2007年 NEWS & 徒然日記

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2006/2007 シーズン・スケジュール  2007/2008 シーズン・スケジュール


1月4日(木)
皆様、明けましておめでとうございます。今年もどうぞよろしくお願い致します。

“パルツィヴァル”のキャスティングを書き込んでおこうと、バレエ団のシーズン表をチェックしてみると、“くるみ割り人形”でいくつかキャスティングに変更があり、メグラビアン、アゲーロの名前が消えていて、怪我ではないかと心配しているところです。
さて、“パルツィヴァル”のキャスティングですが、タイトル・ロールのセカンド・キャストはリアブコ、漁師の王にブベニチェク、隠者にリギンズ、と、こちらも豪華! 目移りしてしまいます。バレット・ターゲにはどちらのキャストなのやら・・・。

さて、アマゾン・コムの売上を報告いたします。
バレエ団のカレンダーの売上が18点もあり、紹介料が5155円になりました。皆様のご協力、感謝致します。以前の紹介料、1015円、751円、91円も合計してバレエ学校の方に寄付させていただきます。
本当にありがとうございました。
(S)

1月6日(土)
大晦日の“くるみ割り人形”のガラ・パフォーマンス他の様子を M さんが知らせてくださいました。
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12/31と1/1にハンブルクで“くるみ割り人形”、12/30にシュトゥットガルトで“椿姫”を見てまいりました。
どれも素晴らしくて、今でもぼ〜っとしてしまう程です。 

12/31のオールスター・ガラは、ノイマイヤーの挨拶で始まりました。
ドイツ語でしたので、残念ながら殆どわかりませんでしたが、あちこちで笑い声が上がり、楽しそうな内容でした。
 
舞台の方は、キャスト表に一役につき2〜3人のお名前が載っているのを「どうやって入れ替わるのかしら」と思っておりましたら、全員舞台上でそれぞれの踊りやマイムをするという豪華さで、見たいところばかりでどこに目をやったらよいのか・・という感じです。
ストーリーの方も、通常のくるみよりずっと楽しめました。
 
そしてカーテンコールの最後にノイマイヤーが出てくると、総スタンディングオベーション。いかに観客に愛されているかよくわかりました。
 
1/1のくるみも、こちらはこちらでとても楽しかったです。前日と比べながら味わいました。この日はノイマイヤーは舞台には上がらず、前列端で見ていました。
  
12/30のシュトゥットガルト「椿姫」では、主演の二人、ブリジット・ブライナーとイリ・イェリネクの真摯な舞台に引きずり込まれ、終演後もなかなか現実に戻れませんでした。また、デ・グリューを演じたフィリップ・バランキエヴィッチの存在感も圧倒的でした。
 
幕間に、出演中のソリストが2名ずつ衣裳のままホワイエでサインをしてくれるサービスもあり、劇場と観客の距離が近く、良い関係が築けているのが感じられました。
 
今回初めてドイツでバレエを見ましたが、何から何までこちらのサイトにお世話になりました。本当にありがとうございました!
お役立ち情報のお写真にあるプログラム売り場のおじさまも両日とも拝見し、初対面なのに懐かしく思えておかしかったです。

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当サイトがお役に立ててよかったです。それに何より楽しまれた様子が伝わってきて私もとても嬉しいです。
バランキエヴィッチのデ・グリューですか。心惹かれます。

また今年の服部有吉さんの公演にラスタ・トーマスが出演するとのこと、ダンスマガジンに載っていました。ダンスマガジンを読む前に、他の方から教えていただいてはいたのですが、はっきりしないので、ここに書くことをどうしようかと思っていました。でもダンスマガジンに書いてあるのならば決定事項でしょうね。
このコラボレーションがお二人にとってさらなる飛躍になりますように。

また、オーパーのチケット・オンラインの購入方法が変わり、手数料も無くなった、と wis さんより教えてもらいました。チェックしたらまたご報告します。
(S)

1月7日(日)
チケット・オンラインをチェックして、予約方法を書き換えてきました。
新システムはわかりやすいのですが、席の予約がなかなか入らなくてあせりました。
また以前のシステムでは必要だった手数料も無くなりました。
いくつかわからない点もあり、ご教示願えると幸いです。
(S)

1月9日(火)
前ダンサーの消息が気になって、たまに移籍先のカンパニーのチェックしています。今回はナタリア・ホレッチナが移籍したスカピノ・バレエを訪れました。ところが彼女の名前が無くなっているのです。それで彼女の名前を検索したところ、ありました、彼女のサイトが! それによると、彼女は2006年からNDTIに移籍したそうです。
彼女のサイトはなかなかおしゃれですよ。サイトはこちらです。彼女のサイトには興味深いヴィデオ・クリップや写真があって、ヴィデオ・クリップの一つはなんとヤコポ(ジャコポ)・ムナリが振付した作品を彼女が踊っています。彼女のハンブルク時代に創られたものではないかと思うのですが、画面が小さいためはっきりしません。またノイマイヤーの posthorn(マーラーの第3交響曲第3楽章から) もあります。だだしこれはステージでのリハーサルのようです。
写真もイヴァン・ウルバンとの“忘れられた土地”があったり、本当に素敵なサイトです。
(S)

1月21日(日)
ちょっと思い立って、“椿姫”のあらすじを訳しました。目下英文からのみの訳ですが、ドイツ語の方もいずれ見直して手を入れたいと思っています。こちらをクリックしていただくか、レパートリーのページからどうぞ。音楽の方はとりあえず、コピーして掲載しました。
日本公演時のプログラムにあらすじは載っているし、デュマの“椿姫”を読んでそれで良し、としていたことを反省。
“ヴェニスに死す”の方も英語のあらすじがカンパニーのサイトに載っていましたので、こちらもチェックしたいとは思っています。
(S)

1月23日(火)
“くるみ割り人形”のあらすじを訳しました。なぜか英語版のほうが詳しいので、そちらをベースにしましたがわからない単語がありました。マリーのおばさま2人の形容で、two aunts, one of them tipsy (the General's wife) and the other one art-conscious の部分の tipsy と art-conscious です。前者はほろ酔い加減、と訳し、後者は芸術愛好家と訳しましたが、何しろ見ていないので見当がつきません。後者はもう少し皮肉をきかせたほうがいいのかなあ、とも思っています。アドヴァイスをよろしく。
ショートカット・クリックはこちらです。
(S)

1月26日(金)
ええと、お願いがあります。
3月に行われるイリの公演について、新国立劇場のサイトで何も見つけることができません。私の力不足かもしれませんが、サイトのページをご存知の方がいらっしゃいましたらお知らせ願います。以前に jade さんに知らせていただいたサイトは日本語版しかないので、何とか英語版を載せたいと思っているのです。
また6月の服部有吉さんの公演についても詳しいスケジュールが載っているサイトがあればお知らせ願えると幸いです。梅田芸術劇場にもオーチャード・ホールのサイトにもまだ載っていないように思います。
よろしくお願い致します。

皆様の中にはハンブルク・バレエ団の初来日(1986年)のことをご存知の方は少ないかと思います。そして彼、マックス・ミディネットが引退したのは1987年ですから、まさに Who is Max ? でしょうね。
私も彼のパフォーマンスをライヴで観たことはありません。でもアーカイヴやドイツのハンブルク・バレエ・ファンのお陰で、彼の映像に接することができて、何と素晴らしいダンサーなのだろうと思うようになりました。
彼が亡くなったときに、カンパニーのサイトにはノイマイヤーの追悼文が掲載されました。ハード・ディスクにコピーしていたにもかかわらず、今のPCに換えるときに、どこにいったのかわからなくなっていたのですが、幸い見つけることができましたので、それを載せることにしました。後ほど翻訳文を載せます。
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Am 23. Juli 2000 starb Max Midinet nach langer Krankheit im Alter von 52 Jahren.
Max gehorte zu den engsten Mitarbeitern bereits ganz am Anfang meiner Karriere.
Wir lernten uns in Stuttgart kennen, als er Schuler an der dortigen Ballettschule, durch seine besondere Ausdrucksstarke auffallend, und ich Solist im Ensemble war.
Als ich zunachst nach Frankfurt und spater nach Hamburg als Ballettdirektor abberufen wurde, war es vollig selbstverstandlich, das er mitging, denn er verkorperte das, was ich sehr liebte:
Er war ein Tanzer, der nicht aussah wie ein Tanzer, sondern ein Mensch, der diese Menschlichkeit als Tanzer auf die Buhne bringen konnte.
Als schopfender, als kreativer Mensch war es fur mich sehr wichtig, mit jemandem wie Max zu arbeiten, der eine grose Skala von emotionalen Moglichkeiten verstand, ohne viel daruber zu reden, ohne intellektuell zu werden. Das heist, ein intuitiver Partner fur den Choreographen, der durch Spontanitat spezifische und situationsmotivierte Emotionen und Gefuhle zeigen konnte.
Max Midinet hatte, wie viele andere grose Kunstler, die Gabe, eine vollig andere Personlichkeit auf der Buhne anzunehmen; ganz anders, als man ihn privat kannte.
Er verfugte uber ein unglaublich groses Vermogen, menschliche Gefuhle darzustellen, von Mercutio uber den skurrilen Drosselmeier, den tragisch-antiheroischen Ludwig II. bis hin zu seiner unvergeslichen Darstellung von Christus in der "Matthaus-Passion".
Nicht zu vergessen aber sind die Rollen, die nur er so verkorperte, wie Don Quichotte in dem Ballett zu Richard Straus' "Ton-Gedicht". Es war wieder eine Darstellung, wo Tanz und die Interpretation eines emotionalen Zustandes ein unglaubliches Niveau erreichte.
Max Midinet beendete seine Tanz-Karriere auf eigenen Wunsch 1987 nach einer Verletzung.
Seine allerletzte Rolle war in dem Ballett "Othello", wo er eine total andere Seite der menschlichen Moglichkeiten zeigte, namlich die des unvergessenen bosen Jago.
Bei der Wiedereinstudierung seiner Rollen denke ich oft an Max.
Wie gerade jetzt, wo ich in Kopenhagen an "Romeo und Julia" arbeite.
Der Mercutio, die erste grose Rolle, die ich fur Max choreographierte, hat, glaube ich, sehr viel mit ihm personlich zu tun. Max verstand es, uns zum lachen zu bringen, aber wie es in seinem Innersten aussah, behielt er fur sich.
Es ist schon zu wissen, das Max in den von ihm mitkreirten Rollen weiterlebt- seine Prasenz wird immer da sein.
John Neumeier
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彼が引退したのは、“マタイ受難曲”のキリスト役で背中を傷めたためだと聞きました。いまではキリストが磔になるシーンはT字に組んだものが使われていますが、初期の頃は腕だけで支えていたのだそうです。マックス・ミディネットは私にとって特別な特別なダンサーの一人です。
(S)

1月28日(日)
naomi さんから、下記のイリと有吉さんの公演の情報をいただきました。ありがとうございました。
まず、イリのほうからですが、新国立劇場は外部公演に関してはサイトに載らない場合が殆んどで、載ったとしても直前とのことでした。この点に関しては新国立劇場にちょっとがっかりしています。別にポスターを貼って宣伝しろとはいいませんが、サイトに載せるのは別にお金もかからないし、構わないのではないかしら? と憤慨しています。
BBSのほうで jade さんがお知らせくださいましたが、ここにもう一度載せておきます。

日時 場所 プログラム
2007年3月11日 札幌教育会館、札幌 春の祭典
2007年3月13日 新国立劇場中劇場、東京 レクイエム
2007年3月14日 新国立劇場中劇場、東京 春の祭典

振付・出演/イリ・ブベニチェク(ドレスデン・バレエ/プリンシパル)
音楽・編曲/オットー・ブベニチェク(ハンブルク・・バレエ/プリンシパル)
出演/マリ=アニエス・ジロー(パリ・オペラ座バレエ/エトワール)、竹島由美子(ドレスデン・ゼンパーオーパー・バレエ/プリンシパル)
    ファビアン・ヴォランジェ、ホン・ヴァイエーホ、ランディ・カスティーヨ(ドレスデン・ゼンパーオーパー・バレエ)
詳しくはこちらのサイトを。

また有吉さんの公演は、なぜかピアのサイトが開けませんので別の機会に(最初は開けたんですけどね)。

マックス・ミディネットの追悼文はほとんど訳し終えましたが、最後から2つ目の文が上手く訳せませんのでいましばらくお待ちください。
その合間に検索で、マックス・ミディネットを調べていましたら、なんと彼のお墓を発見しました。ハンブルクにありました。次回は彼のお墓参りに行くことにしました。
(S)

1月29日(月)
有吉さんの公演情報がわかりました。naomi さんから教えていただいたチケット・ピアのサイトに載っていました。

ラプソディー・イン・ブルー
日時 会場 場所
6月16、17、18日 Bunkamura オーチャード・ホール 東京
6月22日 愛知県芸術劇場大ホール 名古屋
6月30日 梅田芸術劇場 メインホール 大阪
演出・振付/服部有吉
音楽監督・指揮/金聖響
ピアニスト/松永仁志
演奏/(東京公演)東京フィルハーモニー交響楽団、(大阪公演)大阪センチュリー交響楽団
出演/服部有吉
    ラスタ・トーマス
    辻本知彦、大貫真幹
使用音楽/月の光(ドビュッシー)、アダージョ(バーバー)、ラプソディー・イン・ブルー(ガーシュイン)


ハンブルク・バレエのダンサーが来ないのは残念だけれど、様々なダンサーとのコラボレーションは新たな表現の可能性を求めてのことでしょう。楽しみです。
(S)

1月31日(水)
ミディネットへのノイマイヤーの追悼文は、どうしても訳せない部分が残りましたが、一応載せることにしました。
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マックス・ミディネットは長い闘病生活の末、2000年8月23日、52歳で亡くなりました。
マックスは私のキャリアの初期からもっとも親しい協力者の一人です。
私たちはシュトゥットガルトで知り合いました。彼はそこの学生で特別に際立っていました。そして私はカンパニーのソリストでした。
私が芸術監督としてフランクフルトへ行きそしてハンブルクに来た時も、当然のように行動を共にしました、というのも彼は私がとても重要だと思っているものを表現してくれたからです。
彼はダンサーではありましたが、ステージではダンサーのようには見えず、一人の人間を、ダンサーとしての人間性を持ち込むことができました。
私の考えを表現する人として、また創造力あふれる人としてマックスのような人とともに仕事をすることは私にとってとても大切なことでした、彼の情緒的な表現方法には非常に幅広いものがあり、かといって喋りすぎることもなく頭でっかちになることもありませんでした。つまり、振付家にとって直感的なパートナーは、自発的に独特でその状況にあることに十分に納得がいく激しい感情や様々な感情を、表現することができました。
マックス・ミディネットは、他の多くの偉大な芸術家のように、その才能はステージの上に全く違う人間性を、それを観る人は個人的にその人物を知っているように表現しました。
彼は人間の感情を表現するため、信じられないくらいの偉大な才能を意のままに駆使しました、それはマーキューシオから、滑稽なドロッセルマイヤー、悲劇的なアンチヒーローのルートヴィッヒ2世、“マタイ受難曲”におけるキリストの彼の忘れられない表現まで幅広いものでした。
しかしながらリヒャルト・シュトラウスの交響詩に振付けたバレエの中のドン・キホーテのような役、彼だけが独特の表現をしたという役も忘れられません。それはまた、ダンスやどういう感情を持っているかという解釈が信じられないくらいのレベルに達していた表現でした。
マックス・ミディネットは怪我をした後に、要望により1987年にそのダンスのキャリアを終えました。
彼の最後の役はバレエ“オテロ”の中のイヤーゴーで、その中で彼は人間の才能の全く別の面、すなわち決して忘れられない悪のイヤーゴーを見せてくれました。
彼の役をリハーサルをしていると、私はよくマックスについて考えます。私はちょうど今コペンハーゲンで“ロミオとジュリエット”をリハーサルしていますが、まさにこういう時です。
マーキューシオは、私が彼のために振り付け、そして彼にとって最初の大役でしたが、それをやることで個人的に彼に多くのものをもたらすと私は信じていました。Max verstand es, uns zum lachen zu bringen, aber wie es in seinem Innersten aussah, behielt er fur sich.マックスとともに創りだした役の中で彼がさらに生きつづけているると思うことは、素晴らしいことですー彼の存在はいつもそこにあるのです。

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マックス・ミディネットが亡くなったのはノイマイヤーの追悼文には7月23日とありますが、8月23日の間違いです。
何箇所か、まあいいかあ、と思って訳したところもありますので、ドイツ語に堪能な方がいらっしゃいましたら、チェック、翻訳の程どうぞよろしくお願い致します。

オーパーのジャーナルが更新されていました。
バレエ部分に関しては、
パルツィヴァルの新聞評(ニューヨーク・タイムズすらドイツ語でありました!)、3月の公演の“アーサー王伝説”、“ニジンスキー”の写真が1葉づつ。
さらにノイマイヤー関係といいましょうか、
ニジンスキー賞を受賞したメンバーとのグループ写真(美青年の面影はいずこに、のジャン・クリストフ・マイヨーもいます。)、それから“ハンブルク2006年の顔”といった趣の賞を受賞(7部門の中の生活文化賞、ともいえばいいかしら)、これは美しいへザー・ユルゲンセンとの写真。
それからハンブルク・バレエ友の会がどうやら30周年を迎えたようで、そのコメントが掲載されています。
もっとバレエの写真が沢山だといいのに!
(S)

2月2日(金)
Yuki's Web Page、Side B-allet のゆうさんから、独グラモフォンで“ヨセフ伝説”と“椿姫”のDVDの販売があると教えていただきました。目下、HMVでは予約を募っている模様です。当サイトはアマゾンしかアフィリエイト・プログラムに参加していませんから、またアマゾンで販売するようでしたらご報告しますね。もっとも、わたしより皆さんのほうが情報収集は早いかもしれませんね。その時はよろしく。

最近、というかちょっと前から、マックス・ミディネットに心が傾いていて、ハンブルク関係の書籍を眺めていましたら、ニジンスキー・ガラのプログラムが載っていましたので、まずは英語版のほうに付け加えました。
最初の2回はテーマはなく、また第1回目はバレット・ターゲという形だったかどうかも不明ですが、そこはノイマイヤー、第1回目は、ほとんどがニジンスキー関連の作品が占めています。まあ、ニジンスキー・ガラと名付けたのですから当然といえば当然ですが。
ゲストも豪華で、リン・シーモア、ジェニファー・ペニー、ミハイル・バリシニコフ、アンソニー・ダウエル。ノイマイヤーはロンドン・ロイヤルのバレエ学校にいましたものね。
そしてアルミードの館の演出はダニロワ。
サー・フレデリック・アシュトンのイサドラ・ダンカン風ワルツもこの時が初演のはず。
第2回目はマーラー特集。(この1回目と2回目ですでに、ノイマイヤーの嗜好が顕著に表れているなあ、と感動すら覚えます。)ゲストはシュトゥットガルト・バレエでマクミラン振付の“大地の歌”(おまけにテノールはジェイムズ・キング!)。確かノイマイヤーは初演時に踊っているはず。
上記のようなプログラムを見ると、ノイマイヤーは、はっきりとした意図を持ってこのガラを始めたのだなあ、と感慨深いものがあります。
(S)

2月3日(土)
ハンブルク・バレエ関係の本を眺めていたら、各シーズンのダンサーの名前もきちんと載っているので、1974/1975のシーズンから付け加えました。
ところが、ダンサーをファースト・ソリスト、ソリスト、ソロを踊ることもあるグループ・ダンサー、そしてグループ・ダンサーに分けてあるので、目下修正中です。1978年まで終りました。また、不明だった1975、1976、1983、1992年のニジンスキー・ガラのプログラムを付け加えましたが、まだ英語版のみです。日本語版のほうは追々付け加えていきます。

(S)

2月11日(日)
空白だったニジンスキー・ガラ(1975、1976、1983、1992)の日本語版の作成が終りました。訳せなかった部分や、日本語表記に困ったところはそのままにしてあります。お教えいただければ幸いです。
ダンサーの名前に関しては英語版のみですが1980年まで書き換えました。ただ、少しメンバーの名前に違いがあるところがありましたが、イヤー・ブック、“ジョン・ノイマイヤーとハンブルク・バレエの10年間”の両方に掲載されている名前はすべて残して書きました。
naomi さんからお教えいただいて、新聞の批評記事をざっと読みましたが、あまりお勉強してない方々なんだなあ、という印象を持ちました。確かに観たものがすべてかもしれませんが、作品を考えるときには作者の様々な意図を考えて、それに対する表現が十分であったかそうでないかを問わなければならないと思います。
原作でアッシェンバッハがフリードリッヒ大王についての執筆が思うようにいっていない、という導入部が、バレエではフリードリッヒ大王をテーマにした創作が上手くいっていない、ということになっていて、フリードリッヒ大王からテーマを与えられたバッハの“音楽の贈り物”が使われているわけです。そしてフリードリッヒ大王に寵愛されたバレリーナのバルバリーナは大王の求愛から逃れるためにヴェニスへ逃避行。そして音楽でいえばバロック音楽のバッハからロマン派のヴァーグナーへとエモーショナルな音楽へと移っていくわけです。旧世代から新世代へ、一つの表現形式から他の表現形式へ移り変わってゆく、というのがテーマの一つだと思っています。アッシェンバッハはエモーショナルなものを自分の中で昇華できなかったからもがき苦しんで死んでいくのだと思います。
ですから、批評の仕方としては、テーマの設定が古臭い、とかその意図が十分に表れていないとか、そういう点について書いて貰いたいわけです。
NY文化が未成熟だと書いたのは、表層的なもののみを見て多層的な観点についてあまり考慮をしていないと、また新しいものを取り入れることが進歩的であると、そして新しいものを認めないと時代遅れで保守的といわれかねないということに恐れを抱いているのではないかと、思えたからです。
私は上記のことを1年以上もかけて考えてきたわけで、批評家は一晩の公演で判断しなくてはならないというハンディはありますが、勿論、好き嫌いの判断は当然ありましょうが、そこはプロですもの、きちんとお勉強はして臨んで欲しいわけです。
今日は私も辛口です。
(S)

2月12日(月)
昨年のバレット・ターゲの“椿姫”、“モーツァルトの窓”、“真夏の夜の夢”についての感想を maddie さんがお寄せくださいました。いつもありがとうございます。各タイトルにリンクを貼っていますが、What I have seen... の2006年のバレット・ターゲからもどうぞ。

ドイツの友人から、“マラーホフと仲間”のガラ公演の様子を、とはいってもジョエルとサーシャについてのみですが、知らせてきました。彼らは“幻想 - 白鳥の湖のように”の第1幕のPDDと“椿姫”の第2幕のPDDを踊って、彼らの感情をすべて吐露するような解釈のパフォーマンスに観客は熱狂的なアプローズを送ったとのことです(the audience was enthusiastic because of their emotional interpretation)。マラーホフ・ファンの方、また他のダンサーのファンの方、申し訳ないです。友人は大のサーシャ・ファンなんです。
(S)

2月14日(水)
ノイマイヤーがハンブルクにやって来た1973/74のシーズンのダンサーを見ていると、ファースト・ソリストに関しては12名のうち過半数の7名がノイマイヤーが率いていたフランクフルト・バレエよりの移籍で、ハンブルクのダンサーは僅かに3名(この中にフランソワ・クラウスの名前も!)、残り2名は他カンパニーからということになっている。6名のソリストになるとハンブルクとフランクフルトで半々。グループ・ダンサーになると32名中23名がやっとハンブルク・バレエ出身者で占められている。ついでに付け加えるなら8名がフランクフルトより、残り1名が他カンパニーよりである。フランクフルトで素晴らしい業績を残したノイマイヤーが信頼する表現者たちとどっとやって来たという印象を受ける。
そして、ハンブルクでの創作の第1作目は“子供の情景”で、初演時のキャスト10名中9名がフランクフルト出身者になっている。厳しい世界だなあ、と思ってしまう。
友人のWによると、それまでパッとしなかったハンブルク・バレエをノイマイヤーが素晴らしいカンパニーに育ててくれた、ということになるので、ノイマイヤーの功績は言葉に尽くせないのだが、何となく、“老兵は消え去るのみ”とか、過激な言葉だが、“聖ヴァレンタイン・デイの虐殺”とかいう言葉が脳裏をかすめる(例えが古いですね)。
(S)

2月19日(月)
カンパニーの前ダンサーであるステファン・ピアの奥様がマーサ・グラハム・カンパニーのプリンシパルである折原美樹さんと知ってびっくりしています。彼女のブログに、カンパニーのNY公演の感想と初日に行われたレセプションの様子が書かれています。こちらをクリックしてください。
マーサ・グラハム・カンパニーといえば、1990年の来日公演を観ていて、プリミティヴなテーマに洗練されたムーヴメント、という印象があります。このとき、折原美樹さんも一緒に来日。でも圧巻だったのは、最後のステージのカーテンコールにマーサ・グラハム自身の挨拶があったこと。伝説の人をこの目で見る思いでした。(ダンサーの方々、申し訳ない)
きっかけができて、スタッフ&ダンサーのページのステファン・ピア、ウィリアム・パートンの経歴を書き加えました。直接のリンクはこちら
リン・チャールズのことといい、前ダンサーの動向がわかるのはとても嬉しい。
(S)

2月21日(水)
再び、ステファン・ピアのことですが、彼のプロフィールを書いているときに、1981年にハンブルクに客演、という一行があり、ホセ・リモン・カンパニーがこの年、ゲスト・カンパニーだったのかなあ、と思っていましたら、ガラに客演となっていました。それで翌年のシーズンにハンブルク・バレエへ入団、となるわけです。彼がノイマイヤーの作品に魅せられたのか、はたまたノイマイヤーからの誘いがあったのかわかりませんが、古い資料を整理していると、こういうことがなんどかありました。
ヤヌシュ・マゾンはポーランドでノイマイヤーの作品を踊った後入団していますし、ヨハネス・クリツィンガーは客演後、ロイド・リギンズも確かそうだったと思います。ロイドはそのままプリンシパルとして入団したわけですが、多くの場合、今までのキャリアを捨て、一から始めるわけですので、本当に凄いことだと思います。
ところで、以前にも書いたかもしれませんが、ホセ・リモンのこのとき踊られた“The Unsung”は音楽なしで、全く無音のまま踊られます。
私はハンブルクのダンサーで観たのですが(何年かちょっと思い出せないので、また調べて書きますね)、確かに Unsung よのう、と思ったことがあります。今時のダンサーは背が高く細いので、身体から受けるインパクトが弱く、このバレエが本来持つ原初的な響きが感じられませんでした。
ところで、リンクにステファン・ピアのサイトを加えました。そしてステファン・ピアつながりということで、折原美樹さんがカヴァーになってる写真集のアマゾンのアイコンを載せました。マーサ・グラハムの作品を今のジェネレイションのダンサーが踊ったもの、というテーマです。この本の紹介文は、美樹さんのブログのこちら

また、映像・書籍情報に昨年買った本と、ジジ・ハイヤット、シャンタル・ルフェーヴルとガマル・グーダの写真集について書き加えました。
やはり、ハンブルクでもバレエ関係の書籍を売る書店は限られていて、最近ではオーパーの近くの書店をよく利用します。書店のご主人(かなあ)がおっしゃることには、ノイマイヤーとハンブルク・バレエ関係の書籍を専門に扱っているとのことでした。一昨年まではクレジットカードが使えなくて不便でしたが、昨年は使えたとのことです。名刺を貰ってきたのですが、目下行方不明なので、見つかり次第書き加えますね。
以前はゲンゼマルクトのショッピング・モールにバレエ関係を扱う本屋さんがあって、本を丁寧に扱って読んでいなかったら注意される厳しいご主人がいらしたのですが、その本屋さんはすでになく・・・・、ショッピング・モールもすっかり様変わりしてしまいました。
こんなに長くハンブルクを訪れることになるとは思っていなかったので、写真の定点観測でもしておくべきだったとちょっと残念に思っています。

カンパニーの皆さんはツアーも終わり、春休みですね。お疲れ様でした。
(S)

2月22日(木)
ページ数もかなり増えたので、日本語版、英語版の最初のページに google の検索バーを付け加えました。私自身もちょっと楽になるかなあ、と思います。もし他のページにもあったほうがよければおっしゃってください。すぐに付け加えます。
ダンサーのプロフィールを、ガブリエル・ギュンタード、アンネ・ブロシーアその他について書き加えました。ちょっと頑張りました。個々のリンクはまだですし、プロフィールもまだ途中なものもありますが、いましばらくお待ちください。
(S)

2月23日(金)
カンパニーのUSツアーのレヴューその他をまとめました。時間があれば過去のツアーについてもまとめたいと思います。このページをどこに置くか目下検討中です。とりあえずこちらをクリックしてください。このページに関してはnaomiさん、shevaさんに大変お世話になりました。特にnaomiさんには重ねてのご投稿、本当にありがとうございました。
(S)

2月28日(水)
カンパニーのサイトに3月と“マタイ受難曲”のキャストが発表になっていた。
注目の“ニジンスキー”は、タイトルロールにアレクサンドル・リアブコとオットー・ブベニチェク(これではイリの日本公演に来る時間はないですね)、そしてロモラはサーシャと踊るのがアンナ・ポリカルポヴァ、オットーと踊るのがへザー・ユルゲンセン。以前はイリとアンナ、サーシャとへザーだったので、視覚的には逆のペアになっている。バレット・ターゲはどちらだろう? オットーは、2004年のアメリカ公演時にタイトルロールを踊った、と聞いたことがある。
そしてスタニスラフ・ニジンスキーは、以前から踊っているヨハン・ステグリ、今回はそれにコンスタンティン・ツェリコフ、アルセン・メグラビアン。
ディアギレフにキャスティングされているのはイヴァン・ウルバンだけなのだが、ダンサーとしてのニジンスキーにも名前が載っているので、ペトルーシュカとディアギレフを踊るのだろうか?
ダンサーとしての二ジンスキーのキャスティングはアルファベット順なのではっきりしないのだが、オットーが踊らない時の黄金の奴隷と牧神を踊るのは誰だろう? そしてサーシャが踊らない時の薔薇の精は?

さて“アーサー王伝説”は、9月の再演時と同じキャスト。したがって私の興味はバレット・ターゲ時のキャストだ。
“マタイ受難曲”はリギンズとアンサンブルとなっているので、キリストはリギンズだろうが、ヨハネとヤコブの兄弟、は誰だろう? ユダ/ピラトは? ペトロはピーターかなあ。
当サイトのキャスト表も更新しています。
(S)

3月5日(月)
カンパニーのサイトが更新されて、再演のシンデレラ・ストーリーがトップにありました。
さて、シンデレラ・ストーリーのキャストは
初日
シンデレラ:アッツォーニ、王子:リアブコ、シンデレラの父:リギンズ、シンデレラの母:アレクシ、シンデレラの義理の母:ブーローニュ、義理の姉:ブシェー、アゲーロ
2日目
シンデレラ:ユルゲンセン、王子:ブベニチェク、シンデレラの父:フランコーニ、シンデレラの母:カッツァニガシンデレラの義理の母:ポリカルポヴァ、義理の姉:アレクシ、デュモン
鼠やかぼちゃの役をする3羽の青い鳥は? とこちらに興味がある。誰が青く塗りたくられるのか?
どうもこの作品にはシンパシーを持てないので・・・。
音楽はプロコフィエフの“シンデレラ”の他に“3つのオレンジへの恋”も使われていたように思うのだが、クレジットには書いてないので確かめてみなくては。

そして、レクイエム!
今回、キャストは2パターンあるようです。如何せん、アルファベット順なので誰がどの役を踊るのか見当がつきません。ガマルの役は誰が踊るのでしょう? 天使長も2キャストあるのだろうか?

5月のシンデレラ・ストーリーまでのキャストを英語版のほうにのみ載せました。

(S)

3月10日(土)
レパートリーに“シンデレラ・ストーリー”を付け加えました。ショートカット・クリックはこちら
あらすじについてはちょっと意訳しすぎかなあ、と思うこともないではありませんので、何か他に訳がありましたらご教示お願い致します。
そして、音楽の謎、氷解。要は下記に書いた“3つのオレンジへの恋”の曲が使われていたのではなく、“シンデレラ”に“3つのオレンジへの恋”の主旋律が使われていたということです。
“3つのオレンジへの恋”の曲が使われていると思った経緯は、まず私のレコード・コレクションの中にプロコフィエフが弾いている(!)この曲があり、よく聴いていたのでたまたま覚えていて、2000年の再演の時には私にも余裕があり、あ、あの曲だ、と思ったからです。それを確認したのは、その時の公演でたまたまヴァイオリンを弾いていた人を知っていて、彼女に“3つのオレンジへの恋”の曲が使われていたように思うのだけれど、と尋ねた時に、そうだ、という返事を貰ったからです。それでオレンジが狂言回しなのかと納得して、その後詳しく調べることもしなかったので、ずっと勘違いのままでした。
ノイマイヤーの頭の中には、“シンデレラ”の曲の中に“3つのオレンジへの恋”が使われていることで、その物語も重ね、オレンジをモチーフの一つにしよう、と浮んだに違いありません。
物語そのものは、グリム童話をベースにしていて、ハシバミの木、鳥たち(ただし白い鳥ではなくて青い鳥)などが登場、と思えるのですが、目下、グリム童話もシャルル・ペローの童話も行方不明(でも探したお陰で椿姫を発見!)で内容をきちんとチェックできません。こちらはまた別の機会に。ノイマイヤーの後書については後日訳したものを載せたいと思います。

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3月11日(日)
オーパー近くのバレエ関係の書籍も扱っている本屋さんで貰った名刺がでてきました。
非常に穏やかな印象を受ける背の高いご主人はマティアス・クーン(Matthias Kuhn)さんとおっしゃいます。もうおひとり共同経営者の方がいらっしゃるようです。本屋さんの名前はマックス・ヴィーダーブッシュです。
サイトは、http://www.wiederbusch.de で、こちらに連絡先等が書いてありますので、バレエ関係の書物を探されている場合は聞かれてみたらよいと思います。
そのうちにお役立ち情報の方にも載せましょう。
今日のイリの公演はどうだったでしょうね。感想を聞くのが楽しみです。

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3月17日(土)
イリの日本公演が終わって、皆さんの感想が気にかかるところです。
さて、カンパニーのサイトではオーパーのジャーナルの最新号が掲載されています。再演のシンデレラ・ストーリーの写真(ジジ・ハイヤット、ヤヌシュ・マゾン、ベッティーナ・ベックマンの懐かしい写真が!)、レクイエム、マタイ受難曲など。
そして、その魅力に抗いがたいダンサーとして巻末にシルヴィア・アッツォーニ、アレクサンドル・リアブコの紹介があります。

また折原美樹さんのワークショップ
が以下の日程で開かれます。

折原美樹ワークショップ'07
グラハム・メソッド:テクニックとレパートリー

日程:
3月19日(月) - 21日(水)

テクニック(初・中級) 13:00?15:00
レパートリー 16:00?19:00
(最終日3月21日は18:15?レパートリークラス参加者によるショウイング)

定員:
20名(*3日間連続で参加できる方を優先受付させていただきます)

参加費:
テクニック+レパートリー 15,000円(3日)、6,500円/日
テクニック 9,000円(3日)、3,500円/回
レパートリー 10,500円(3日)、4,500円/回

クラス見学 500円/クラス
ショウイング見学 無料(要予約)

会場:
森下スタジオ
東京都江東区森下3?5?6
地下鉄都営新宿線、都営大江戸線「森下駅」A6出口徒歩5分

お申し込み・お問い合わせ先:
Dance in Deed!
TEL:090-6192-4167 FAX:03-3227-0279
E-mail:mikiworkshop2007@yahoo.co.jp

クラス見学もあると書いてありますので、ご興味のあるかたはぜひ。近くなら私もぜひ見学に行きたいところです。

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3月19日(月)
忘れていたり気付かなかったことは多多ありますが、他カンパニーでのノイマイヤー作品のレパートリーに、naomiさんが思い出させて下さったモスクワ音楽劇場での“かもめ”の上演があります。4回の公演です。
それで、その下の行を見ると、パリ・オペラ座で来シーズンまたまた“椿姫”の公演が行われます。2008年の6月から7月にかけてです。こちらはマチネ・ソワレのダブル公演も含めて19公演! ミラノでもしばらくすると“椿姫”が上演されます。“椿姫”の競演はしばらく続きそうですね。
BBSでも紹介しましたが、エドウィン・レヴァツォフが2007年のヴィルヘルム・オーバーデルファー博士賞を受賞しました。この賞はハンブルク州立オペラ座の将来有望な若手ダンサー、歌手、演奏家に贈られるものです。今年は第41回目で、第1回の受賞者には歌手のハンス・ゾーティンがいるとのこと。ジジ・ハイアット、ガマル・グーダ、また最近では服部有吉、アルセン・メグラビアン、エレーヌ・ブシェー、ティアゴ・ボーディンといったダンサーが受賞しています。
おめでとう、エドウィン君!

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3月21日(水)
マニュエル・ルグリの“スーパー・バレエ・レッスン”の“スプリング・アンド・フォール”レッスン記念とでも申しましょうか、レパートリーに“スプリング・アンド・フォール”を追加しました。ショートカット・クリックはこちら
全曲のハンブルク初演は1995年で、ルグリとベッティーナ・ベックマン(このときジジ・ハイアットは産休)のペアで踊っています。
さて、模範演技でなんとなく違和感を覚えていたのですが、古いプログラムを見て納得しました。女性の衣裳が違うのです。膝下までのごく普通のワンピースです。なぜ長い丈のドレスにしたのでしょう? 
ときどき、ある振りを観て、ああ、これはこのダンサーがいたからこそなのだなあ、と思うことがあります。私は“スプリング・アンド・フォール”を観て、それを感じます。
なぜかダンサーの項にエドウィン・レヴァツォフの欄が欠落していましたので、付け加えました。本当に一体何故なんだろう?

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3月31日(土)
昨日書こうとしたのですが眠くてそのままにしてしまいました。カンパニーのサイトに新しい記事が2つ掲載されていましたので、それについて。
まず、ジョン・ノイマイヤー財団のプロジェクト・二ジンスキー2007について。
ノイマイヤー財団(基金? これについてはどこかで読んだ記憶があるのですが、そのまま読み流してしまって詳しくは覚えていません。見つかったらまた報告します。)が二ジンスキーの親族の方から1917年から1919年までの二ジンスキーの絵やデザインを購入することになったとのことです。これに関しては広く寄付を募るとのことです。このことは二ジンスキーの公演の後にノイマイヤーがステージに立って発表したとのことです。ノイマイヤー自身が二ジンスキー関連のコレクターとしては世界的に知られているので、ハンブルクは二ジンスキー・コレクションの中心的都市となるとのことです。
次に、ノイマイヤーがハンブルクの名誉市民になるとのことについて。
33番目の名誉市民で、首相だったヘルムート・シュミット、フットボール選手のウヴェ・ジーラーに続くもので、芸術家としてはヨハネス・ブラームス、女優Ida Ehre、作家のジークフリート・レンツに続く4番目とのこと。
ノイマイヤーはすでにthe Order of the Federal Republic of Germany、 the Medal of the Knight's Cross of the Dannebrog in gold、Knight of the Legion of Honor of the French Republic を受けています。
6月7日に受けるとのことです。
おめでとうございます、ミスター・ノイマイヤー!

(S)

4月6日(金)

今、新作の“人魚姫”(とはいっても、すでにコペンハーゲンで初演されているわけですが)のあらすじを訳しています。どうしても以前の“ウンディーネ”とどう違うのだろうかというところに目がいってしまいます。以前はメルヒェン、という括りでストーリーがあったのですが、今回はハンス・クリスティアン・アンデルセンの恋をしっかりとベースに持ってきて、彼のエドヴァルドへの恋を人魚姫の王子への恋と重ねています。実際、伝記作家の中にはこの“人魚姫”がアンデルセンのエドヴァルド・コリンへの愛を実証していると考える人たちがいるそうです(Wikipedia参照)。今度はノイマイヤー、そうきたか、といったところで、だんだん楽しみになりました。とはいってもチケットはまだなのですが・・・。実は以前の“ウンディーネ”をあまり気に入ってなかったのでチケット購入に気合が入らなかったのです。
あらすじは英語版に載っているのですが、何しろ長いので(言い訳です)ちょっと時間がかかりそうです。

ルグリの Super Ballet Lesson の“スプリング・アンド・フォール”を観ていますと、ホプキンズの詩に多少影響されてか、男性のパートが自然というか女性をとりまき、寄り添う大気のように感じられてきました。不思議な感じです。
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4月7日(土)
やっと、“人魚姫”のあらすじの訳が終りました。推敲はまだ十分ではないですが、とりあえず。不明な点や間違い等ご指摘いただければ嬉しいです。ショートカット・クリックはこちらです。アンデルセンのエドヴァルド・コリンに宛てた手紙などはのちほど。
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4月11日(水)
レパートリーの“人魚姫”のページはとりあえず完成しました。構成は非常に興味深いのでとても楽しみになりました。
ダンスマガジン最新号の編集長インタヴューには苦笑と驚きがありました。今回の対談相手はナチョ・デュアト。三浦氏はもともと文芸畑の人なのでノイマイヤーに魅かれるのはのはわかりますが、何かにつけてノイマイヤーの名前を持ち出すのには思わず苦笑。またフォーサイスがすでに古びている、という発言には驚きました。そしてバランシンは新しいとも。
また、マルシア・ハイデのインタヴュー記事の中に彼女の70歳の誕生日(4月21日)のガラをシュトゥットガルト・バレエで公演するという記載があったのでチェックすると、なんと豪華なゲストの顔ぶれにびっくり。クラクラしそうです。
まず、シュトゥットガルト・バレエの前ダンサーでもあり、NDTIIIのダンサーでもあるエゴン・マドセンがキャピュレット卿、当日の主役のマルシア・ハイデはキャピュレット夫人、この方は存じ上げなかったのですが、ライプチヒ・バレエ監督のポール・Chalmer(シュトゥットガルト・バレエ在籍後、最後モンテ・カルロ・バレエのエトワールだったとのこと)がパリス、ウラディミル・マラーホフがロミオ、サー・ピーター・ライトがヴェローナ大公、そしてジョン・ノイマイヤーがロレンツォ神父。あとはシュトゥットガルト・バレエのダンサーで、ジュリエットがマリア・アイヒヴァルト、ティボルトがタマシュ・ディートリッヒ(懐かしいです)、ロザラインがアリシア・アマトリアン。
後は客席に誰がいるんでしょうね。

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4月20日(金)
このサイトも4年目に突入。更新等、遅々として進みませんが、よろしくお付き合い下さいませ。
さて、下記のマルシア・ハイデの70歳記念ガラですが、キャストに変更あり、とは書いてありましが、こんなに間近になって変更があるとは思いませんでした。
まず、ジュリエットがルシア・ラカッラに代わったかと思ったら、スー・ジン・カンに。ヴェローナ大公は残念ながら、ピーター・ライトに代わってMarcis Lesins 。このかたはシュトゥットガルト・バレエに在籍していた方のようです。そしてロミオはマラーホフに代わって、ジェイソン・レイリー/フィリップ・バランキエヴィッチ/フリーデマン・フォーゲル。これは幕ごとに代わるのかしら? なんとも目まぐるしいことです。どなたかレポートしてくださるかたがいらっしゃらないかしら?
さて、次は久しぶりにジジ・ハイアット率いるジョージア・バレエのニュースです。予てからヤヌシュ・マゾンが全幕物を振付けたらしいということは聞いていたのですが、これがそれに当たるかどうか不明ですが、彼の新作“火の鳥”が新シーズンにかけられます。レパートリーは他にバランシンの“コンチェルト・バロッコ”、“くるみ割り人形“、“ラ・シルフィード”です。
ハンブルク関係では、ノイマイヤーが2007年のヘルベルト・フォン・カラヤン音楽賞を受賞するとのことです。この賞はバーデン・バーデンの祝祭劇場の文化財団が国際的に目覚しい活躍をした音楽家に与えるものだそうです。そして10月6日にはバーデン・バーデンで記念のバレエ・ガラが開催されます。ちょっと興味深いのは賞金の50000オイロは若くて才能ある芸術家を支援するためにも使わなくてはならないとしていることです。この賞の過去の受賞者は、アンネ・ゾフィー・ムター、ベルリン・フィルハーモニック、エフゲニー・キーシン、ヴァレリー・ゲルギエフがいるとのこと。
次にサイトのトップ・ページの一番下にジョン・ノイマイヤー財団(基金?)のことが載っていました。これは2006年2月23日に、彼のバレエ、ダンスに関する全コレクションと彼の全作品の残すことを目的として設立されたものです。これらはハンブルク市に委ねられることになっています。そしてこの財団が二ジンスキーの遺品を購入しようとしているわけです。ステージに立って発表した段階でおそらく目途はついるのでしょうけど、成功を祈るばかりです。

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4月25日(水)
へザー・ユルゲンセン引退のニュースで、強く記憶に残っている彼女のステージのことを書こうかと思っていたら、カンパニーの来シーズンのスケジュール発表で以上のことはまた後ほど。
さて来シーズンのトピックスは何といっても、長い間待ち望んでいた“オテロ”の再演です。しかし問題はバレット・ターゲに“オテロ”の公演がないことです。
来シーズンのレパートリーは以下のようになっています。

☆初演☆ クリスマス・オラトリオ
2007年12月23、26、30日
2008年1月1、6、13日、7月12日
ヨセフ伝説
2008年6月29日 7月1、11日
☆再演☆ かもめ
2007年10月26、27、28日 11月10日
2008年7月4日
オテロ - カンプナーゲルにて上演
2008年2月28、29日 3月1、2、3、4、5日
☆レパートリー☆ 人魚姫
2007年9月5、8、16、30日
2007年11月11、13日 2008年7月2日
夜の歌
2007年9月13、14日 10月18、20日
ヴェニスに死す
2007年11月16、17、22、24日
2008年1月3、5、9、10、12日
くるみ割り人形
2007年11月16、17、22、24日
2008年1月3、5、9、10、12日
シンデレラ・ストーリー
2008年1月25、26日 2月14日
2008年6月7、12、13日 7月10日
ジュウェルズ
2008年2月7、8、11、17、19、20日
2008年7月5日
マタイ受難曲
2008年3月8、11、14、15日
パルツィヴァル - エピソードとエコー
2008年5月1、7、10、12、13、27、30、31日
2008年7月6日

青色字はバレット・ターゲで上演される作品。

またツアーは以下のようになっている。

バーデン・バーデン
バーデン・バーデン祝祭劇場
2007年10月5、7日:夜の歌
2007年10月6日:ジョン・ノイマイヤー・ガラ
2007年10月7日:ワークショップ
2007年10月12、13、14日:かもめ
ウィーン
テアター・アン・デア・ウィーン
2007年12月12(初演)、13、14日:クリスマス・オラトリオ
パリ
シャトレ座
2008年4月16、17、18、19、20日:ヴェニスに死す
バルセロナ
Gran Teatre del Liceu
2008年5月19、21、22、23、24日:ヴェニスに死す

バーデン・バーデンでのジョン・ノイマイヤー・ガラはヘルベルト・フォン・カラヤン音楽賞受賞記念のガラだ。だれがゲストに来るのだろうか?

その他に2008年1月10、11日にレーヴァークーセンでバレエ学校のテアター・クラスの学生、カンパニーのダンサーが州立青年オーケストラ(? Bundesjugendorchester)とともに公演を行います。演目は“マーラーの第4交響曲”と“子供の不思議な角笛”です。
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4月26日(木)
来シーズンのスケジュールのことで頭がいっぱいになり、今シーズンのバレット・ターゲのゲスト・カンパニーのことについて触れるのをすっかり忘れていました。BBSで maddie さんがフォローしてくださったように、アレッサンドラ・フェリ&ロベルト・ボッレとパリ・オペラ座からのゲスト(イザベル・シアラヴォラ、クリストフ・デュケンヌ、ミカエル・ドナール)を迎えての“椿姫”のガラ・パフォーマンスとなりました。私としては2日間の公演の内、1日がまだ観ていないジョエル&サーシャならば、2日間とも通うのに、というところです。

さて、へザー・ユルゲンセン引退、ということで、今までカンパニーから去っていったダンサーについて少し書いてみたいと思います。
リン・チャールズを初めて観たのは1985年のWBFの時で、“椿姫”のpddには感動しましたが、2日目に観たのが“くるみ割り人形”のpddだったので、前日の感動が薄れ、またTV放映されたガラ・パフォーマンスが“真夏の夜の夢”のpddとこれまた強い印象を受けないものでした。1987年のバレット・ターゲでは彼女はゲスト・カンパニーのベジャールの二十世紀バレエ団で踊り、個性的で強い印象を受けました。彼女の踊りは“椿姫”のVTRやその後ベジャールのカンパニーの来日公演、WBFで観ることができましたから、あまり喪失感を感じることはありませんでしたが、私にとっては、ベジャールのカンパニーで観たにもかかわらず、彼女はハンブルク・バレエのダンサーです。

フランソワ・クラウスは1986年の来日公演の時に観ているはずなのですが、強い印象を残したのは1989年の来日公演の“アーサー王伝説”のタイトルロールを踊った時で、強くも脆い王に感動しました。1990年のバレット・ターゲではマーラーを踊った時の彼の軍服姿が強く印象に残っています。1991年に彼はカンパニーを去って、ベルン・バレエの監督なりました。その後のバレット・ターゲの期間には何度が彼の姿を客席で見かけました。そういうことがちょっと嬉しかったりしました。

ロイ・ヴィエルツビッキは1991年に亡くなっていますから、かろうじて舞台で観ることができたことになります。彼についても1986年の来日公演で観ているはずなのですが、覚えているのは1989年の来日公演での“アーサー王伝説”のマーリーンと“お気に召すまま”のジャック(ジェイクイーズ)です。彼の軽妙だが思索する者という風貌はそれぞれの役にぴったりでした。

へヴィン・へイゲン! 私のサイトをご覧になってくださっているかたは、どんなにか私がケヴィンというダンサーを愛しているかおわかりでしょう。彼は幻のダンサーの一人ですが、ベジャールのカンパニーと一緒にしばらくは活動していましたし、日本公演にも参加していますから、彼のステージをご覧になった方も多いかと思います。彼のアルベニヒは本当に素晴らしかった。テクニックもさることながらエモーショナルな表現が素晴らしいのです。こういうところはノイマイヤーのところで踊っていたことが役に立っているでしょう。彼の踊りはまた、バイロイト音楽祭の“タンホイザー”の公演時のフィルムで観ることができます。彼が目下ハンブルク・バレエ学校の先生もし、カンパニーの方のバレエ・マイスターもしているので、バレット・ターゲ時に彼の姿を見かけることができるのは嬉しい限りです。

今回はここまで。なかなかへザーまで行き着けません。

突然ですが、現在ハンブルク・バレエ&関連の公演についての感想のページを設けていますが、長い感想はしんどいが何か感動を表したい方のために、簡便なページを付け加えることにしました。目下のところ、What I have seen... のページにしようかと思っています。
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5月8日(火)
レパートリーに“アーサー王伝説”を付け加えました。レパートリーのトップ・ページからどうぞ。またショートカット・クリックはこちらです。
名前等の表記では資料が多すぎて今でも戸惑っています。もともと各国での表記が違うし中世の発音も違うようで、どれでもいいや、という気分になりました。まあ、できるだけ一般に膾炙している発音にはしたつもりです。
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5月11日(金)
“ラプソディー・イン・ブルー”の出演者として名前が挙がっている横関雄一郎さんはハンブルク・バレエ学校出身です。彼の卒業の年の二ジンスキー・ガラ(1999年)で、有吉さん、ヨハン・ステグリと一緒に“ヨンダリング”を踊っていました。彼はプリ・ド・ローザンヌにも出ていましたのでよく覚えています。時系列でいえば、もちろん、プリ・ド・ローザンヌ、二ジンスキー・ガラとなります。バレエ学校の同級生のコラボレイションが引き継がれていくのはいいですね。
話を“ヨンダリング”に戻しますと、この作品の一部はプリ・ド・ローザンヌでヨハンが踊っていましたのでご記憶の方も多いと思います。ベッシー女史も珍しく振付家にもダンサーにも賛辞を送っていました。この“金髪のジェニー”もとても好きな作品ですが、“夢見る人”も素晴らしい作品で、女性一人、男性二人の踊りなのですが、この男性二人が意識の二重性を表現しているようで、とても心に響きました。またどこかにも書きましたが、トーマス・ハンプソンの歌も素晴らしいです。聞きなれてきたフォスターの曲に様々な陰影を与えています。
芸術作品の素晴らしさのひとつに、上手くいえないのですが、ひとつの現象/意識の二重性(多層性)の納得のいくかたちでの表現があると思います。それを表現することで作品に深さが生まれ、私たちは深い感動に包まれます。
ノイマイヤーや有吉さんの作品に惹かれるところは、まさにこの二重性にあります。6月号のダンスマガジンの有吉さんのインタヴューの中に、“ラプソディ・イン・ブルー”で“ドッペルベンガー”を表現したい、ということが書かれてありました。ますます楽しみです。

今回は別に更新はないのですが、シーズン・スケジュールにキャスト表を付け加えておきました。変更等の細かいチェックはまだですが、一応、今シーズンに関しては完成です。
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6月7日(木)
今シーズンの最後を飾るバレット・ターゲがいよいよ近づいて来ました。
今年は昨年にも増して日本からの訪問客が多そうです。楽しみです。
私は7日(土)から15日(日)までハンブルク滞在の予定です。10日(火)のチケットを除き、どうにかすべて確保できました。前半の訪問客は7日の公演を観て帰られる方が多そうなので、よろしければ公演の前にお茶でもいかがでしょうか? 最初は公演後とでも思っていましたが、終演が10:15と遅いので前の方がいいでしょうね。7時開演ですから、5時半くらいにいかがですか? 集合場所はのちほど。
フライト予約にはちょっと出遅れて、ルフトハンザの予約が難しそうなので、今年もエミレーツにしました。こちらのフライトだと料金は安いし、マイルもたまるし、というところです。もっとも帰りの便はウェイティング状態です。

さて、いよいよ服部有吉さんが出演する“トップ・ランナー”が今週末に迫りました。
   6月9日(土)23:00 NHK教育
楽しみですね。
球面三角のunoさんが観覧されたそうで、その時のレポートが報告されています。サイトはこちらです。6月2日の日記に載っています(私も気付くのが遅いですね)。

当サイトの更新が滞っていますが、どうぞお許しください。来シーズン再演の“オテロ”をレパートリーに付け加えたいと思っています。
来シーズンのカレンダーは更新済みです。
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6月22日(金)
“ラプソディー・イン・ブルー”の東京公演、好評で嬉しいです。名古屋、大阪公演の反響も期待大ですね。

さて、ジョージア・バレエからのニュースですが、バレエ学校の生徒がハンブルク・バレエ学校に入学するとのことです。この4月にオーディションを受けて2年間学校で学ぶとのこと。名前はザカリー・クラーク(Zachary Clark)君で、17歳です。とても素直で伸びやかな印象を受けます。8月の入学の前に、SABのサマー・クラスを受講することになっています。ジジとヤヌシュの愛弟子がハンブルクへ行くのねえ、と感慨深いものがあります。ザカリーが彼らのところから来たと友人たちが知ったらきっと喜ぶことと思います。

それにしても、今年は二ジンスキー・ガラのプログラムの発表が遅いですね。早々に来シーズンのスケジュールが発表になったのに、こちらは4週間を切ったのにまだとは。

レパートリーにオテロを付け加えました。ショートカット・クリックはこちら
(S)

6月25日(月)
先日、アメリカのノイマイヤー・ファンよりメールを貰いまして、その中にNYにハンブルク・バレエのヴィデオを見に行く、と書いてあったので、尋ねたところ、以下のサイトを教えて貰いました。
http://catnyp.nypl.org/
充実したライブラリーです。
アメリカではノイマイヤーの作品はあまり好まれていないかもしれないけれど、ライブラリーは素晴らしいです。久しぶりにNY行きを検討しなくては。
(S)

6月26日(火)
ハンブルク・バレエ学校の8年生が来日してノイマイヤーの作品と、JIYB(Japan International Youth Ballet )のメンバーとジョイントで別の作品(振り付けは誰なのでしょう?)を踊るそうです。これは初めての試みだそうで、ご興味のある方は以下のサイトをご参照ください。
http://www.yel.m-net.ne.jp/~jiyb/horie%20jiyb3.htm
どんなノイマイヤー作品を踊るか興味のあるところです。
(S)

6月27日(水)
やっとシーズンの最後を飾る二ジンスキー・ガラのプログラムが発表になりました。
日本人ということを意識しているわけではないのですが、マーサ・グラハム・ダンス・カンパニーのプリンシパル折原美樹さんが出演されることはとてもとても嬉しく思います。
その他にゲストはフェリ、ロパートキナ、セミョーノワ、ボッレ、久しぶりにグエラ・・・。テーマに私の苦手な“メルヒェン”が入っていたので危ぶんでいたのですが、イヴァン(・ウルバン)とサーシャ(アレクサンドル・リアブコ)のOpus100もあってかなり盛り上がってきました。もちろんもう一人のイヴァンとケヴィンでしたら舞い上がってしまうでしょうけど。
ニウルカ・モレドが“祭典”を踊るのも嬉しいなあ。

(S)

7月21日(土)
二ジンスキー・ガラのプログラムの内容のみ更新しました。内容としてはサイトに発表されたものとは少し違っていました。順番が多少違っていましたのと、アルセン・メグラビアンの怪我のためか、最後のハンブルク・バレエのダンサーの皆さんで踊る作品が“オデュッセイア”から“夜の彷徨”に変更されていました。アルセン、早く元気な姿を見せてね。
ショートカット・クリックはこちら。感想は後ほど。

(S)

7月27日(金)
バレエ団のサイトで来シーズンのプロモーションが発表になりました。
ファースト・ソリストにカロリーナ・アゲーロ、ソリストにエドウィン・レヴァツォフ、グループ・ダンサーにベン・シトリット、研修生にアリイ・マヨ、ユン・スー・パーク、アレクサンドル・トラッシュです。また昨シーズンの研修生は無事正式に入団。
それにしてもファースト・ソリストにへザーの名前がないのはなんとも寂しいです。
二ジンスキー・ガラの感想をやっと書き終えました。読み苦しいところもあると思いますがどうぞお許しください。

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7月28日(土)
以前、このNEWSにも書きましたように、今回のハンブルク訪問時にマックス・ミディネットのお墓を訪れてきました。今回のハンブルクは雨または曇りの天気が多く、かろうじてお天気に恵まれた15日(日)の午前中に、ホームステイ先のご夫婦、Jさんとご一緒しました。
お墓は空港に近いOhlsdorfの墓地にあります。あまりにも広大なので、墓地の中にはバス停が20以上あるほどです。
下の左端の写真はこの墓地の博物館で、様々なインフォメーションがもらえると同時に埋葬の仕方の変遷など展示されています。
3つ墓石があって、中央がマックス・ミディネット、左がやはりカンパニーに在籍したウラディミル・ブコヴェックのものです。右は魚の線刻がされています。
ちなみに墓石は花崗片麻岩で、日本でよく見かける墓石(花崗岩)が変成したものです。ピンクがかって見えるのは長石の成分が異なるためです(みなさん、地学の授業を思い出しましょう!)。

彼のステージを観ることができなかったのがとても悔やまれます。
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7月31日(火)
遅くなりましたが、アマゾン・コムよりの収益についてご報告します。
年初のNEWSに書きましたが、6月の時点でアマゾン・コムよりの収益金が7012円ありました。これは昨年よりも金額としては多いのですが、残念ながら円安のため、金額としては昨年と同じく50オイロ、バレエ学校に寄付させていただきました。
今回は生徒たちの日本公演も控えていたため、学校がまだ開いていてツィーグラーさんに直接渡すことができました。
また私事ながら、Hさん、Yさんのハンブルク詣では今年は叶いませんでしたので、彼女たちのチケットの売上から50オイロも同時に寄付させていただいています。彼女たちのチケットを買ってくださった方にもお礼を申し上げます。
今年もカレンダーの販売等ございましたらどうぞよろしくお願いいたします。
バレエ学校ではクルーゼ先生のテアター・クラスの授業を少し見ることができました。残念ながら授業の写真は撮れませんでしたが、代わりにツィーグラーさんのお部屋を紹介しますね。彼女のお部屋の壁一面はダンサーの写真で埋め尽くされていて壮観です。

右の写真はアメリカの彫刻家による“かもめ”のへザー・ユルゲンセンです。伸びやかで素敵なのですが暗くてよくわかりませんね。どうもわたしはよい写真家ではないですね。時間がありましたら少しいじってみますね。
バレエ学校への訪問は、前日、パルツィヴァルの公演が終わって帰ってきたときに、明日10時、といわれましたので、他にお誘いできなくて残念に思いました。
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8月7日(火)
下記のマックス・ミディネット、ウラディミル・ブコヴェックの墓石についてちょっと気になりましたので、大学の大先輩に聞いてみました。彼によると、縞状の部分が見えるので花崗片麻岩でよいとのことです(よかったー。)。
ハンブルク付近ではこの岩石は分布していなくて、産地は不明ながらも、もっとも近いと思われるのはダルムシュタット近くのオーデンヴァルトの花崗片麻岩で、外見も良く似ているとのこと。またもう少し南にあるシュヴァルツヴァルトの花崗片麻岩も考えられなくもないとも。
ドイツに何度も足を運んでも地質のことを考える暇もありませんでした。ちょっと反省。

maddie さんからお知らせを受け、さらに様々なバレエ・サイトでも紹介されているリン・チャールズが発起人となっている“Dancing 4 AIDS Orphans”のことです。
ジョルジュ・ドンを始め彼女と踊った素晴らしいダンサーの中にもAIDSで亡くなったひとたちがいて、また音楽関係者、劇場関係者、ファッション界でも素晴らしい才能を持った人たちが亡くなっていて、悲しく思っていたところ、日本ではAIDSに対するバレエ・ガラ・チャリティーが開催されていなかったことに思い至り、今回の運びになったということです。またこのコンサートは横浜港開港150周年記念の行事と協賛して行われます。
以前、リン・チャールズが日本に住んでいる、ということがわかって嬉しく思いましたが、このようなコンサートを企画してもらって本当に嬉しいです。
ハンブルク・バレエのダンサーでいえば、ジェフリー・カークがやはりエイズで亡くなっています。このことはドイツのTVでも放送されました。
さて、このコンサートのサイトはこちらです。8月20日から22日まで3日間催されます。

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8月20日(月)
BBSに投稿してくださったayaさんよりオーバーアマガウの写真とキャスティング表の提供がありました。


こちらは公演のポスターです。でもちょっと駐輪の仕方が面白い

休憩中の劇場前の風景

キャスト表の方は対比表に付け加えるべく鋭意努力中です(?)。
またayaさんからオーバーアマガウ公演での新聞評を教えていただきました。merkurの方は写真付です。
http://www.merkur-online.de/regionen/garmisch/;art8855,820949
http://www.abendblatt.de/daten/2007/07/24/774600.html

また、以下のようなこともあったようです。
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公演の後、舞台裏でダンサー達が集まって、物凄く盛り上がっていたので、なにかなー、と思っていましたが、シーズン最後の公演で、引退する人たちや、昇格した人たちのお祝いだったんですね。
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ayaさん、本当にいろいろありがとうございました。

また、バレット・ターゲの公演のうち、パルツィヴァル(途中)人魚姫を更新しました。まだ文章推敲中なのですがとりあえずこのままで。公演をご覧になられた方々のご感想を募集しています。よろしくお願い致します。
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8月25日(土)

ayaさんより提供していただいたマタイ受難曲のキャストと、2004年、2005年のバレット・ターゲで公演されたものについて、キャスト対比表に書き入れました。
詳しいことはサーシャ・ファンの友人に聞いてみますが、オーバーアマガウで、アレクサンドル・リアブコが初めてヨハネを踊ったようです。それと第58曲はキリストに代わってヨハネとの踊りになったようです。この曲についてはキリストと踊る場合とヨハネと踊る場合とがあるようです。

また、カンパニーのサイトではオーパーのジャーナルが発表されています。
ノイマイヤーが名誉市民の称号を受けたときの様子。再演のかもめ、夜の歌、人魚姫についてなど。またオーバーアマガウの公演についてはステージの写真付です。確かにayaさんのおっしゃるように、ステージが横にとても長いので、ステージの上にいるオーケストラとコーラスは左5分の2くらいしか占めていません。

cameliaさんがバレット・ターゲの公演の全般の様子につてご感想をお寄せくださいましたので、バレット・ターゲの公演表の下に数行感想室を付け加えました。cameliaさん、どうもありがとうございました。
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8月30日(木)
jadeさんより“人魚姫”の感想をいただきました。プレミアAとプレミアBの両方に掲載させていただきました。ショートカット・クリックはこちら。本当にありがとうございました。その他いくつかについてはキャスト表(一部は途中)も載せました。
来シーズンの“人魚姫”にはエレーヌ・ブシェーとアレクサンドル・リアブコも踊ります。こちらもとても楽しみなのですが、観ることができないのねえ・・・。
“かもめ”はアルカジーナ/コースチャ/二ーナを、ポリカルポヴァ(一部カッツァニガ)/ウルバン/ブシェー、カッツァニガ/リアブコ/アッツォーニ。こちらもエレーヌ(・ブシェー)、サーシャ(アレクサンドル・リアブコ)、シルヴィア(・アッツォーニ)と、とてもワクワクします。トリゴーリンはオットー(・ブベニチェク)とフランコーニ。ゾーリンは彼しか適役が考えられないロイド(・リギンズ)。でも観ることができない・・・。
溜息。
(S)

9月20日(木)
予てより放送が待たれていたフェリのさよなら公演がNHKの芸術劇場で明日放送になります。
最初出演者にシルヴィア・アッツォーニとアレクサンドル・リアブコの名前がなかったので、どうかなあ、と思っていましたら、“マーラーの第3番”と“ハムレット”が放送されるとのことです。jadeさんより教えていただきました。番組の詳しい内容は以下のサイトで。
http://cgi4.nhk.or.jp/hensei/program/p.cgi?area=001&date=2007-09-21&ch=33&eid=16888
jadeさん、ありがとう。楽しみです。
(S)

9月27日(木)
ドイツの友人が“人魚姫”の公演の様子を知らせてきました。彼女は今回初めて観たそうで、エレーヌ(・ブシェー・・・人魚姫)とサーシャ(アレクサンドル・リアブコ・・・王子)が素晴らしかったそうです。エレーヌは特に素晴らしかったとのこと。彼女の踊りは羽のように軽く・・・、といっていますから、重力を感じさせないんでしょうね。また、カロリーナ・アゲーロ(ヘンリエッテ)も素晴らしいとのこと。この日曜日にシルヴィア(・アッツォーニ)のステージを初めて観るといっていますから、こちらの感想も楽しみです。
ところで、“オテロ”のキャスティングが発表されました。タイトルロールをアミカール(・モレ・ゴンザレス)が踊ることはわかっていたのですが、セカンドキャスト、デズデモーナを誰が踊るか注目していました。
オテロのセカンドキャストはオットー・ブベニチェク! 友人とは彼ではないかしら、と話していましたし、彼に踊って欲しいと思っていましたので、これは嬉しいニュースです。
デズデモーナはエレーヌ・ブシェーとアンナ・ラウデーレ。エレーヌはある程度予想していましたが、アンナの登用にはびっくり。もっとびっくりなのは、シルヴィア(・アッツォーニ)がキャスティングされていないこと。私は絶対に彼女だと思っていたんですけどね。これはドイツの友人も同じ感想でした。
イアーゴーはイヴァン(・ウルバン)とサーシャ(アレクサンドル・リアブコ)。サーシャは“アーサー王伝説”でモルドレッドを踊っているし、予想していましたが、イヴァンは予想外。数年前だったら彼がキャシオーだっただろうなあ。オットーのイアーゴーもあるかなあ、とは思っていたんですけどね。
キャシオーはエドウィン(・レヴァツォフ)とピーター(・ディングル)。ハンサムで正義感に溢れセクシーさも要求される役だと思うのですが、成長したレヴァツォフ、輝くピーターを観ることができるかなあ。
エミーリアはジョエル(・ブーローニュ)とカロリーナ(・アゲーロ)。ジョエルのキャスティングはピッタリ。カロリーナはオーロラも踊り、このエミーリアも踊るのですから表現が幅広いダンサーなんでしょうね。
どちらにしろ、楽しみな“オテロ”! でも私は観れない・・・。
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11月1日(木)
Masia さんからバーデン=バーデンの公演プログラムと感想を送っていただきましたので、こちらにページをつくりました。What I have seen... の2007年をクリックしていただいて公演レポートをさらにクリックしてください。ショートカット・クリックはこちら
その他の公演についても追加していく予定でいます。いましばらくお待ちください。
Masia さん、ありがとうございました。

バレエ団のサイトではシルヴィア・アッツォーニが人魚姫のパフォーマンスでRolf-Mares-Preis 2006/2007 を受賞したことが載っています。
おめでとう、シルヴィア! 

またオーパーのジャーナルの最新号、2008年のカレンダーの発売など。BBSにも書きましたが、アマゾン・ジャパンでの発売が待たれるところです。

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11月2日(金)

Masia さんからバーデン・バーデンの写真も送っていただきました。

祝祭劇場の正面のポスターは“かもめ”のイヴァンです。このポスターが町の要所要所に貼られていたとのことです。
Masia さんの公演レポートの内、かもめ夜の歌を載せました。アンダーラインの付いている公演名をクリックするか、What I have seen... の2007年をクリックしていただければ公演レポートへのページが開きます。
Masia さん、ほんとうにいろいろ情報ありがとうございます。

また、2008年のカレンダーについてわかったこと。
1月  不明
2月  シンデレラ・ストーリー(エレーヌ・ブシェー・・・多分、ティアゴ・ボーディン)
3月  人魚姫(シルヴィア・アッツォーニ、カーステン・ユング・・・かなあ)
4月  マタイ受難曲(ロイド・リギンズ 他)
5月  パルツィヴァル(上段は不明、下段はラウラ・カッツァニガ、エドウィン・レヴァツォフ)
6月  眠れる森の美女(カロリーナ・アゲーロ、オットー・ブベニチェク・・・多分)
7月  人魚姫(シルヴィア・アッツォーニ、カーステン・ユング)
8月  かもめ(上段は不明、下段はエレーヌ・ブシェー、イヴァン・ウルバン)
9月  不明
10月  不明(ステージ写真なので、これがわからないのはちょっと寂しい)
11月  不明
12月  Opus 100(アレクサンドル・リアブコ、イヴァン・ウルバン)
オーパーのジャーナルに拠れば、パルツィヴァル、人魚姫、二ジンスキー・ガラ、クリスマス・オラトリオのリハーサルとのことです。

オーパーのジャーナルは見所(?)満載です。
サンクト・ペテルスブルクの客演(これも気になっていました)では、エレーヌ・ブシェーとアミルカール・モレ・ゴンザレスが“オテロ”のpddを、シルヴィア・アッツォーニとカーステン・ユングが“マーラーの3番”を、そしてオットーが牧神に扮しているので“二ジンスキー”が踊られたに違いありません。アンナ・ポリカルポヴァの白いドレスは何だろう? まさかシンデレラではないと思うのだけれど・・・。そしてノイマイヤーの後ろに隠れている軍服のような服装は何で誰だろう? ああ、そうだ、“マーラーの子供の不思議な角笛”だ、と納得。
その他に、くるみ割り人形、ヴェニスに死すについての記事、バーデン・バーデンでの公演と授賞式の様子。
昇進したカロリーナ・アゲーロとエドウィン・レヴァツォフ、また新しくカンパニーに入団したダンサーの紹介。
そして2008年のカレンダーの紹介。
最後にカンパニーのエレーヌ・ブシェーとイヴァン・ウルバンの紹介。この写真がまた素晴らしい。イヴァンの迫力ある“かもめ”の写真!

シルヴィア・アッツォーニのRolf-Mares-Preis 2006/2007受賞については次回に。
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11月3日(土)
Masia さんからお送りいただいたバーデン・バーデンでのワークショップを掲載しました。“夜の歌”と“かもめ”についてです。ショートカット・クリックはこちら。ページは下記にもあるように What I have seen... の2007年になります。
ずっと前の東京でのワークショップを思い出します。次回の日本公演ではぜひワークショップもして欲しいものです。
(S)

11月8日(木)
英語版のBBSを提供してくれていたサイトがクローズされて、そのままにしていましたが、この度別のサイトに切り替え、リニューアル・オープンいたしました。書き込みはすべてコピーして保存しています(日本語版のほうも途中からですが保存しています)。これもどこかのページに残しておきたいと思っています。

遅くなりましたが、 シルヴィア・アッツォーニのRolf-Mares-Preis 2006/2007受賞について。
この賞はハンブルクの劇場での素晴らしいパフォーマンスに贈られるもので、4種類あります。その中でシルヴィア・アッツォーニは、人間の内面の表現に優れていた、という賞を Thaila Theater で10月22日に受けました。2500ユーロの賞金付です。
この賞は、2002年に亡くなり、市の文化委員会の前議長で、ハンブルクの4つの劇場(Thalia Theater, Deutsches Schauspielhaus, Hamburgische Staatsoper, Komodie Winterhuder Fahrhaus)の運営に影響を与えたロルフ・マレス教授の名前を冠しているとのことです。
おめでとう、シルヴィア! あなたの人魚姫は本当に素晴らしかったです。心が深く動かされました。
(S)

11月9日(金)

8月にご感想をお寄せいただいた、オーバーアマガウでのマタイ受難曲での aya さんの御投稿をキャスト表と一緒に What I have seen... のページに付け加えました。もっと早くに気づけばよかったですね。Masia さんのご感想のページと同じく What I have seen... の2007年をクリックして下さい。ショートカット・クリックはこちらです。
(S)

12月18日(火)
自宅のPCはとっくにインターネットに接続できるようになったのですが、忙しさに取り紛れてこちらのページを1ヶ月以上何も書くことなく過ごしてしまいました。PC本体の故障ではなくモデムの所為だったのでほっと安堵したのですが、インターネットに接続できないことで、平穏ですが物足りない時間がありました。
さてカンパニーのサイトに、いよいよ“クリスマス・オラトリオ”の写真が載りました。まだ1枚だけですが、キャスト表から、女性と男性の後姿は、アンナ・ポリカルポヴァ、ピーター・ディングルでしょう。
ただ、ティアゴ・ボーディンとバルボラ・コホウトコヴァが怪我のため初日に踊っていません。ハンブルク初演にも彼らの代役が踊ることになっているので心配しています。
オーパーのジャーナルの方もNo.3が発行されて、“クリスマス・オラトリオ”のリハーサル風景が掲載されています。(2008年のカレンダーの表紙はこの“クリスマス・オラトリオ”からのものでした) 後はバレエ学校が30周年を迎え、その公演の様子。バレエ学校の先生方の写真も載っています(これはイヤー・ブックに掲載されていたのと同じ写真です)。ロイド・リギンズは教師とダンサーの二足の草鞋ですね。ロイドのお母様はアメリカのバレエ学校で教えていらっしゃるので、彼もその跡を歩むのかもしれません。
もうひとつ、来年のバレット・ターゲのゲスト・カンパニーはモスクワ音楽劇場のバレエ団とオーケストラで、“白鳥の湖”になりました。うーん、と唸っています。
(S)

12月22日(土)

カンパニーのサイトで“クリスマス・オラトリオ”のステージ写真が掲載されました。今回は安心して音楽を聴くことができます。ノイマイヤーはこの音楽をどう使うのだろうかと思っていましたが、前半分を抜粋、というところです。
“クリスマス・オラトリオ”は今まで聴く機会がなかったので、様々なサイトからの受け売りですが、6部構成64曲(?)からなっています。前半35曲は救い主が生まれ、天使たちが羊飼いたちにそれを知らせ、彼らはベツレヘムへ行き、マリアとヨセフ、そして飼葉桶に眠る救い主を見つける、というのが大体のあらすじです。クリスマス第1日目(25日)、第2日目(26日)、第3日目(27日)までの内容です。これからすると母、というのはマリアを、マリアの夫(キリストの父とは書かれていない)はヨセフを指しているのでしょう。実直なヨセフにピーター・ディングルはぴったりのことでしょう。羊飼いは一人しかキャストには載っていませんが、これにはカーステン・ユング(ちなみにオーパーのジャーナルでは孤島に持っていくならこのCD、という小さな囲み記事が連載されていまして、このNo.3はカーステンの推薦盤でした・・・クィーンと何だったけ?)、天使はシルヴィア・アッツォーニとアルセン・メグラビアンとなっています。
“クリスマス・オラトリオ”のレパートリーのページも作らなくては・・・。
(S)

12月30日(日)
今年1年、本当に皆様には大変お世話になりました。私は結構怠惰な性格なので、更新も頻繁でなく情報も皆様に教えていただくことが多くとても感謝しております。
今年は、ハンブルク・バレエを通じての新しい出会いもあり、とても素晴らしい1年となりました。微力ではありますが、ノイマイヤー作品の魅力をさらに伝えていきたいと思っています。

長い間アマゾンよりの収支報告をしていなくて申し訳ありません。
今年は、ノイマイヤー、ハンブルク・バレエに結びつく発売があまりなかったため、紹介料も多くありませんでしたが、合計してみると、結構な金額になりました。紹介料の詳細は以下の通りです。
2007年1月 493円
2007年2月 232円
2007年3月 333円
2007年4月 200円
2007年7月 106円
2007年8月 263円
2007年9月 301円
2007年10月 505円
2007年11月 743円
2007年12月 1068円(29日まで)
以上で、計4244円になりました。ご協力くださいましたみなさまに心より感謝申し上げます。あらためてハンブルク・バレエ学校に寄付させていただくことをお約束いたします。

さあ、今年の更新はクリスマス・オラトリオのキャスティングの掲載が最後になります。
ハンブルク初日のキャストはウィーンと同じく、男(キリスト?)がロイド・リギンズ、母(マリア?)とその夫(ヨセフ)がアンナ・ポリカルポヴァ、天使がシルヴィア・アッツォーニとアルセン・メグラビアン(ティアゴ・ボーディン怪我のため降板)、羊飼いにカーステン・ユング、他にクシャ・アレクシ、エドウィン・レヴァツォフ、アンナ・ラウデーレ(バルボラ・コホウトコヴァは怪我のために降板)、ダリオ・フランコーニとなっていました。
もう1組のキャストは、キリストはやはりロイドですが、マリアとヨセフはジョエル・ブーローニュとイヴァン・ウルバン、羊飼いがアレクサンドル・リアブコ、天使がカロリーヌ・アゲーロとオットー・ブベニチェク、他にエレーヌ・ブシェー、アミルカール・モレ・ゴンザレス、カトリーヌ・デュモン、ヤロスラフ・イヴァネンコとなっています。
どちらもとても興味深いですが、イヴァンのヨセフ?、オットーの天使?、と私のイメージには合わないのでノイマイヤーが彼らをどう踊らせ、彼らがどう答えているのかが楽しみです。もっともノイマイヤーのことですから聖書から私がイメージする像とは違っているでしょうし、単純ではないでしょう。
でも、多分観ることはできないのよね・・・、と溜息です。どうぞ、彼らの公演をご覧になる方がいらっしゃったらご感想をお聞かせくださいね。
アンナとジョエルのマリアも光と影いう印象を受けますがそれぞれにどういうマリア像を演じるか興味深いです。アンナの包み込むような母性、ジョエルの哀しみを湛えた精神性、というものがどのように表現されているか楽しみです。
羊飼いのカーステンとサーシャはどちらもピッタリ、という感じを受けますが、やはり個性の違いを考えると、カーステンは野性的で、サーシャは純真で敬虔な信者、という印象を受けます。
キリスト役はしばらくはロイド以外は考えられないでしょう。
クリスマス・オラトリオのCDはまだ買っていませんが、しばらくは私の想像の中で彼らが踊ってくれます。

では、皆様、よいお年をお迎えください。
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