、その人たちが「悟り」を開いて仏様になり、
      また新しい浄土をおつくりになるのです。 なので、仏様の数だけお浄土はあります。

      そして、たくさんある浄土の中で、阿弥陀仏の住んでおられる世界のことを“極楽浄土”というのです。
      つまり、“極楽浄土”は、キリスト教でいう「天国」とは少し違い、
      “仏教の最終目標である「悟り」へ至るために修行する場”なのです。
      極楽は、修行をするのに最適の環境なので、「修行をするのにめてなところ」それが「極楽」なのです。
     
       浄土宗のお仏壇は、上段の中心に阿弥陀仏、向かって右側に観音菩薩、左側に勢至菩薩
      あるいは右側に善導大師、左側に法然上人がいらっしゃいます。
       そしてその下の段に、ご先祖様のお位牌を置きます。
      この姿は、ご先祖様が阿弥陀様のお説法を聞いて、ひたすら悟りへの修行を続けておられる姿
      であり、私たちはお仏壇を拝むとき、その修行のお姿を見せて頂いているのです。

       おうちのお仏壇へのお寺のお参りは、
      “一日も早く悟りを得て仏となり、皆を見守ってあげてください”
      との願いを込めて、お勤めをさせて頂いております。
     

4、お位牌って?

       “位牌”は、もともとは儒教からきているもので、
      “栗の木で牌を作り、生前の官位、生命を書いて祠れば、霊魂がこれに駐(とどま)る”
      と、されたものです。

       お位牌をよく見て下さい。蓮の花のような台の上に頭の部分がのっていますね。
      これはなぜでしょうか。
      これは、“極楽浄土”へ生まれた姿を表しています。
      極楽に生まれることを“極楽往生”と言いますが、『無量寿経』というお経の中には、
      「命が終わると無量寿国(=浄土)に生まれることができ、七宝の蓮華の中で化生する」
      ということが記されています。
      つまり、極楽往生とは、浄土の蓮池に咲く“蓮華”の中で一瞬のうちに不思議な誕生をすることです。
      この誕生を「蓮華化生(れんげけしょう)」といいます。
      お位牌の蓮台は“極楽の蓮華の上に生まれてほしい”という、家族の願いを表しているのです。

       では、「蓮華の中に化生する」と言いますが、その蓮の花をどうやって見つけるのでしょうか。
      総本山 知恩院にある「阿弥陀二十五菩薩来迎図」の中に、その様子が描かれています。
      阿弥陀様が、25人の菩薩様と、亡くなった方をお迎えにいらっしゃる様子が描かれているのですが、
      この先頭にいらっしゃる観音菩薩様が、両手で「蓮台」を持って来て下さっています。
      これが、極楽往生するための「蓮華」です。

       また、蓮華には「悟りの世界」という意味があるそうです。
      蓮華は泥の中から、清らかな花を咲かせます。
      泥は“迷いの世界(この世)”、蓮華は“よごれた泥に染まらない「悟りの世界」”のたとえです。
      仏様が蓮華台の上におられるのは、それを表しているのですね。
      日本の仏教では、色々な宗派に共通して蓮華台が使われます。
      蓮華は、仏教のシンボル的存在なのですね。

     

5、どうして“ろうそく”が置いてあるの?

       仏壇にある“ろうそく”、これは何を意味しているのでしょうか。
      ろうそくの火のことを「灯明(とうみょう)」といい、
      これは、“仏様の偉大な智慧の光、慈悲の光”を表しています

       ろうそくの火は、息を吹きかけて消すのではなく、
      うちわや、手であおいで消すようにしましょう。

      

6、お香ってどうしてたくの?

       私たちは仏様の前にお線香を立てたり、お焼香をしたりします。
      これはなぜなのでしょうか。

       仏教の習わしのもとは、インドにあるのですが、インドは暑い所なので、
      よく汗をかき、どうしても体臭がきつくなってしまいます。
      そこで、昔から、尊い方や立派な方の前に出るときは、必ずいい香りをつけて行ったそうです。
      それから転じて、一番立派なお方である仏様に、いい香りをお供えするするようになったのです。
      これが、お焼香や、お線香を立てるようになった由来です。
      お香を焚くことで、その香りで自分の心身を清め、その場所も清めることになるのです

       また、浄土宗のお勤めは、『香偈』という偈文から始まります。
      この中の「念念焚焼戒定香 供養十方三世佛」という部分は、
      「戒(=仏教徒として自分で決めた決まり)と定(=心の落ち着き、静けさ)のお香を焚いて、
       すべての方角(=世界)にいらっしゃる過去・現在・未来のすべての仏様に良い香りをお供えします」
      という意味です。お参りする前にお香をお供えすることで
      身も心も清め、仏様に対して向き合う気持ちを整えることができるのですね。

      「お焼香って何回すればいいのでしょうか?」と、よく尋ねられます。
      お焼香の回数は1回、2回、3回のいずれでも良く、それぞれに意味があります。
      お線香の本数にも同じ意味があります。
        1回(1本)…迷うことのない一心不乱の心
        2回(2本)…教えと静けさの心を焚いて供養する
        3回(3本)…貪(むさぼ)り、瞋(いか)り、痴(おろ)かさの3つの煩悩を焼き尽くす
              あるいは仏・法・僧の3つの仏に供養する
         ☆時と場所に応じて使い分けてみて下さい。
           例 お葬式・中陰などの時は、迷うことなく“仏様の所にまっすぐ進んで下さい”
             という心を持って、一回(1本)にする。

      ご先祖様にも、良い香りを楽しんで頂きたいものですね。

      お焼香の作法については、浄土宗HPをご覧ください。


7、お花・お仏飯

       仏様にお供えをするというのは、“仏様を敬う”という心の現れです
      でも、仏様にお花をお供えするのに、どうしてこっちを向いているの?と思ったことはありませんか?
      なぜ、お花の正面はこちらを向いているのでしょうか。
 
       実は、仏様にお花をお供えする時には、「向上転向下(こうじょうてんこうげ)」といって、
      一度仏様に正面を向けてお供えしてから、ぐるっと回して、私たちの方に正面が来るようにする
      というのが正式なのです
      仏様に正面を向けてお供えすると、その間に仏様はその“香り”を喜ばれ、
      お供えしてくれたお返しにと、私たちにきれいなお花を見せて下さるのです。

       仏様は“香り”を喜ばれるので、お花屋さんで買ったお花だけでなく、家の庭で育てた花や、
      野に咲く花もお供えしても良いのですが、毒々しい色の花や、毒を持つ花、
      トゲのある花、悪臭を出す花などは避けましょう。

       そして、お仏飯をお供えするのも、この“香り”が重要なのです。
      仏様には炊きたてのごはんをお供えしますね。
      これは、ゆげにのせて“良い香り”をお供えするためです。
    
       お香、お花、お仏飯
      仏様のごちそうである“良い香り”をお供えし、仏様を敬いましょう。


8、お水やお茶をお供えするのは?

       私たちは仏様に、お水やお茶をお供えします。
      これは、仏様に清らかなお水をお供えすることによって、“拝む人の心を洗う”
      という意味があるのです。
      お茶をお供えする場合は、家族が飲む前の、最初に入れたお茶をお供えするようにしましょう。

       毎朝、仏様にはお水を、ご先祖様にはお水かお茶をお供えになって下さい。
      また、お供えしたお水は、お下げしたあと粗末にせず、庭の植物などに注いでやるのが良いとされます。
      






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