<第3-6話>「田園再生と生き物調査」
田園環境の再生のためには田畑の復活も当然考えて行かなければなりませんが今の私に出来そうな生き物調査から考えて見たいと思います。
なぜ生き物調査かと言いますと生き物の現状を知りそして守っていく事は本来有るべき農業の姿を取り戻すための一つの方法だと考えるからです。
農業は本来多様な生き物とのつながりの中で行われ、その結果として多くの恵みや豊かで心安らぐ景観や文化を作って来たのだと思います。
生き物を守る事がそんな本来の農業を取り戻し、生き物と人間、さらには都市と農村の関係までも再生してくれるのではないでしょうか。
そんな農業こそがここ早川のような中山間地で出来る農業の一つのあり方ではないかと考えています。
その為にまずは現状の生き物の様子を知り、どんな所にどんな生き物が生息しているかを知ることから始めようと思います。
普段は気にも留めず見過ごしている生き物たちをもっと近くで見て行くとそこにはきっと多くの生き物がいて
その中にはハッとするような生き物もいるかもしれません。それはまさに地域の宝探しです。
そしてその宝たちを大切に育てこの地とともに大きく育てられればとてもうれしい事だと思うのです(^-^)。
<第3-5話>「田んぼの中を虫の目で」
今回は前回の上空から地上に下りて田んぼの中を探検してみたいと思います。 一体ここはどこ?巨木の森?って感じです。日の光が入って意外と明るいです(^<^)。 この時期の田んぼの中は水が切られ刈り取りを待つばかりです。 稲の巨木も養分を自分たちの子孫の方に振り向け少しずつ枯れ始めています。 目をその巨木の上の方に向けると春の教室で生徒さん達が植えた稲達が黄金色の穂を垂れています。 その穂先の方にはちょっと前にはたくさんいたイナゴが時々飛び交い、幹の上の方では 虫が掛かるのをじっと我慢のクモがところどころに巣を作っています。 また地上の方に目を戻してみると柔らかな葉をもつ雑草が意外と多く生えていますが虫らしい虫が殆どいません。 水を切ってしまったので水生動物達がいなくなってしまったからかもしれません。 それらの動物達は水が残っている所や土の中に避難しているのだと思います。そして冬を越し次に水が入る代かきの時を待っているのでしょう。 昔の田んぼではそんな避難場所がいたるところにありましたが今の田んぼの周りは水路と田んぼがコンクリートで仕切られてしまい避難できない状態になってしまっています。 草塩分校の田んぼもそんな水路になっているので田んぼの一部に池を作って避難場所を残そうと思います。 どれだけの生き物が避難場所に避難してくれるでしょうか? そもそも冬の間も水が必要な生き物がまだそれ程いないかもしれませんが何年かすれば生き物も増えて避難場所を使ってくれる生き物も出て来るでしょう(^_^;)。 水路がコンクリートでなく小川だったら多くの生き物たちが残っていたんだろうなと思いますがこの水路は戦後の食糧増産の為に地区の人たちがみんなで作ったものなのだそうです。 その時には国策も有り、小さな生き物たちの事よりも自分たちが生き豊かになる為の田んぼ作りがどうしても必要だったのでしょう。 そう考えるとなかなか簡単には水路を除去してしまえとも言えませんが、時代によって価値観も変化していくものだと思うので少しでも昔のような小川を復活させられる日が来ればいいなと思います。
<第3-4話>「田んぼの周りを鳥の目で」
パタパタパタ~。今回は地上を離れ上空から「田んぼの学校」のある草塩を見てみたいと思います。 今日は天気があまり良くなく曇り空ですが空を飛ぶのはとても気持ちがいいです。 邪魔するものは何もなく(大きな山がちょっと邪魔と言えば邪魔かな(^_^;)) 右に行きたいと思えば右に左に行きたいと思えば左に上も下も自由です。 地上では基本的に道を人は歩き、道以外の所は歩いてはいけなかったり歩けなかったりしますが空にはそんな決まり事はありませんどこでも自由です。 そんな空から草塩の地を見てみると思った通り、いやそれ以上に綺麗でした(^^)v。 集落の南側を早川が蛇行しながら流れ、集落の裏手には山が集落を抱え込むようにあります。 家々は木々に囲まれ肩を寄せ合うように並び、その家並の中央部に田畑が広がっています。 田畑を良く見てみるとネットを張ってある所とない所が有ります(この写真じゃ分かんないね(^_^;))。何もしてない所(殆どの所)は残念ながら何も耕作されず放棄(耕作したくても出来ない)されてしまった田畑です。 「田んぼの学校」の田んぼは田畑が広がるほぼ中央にありますがここからではちょっと遠いですね(^_^;)。 この小さな「田んぼの学校」が中央から周りに波紋が広がるように広がりもっともっと綺麗な草塩そして早川になればいいなと改めて思う今日の空中遊泳でした。 来週は又地上に降りて今度は田んぼの中を虫君達の目で見たいと思います。