語り手たちの会研究セミナー 2002,6,1〜6,2
セミナーも2年目ともなれば、気のあう友人もできて枕を抱えて少女のように朝まで語り明かしたり、広い会場のなかにおきにいりの隠れ場所もできて主婦であれキャリアを持つ職業婦人であれ、日常とはかけ離れた心躍る時間となる。
今回のセミナーは今後の展開を予感させるに相応しい充実した内容であった。ここにきてようやく研究セミナーの目指すもの、多様な語り手を育成するという試みが焦点を結びはじめたような気がする。テーマは前回の「物語の構造分析」に続いて、
@宿題「自分の語りたいものがたりから、なぜ語りたいか」物語の構造分析・質疑応 答。
A聞き手の年齢を考える
各年齢層の要求と内容の特徴
を年齢別にグループディスカッション
Bプログラムの作成
C類話の研究
宿題から類話の研究発表
Dモチーフの研究
という中身のつまったものであった。
参加者たちはそれぞれ実に熱心に細心に課題をまとめ宿題
を忘れるものはひとりもいなかった!!
類話とモチーフについて学ぶことは、当初私には意味があるとは思えなかった。しかしこれは大きな収穫だった。他にも今後語りを続ける上で考えていきたいことが2,3あったので記しておきたい。
まずAについて
年齢に即した配慮は必要だけれど、おはなしを年齢別に分ける必要はあるのだろうか。
同じおはなしを語ってもそれぞれの年代で受けとるものが異なるであろうし、それでいいのではないだろうか?
しかし、それは何を語ってもいい自由ではない。
Dのモチーフについて
たとえば個々の呪具、登場人物、あるいはものがたりのモチーフ
について表面上のものがたりとは別に隠された意味、象徴している
ものを読み解きながら語る。字面ではなく自分の深奥を流れるものと呼応させながら語ることができたなら、より深い語りができるのではないか?
年齢別に語る
類話の研究
感想
写真は上から、ジャズの流れるカフェ、
個室(というか独房、病室、修道士の部屋といった趣 )の窓
中庭に咲き乱れるパンジー