己亥鉄道現況3


今年2019年(平成31年)の干支は己亥、即ちわが1/80の模型鉄道生活が還暦を迎えたことになります。

当初は16番でしたが、この2年後に13mmゲージに転向しました。そして、58年目になりました。


   三河高原鉄道さんから今年の干支にちなんだ
貴重な醸造酒「己亥」のプレゼントをいただき
大変ありがたく受け取りました。


 トレインスコープに依る転車台位置決め制御の試み

当鉄道の転車台の制御は自動運転が不調で、監視カメラによる手動運転を試みていましたが画像から
位置決めできる箇所が限られ苦労していました。そんな折り、・・・・・・・・・・。

 今回使用したトレインスコープTC-9(左写真はメーカのHP画像)

左下のキャラメル型がピンホールカメラ(12mmX12mmX13mm)、
右上はコントローラ、左上キャパシタ(これは今回不使用)

カメラとコントローラのケーブルは切断して50cm延長しても
画像に乱れ派内と知人に確認いただきました。


   知人が持ち込んだトレインスコープを組み込んだ車両の
モニタ画像(左写真)を見て、このカメラが転車台のキャブに
取り付けられたら一周どこでも見られ停止位置決めが
楽にできると夢が膨らみました(2018.11.7)。

カメラからは画像が無線でモニタへ送られます。
問題は電源ですが、バッテリーは保守が面倒のため、
橋桁を通す
給電方法を考えました。


   
 カメラの大きさから現状のキャブには収まらないのでキャブを新製することとして、
焦点を継ぎ目になるようにカメラを取り付けてみました。


   カメラへの2線の給電方法を調べるため転車台制御部を分解しました。
地上側から橋桁に給電のためのシュー5本ありますが(左写真緑色の
ラグ板上のもの)橋桁線上の走行用に+−ダブルで2本づつ使用して
いましたので、空きは左側(円周内側)1本だけでした。
仕方ないので、この1本を利用し、他の1本は橋桁の走行レールを使用
することにしました。このシュ―から橋桁へ配線を1線追加しました。


   
 左写真は下からの回転軸に差し込んだTバーです。これに橋桁が載る構造です。Tバー上の中心振り分けの
絶縁ファイバー板上の
集電板は走行給電用の集電板で、一番右が今回追加したカメラ給電用の集電板です。
右写真は橋桁を下から見た姿です。プリント基板を使用してこの板にφ0.2mmのリン青銅線2本を半田付けして、
左のTバーに
接触し通電します。コントローラは橋桁内に収まらないので地上側に設置しました。

余談ですが、このT バーは下からの回転軸にかぶせて、M1.4のビス2本で留める構造です(1本が左写真に写っています)。
Tバー側のパイプ上の取付穴はバカ孔で軸のタップにネジ込み構造です。このバカ穴が問題で、何度締め直しても、
橋桁を数回転
するとゆるみが生じ、ガタがでます。エンコーダに依る位置制御ではこのガタは許容できません。ノックを
打つなどで固定すれば
よいのですが、後の分解を考えるとその気になれません。スペース的にも工作が難しい状況です。
珊瑚の店頭でいつも回転して
問題ないようですが、不思議です。

継ぎ目の位置合わせ精度は±0.5mm程度が必要ですが、軸径15mm部のガタは270mmの継ぎ目では18倍になりますので、
軸に付けたエンコーダでの位置合わせ方式は、疑問です


   
 カメラの取付状態です。カメラ上部からの線はアンテナです。  キャブをカメラにかぶせて状態を見ます。


   
 キャブは真鍮板で構成しました。  カメラの前面部は大きな開口です。屋根はアンテナを出す
ため取外し式です。


   
 塗装後の姿です。屋根の穴はアンテナ用です。  右はオリジナルのキャブですが、一回り大きくなりました。


   
 コントローラは地上設置とし12V電源と結び、出力を
橋桁レールと
転車台の集電部に接続しています。
 キャブの大きさは違和感がなく収まりました。


 
モニタ画面。
実物と同様な動きを鮮明な画面で見ることで停止位置合わせが容易にできます。 


或る列車の製作 その1 

70歳で仕事を終えるのを機にモデルワークス製のキットを求め、大正初期の姿を想定した列車に仕立てようと製作開始しました。

編成は ブトク1(ストク9000)+ブオネ1(スネ9030)+ブオシ1(スシ9150)+ブオイ1(スイフ9240)+ブオロ1(スロフ9360)の5両に加え
郵便車テクの合計6両です。

   
 送られてきたキットの状態です。  車体の側板と妻板は貼り合わせ済みです。 


 
 キットの側板の姿です。ペーパー製レーザーカットで木目がきれいに表現されています。


   
 ウインドシル、窓枠は接着が必要です。ウインドシルはキット
のもの
を使用せず、t0.2x1.5の真鍮帯板にφ0.5の真鍮線を
半田付けした
ものを接着しました。 接着は接着面に
サーフェーサ―を吹き付け
シンナーを筆で差し込無方法で
行いました。細い窓枠のボンドによる
接着より容易に
速くできます。接着剤のはみ出しがありません。
 
 妻面の接着後の状態です。


 
 接着後、更にサーフェサ―を吹き付けました。


 
  組み立てた車体とキットで組まれていた屋根です。


 
屋根端部をやすりで削り上屋根のキャンパス止めを接着した状態です。 


 
屋根は車体にビス止めとしました。塗装のマスキングが不要となるのと屋根の歪みを
ビスで車体に密着させる
ことが出来ます。 


   
 
 キットには 明かり窓の窓枠がなく、寂しいので
知人に窓枠を研削機で作ってもらいました。
材料はt0.5プラ板よりt0.3厚に加工しています。
 テユの屋根で、上が窓枠無し、下が窓枠を付けた状態です。
接着はこれも筆でシンナーを浸透させています。


   
キットのエッチング抜きのデッキ手すりは平板の状態です。   キットのペーパーの床板に合わせて手すりを曲げます


 
 手すりは立体感ト強度を出すため、φ0.35mmの真鍮線を手すり上面と床に
差し込む
部分の垂直線にハンダ付けしました。
また、実物写真にハンドレーキハンドルがありましたので、それに倣い
自作したものを付けました。


 蓄電池箱
   
 キット付属の蓄電池箱は実物写真のものと異なっているため、真鍮板で自作しました。


床下機器配置 


 
 床板から下は真鍮板で自作しました。床構造の図面がないため想像でフレームを作りました。
ブレーキ装置は新製時の真空ブレーキとしました。キットには真空ブレーキシリンダが1個でしたが、
大型車で3軸台車であるため、台車ごとにシリンダあると思われるので2個としました。


 
  テユは後のホユフ9840形式図で1シリンダであることが分かりましたので、それに倣いました。
また、台枠の補強棒は中梁にも付いているので4本としました。
蓄電池箱は実物に合わせなしとしました。


   
 米国ブリル社製の3軸台車。
ソフトメタル製ですが材料は硬く両端軸は軸受が打ち込んであり、
ピボット軸の回転はスムーズで問題ありません。中間軸受は
大きな孔で上下変位に対応しています。
 テユ用の台車は汽車会社製の軸距の短いTR70タイプので
構成は左のブリル台車と同様です。


 
 二等緩急車 プオロ1(スロフ9360)


 
 一等緩急車 ブオイ1(スイフ9240) 車体外観はプオロ1と同じですが室内は異なります。


 
 食堂車 プオシ1(スシ9150)


 
寝台車 ブオネ1(スネ9030) 


 
 特別車 ブトク1(ストク9000)


 
郵便車 テユ。  側窓と郵便室ドアの窓枠は未取り付け 


   
 テユのデッキ側    テユの反デッキが輪


   
実物のデッキ床端部はバッファの動きに連動した可動の
渡り板が
バッファ上部にあります。この板が端部でL字型
に曲がりバッファ
先端に接触し渡り板はバッファの動きに
連動する複雑な構造
になっています。
他の客車の連結幌の下部に同様な構造の渡り板担って
います。
 
 幌は未取り付けですがバッファの取り付けです。
バッファの取付座はキットには付属していませんので
自作のもの
を付けました。


   
幌枠下部がバッファの前面に付いています。
直線上の連結姿です。
 
 R900曲線上での状況です。
カプラーはイモン製で少し伸びます。
 
 「或る列車」の編成です。 内装設備、塗装等の残工事があります。      2019.1.28


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