問題の提起:プラトンボの高性能化
昔ポピュラーだった竹とんぼは、今では材料の入手や工作時間がかかるなどの理由で、子どもたちの工作教室の定番とは言いがたい。工作教室では竹の代わりに工作用紙やプラスチック板を使った紙トンボやプラトンボがポピュラーになっているようだ。
稲毛子ども航空科学クラブでは、飛ぶものを主体とした工作と実験を行なっているため竹とんぼも製作物の一つとしている。昨年までは竹を軸として羽を紙で作る紙トンボを作ってきたが、今年はプラスチック板で作るプラとんぼに挑戦した。
出来上がったトンボは飛ばしてみればその性能は比較的容易に比較できる。滞空時間の測定には2人必要だが、水平距離だったらひとりで測ることができる。測定値を使って定量的な比較も可能である。高度を正確に測定することはこれらとくらべて難しいが、高度測定自体も研究の対象として適している。
プラトンボはプラスチックの板をはさみで切り出し、アイロンであたためてひねりをつける。羽の大きさや形は自由に変えることができ、少し工作に慣れればひねりもある程度変えることができる。
自分でいろいろ工夫し、その結果を評価してさらに高性能に挑戦することで工夫を楽しんで欲しい。工夫をするために必要なごく基礎的なポイントを竹とんぼの科学としてまとめておく。以下の説明では紙トンボやプラトンボではなく一般語として「竹とんぼ」を使う。
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