花凪日誌

2007年9月1日

理事長、釧路町主催の認知症セミナー「認知症を支えるまちづくり」(釧路町保健福祉センター「あいぱーる」)で講演す。認知症になっても地域で生活を続けられるまちづくり向け、町民の関心・理解を高めようと同セミナーは開かれた。講演テーマは“その人らしさをささえるために”。理事長は、一人一人の個性や望みににこだわった花凪の実践、その中でみんなが自然かつ元気でいてくれている実際について語り、その人らしさを大事にするのが不可欠であることを説いた。釧路町での講師は2年連続。昨年の9月にも道庁主催「社会的起業育成ゼミナール・釧路」で講演している。

2007年9月7日

札幌大谷短期大学記念ホールで開催のクラシックコンサートに行く。同大音楽科卒業生によるコンサートで、花凪でお馴染みの音楽グループ「あみゅぜ」のメンバーが出演した。花凪以外で「あみゅぜ」を聴くのもいい、ということで出掛けた。あいにく強い雨が降り、みんなは行けなかった。14日、道厚生年金会館でも「あみゅぜ」出演のコンサートがある。そちらにも出掛ける。

2007年9月8日

実りの秋。3号館の庭でホップが実をつけているのを発見す。ホップは、おいしいビールをつくる上で欠かせないそれだ。昨年春に「自ビール」づくりを広める坂本譲さんから一株分家してもらって植えた。その年は一つも実をつけなかったが、今年は株がどんどん成長し、たくさん花を咲かせていた。実は、もちろん花凪の自ビールづくりに一役買ってもらう。ホップの隣には枝豆を植えている。それもすっかり実をつけていた。枝豆は、もちろんおいしいビールをさらにおいしく飲むために一役買ってもらう。枝豆の隣にはズッキーニが植えてある。ズッキーニはもう花凪の食事を彩っているが、まだまだ実をつけ、楽しませてくれる。収穫の秋、食欲の秋、味覚の秋でもある秋は素晴らしい。

このホップがビールの風味を。 おいしそうに実が膨らむ枝豆。 ズッキーニは花も実も逞しい。

2007年9月17日

敬老会の日。花凪家族が昨年から1年間元気で暮らしてきたことを喜び、これからも元気で暮らすことを願って、今年はちらし寿司などで祝う。沖縄県の大宜味村(おおぎみそん)は、長寿日本一の村を宣言している。その宣言文にこうあるそうだ。「80(歳)はサンワラビ(童)、90(歳)となって迎えに来たら、100(歳)まで待てと追い返せ。我らは老いてますます意気盛んなり、老いては子に甘えるな…」。まずは100歳まで、なのだという。北海道の花凪村の人たちは現在、95歳を最高齢に80代、70代。まだまだ、のみんな。大宜味村の人たちに負けず、まだまだ、でいてもらうことあるのみなのだ。

2007年9月22日

花凪ではスタッフの誕生日も祝う。この日がそうだった。誕生日を大事にするのは大切なこと。幾つになっても大切さは変わらないもの。そして、「ハッピー・バースデイ・トウ・ユー」を歌ってもらえるのは幸せなこと。祝ってくれる人が多ければ多いほど、うれしいもの。この日、誕生日を迎えたのは若き木村スタッフ。みんなからの「おめでとう」やお祝いの言葉、みんなと一緒に食べるケーキに顔をほころばせた。

みんなで楽しく誕生日の祝い。 一人一人から「おめでとう」。 人生の大先輩としての一言も。

【9月のばりあふりーしょっぷ花凪屋】夏が過ぎて、秋に入った。店内も秋バージョンになった。秋物衣服のセールを行ったり、秋を感じさせる商品を目立つようにしたり、飾り付けを工夫したり、と。花凪家族は、すっかり秋気分。お客さんも秋用の買い物を。もの一つにも暮らしは季節とともにあることを知る9月の花凪屋だった。

※9月とはいえ、花凪2号館の庭にはまだ夏の花ヒマワリが咲き並ぶ。 初夏を飾るバラも2度目の花を咲かす。秋とはいえ、実を結ぶばかりじゃない。実、そして花も。秋本番となる次の月も、その秋以外の素晴らしさを忘れないように送りたい。※

2007年10月1日

日総研が隔月で発行の「達人ケアマネ」に花凪とばりあふりーしょっぷ花凪屋の取り組みが紹介されることになった。同社の記者がその取材で訪れた。紹介記事は07年12月号・シリーズ企画「地域を支える」に掲載され、4ページになるという。

立教大学で福祉を学ぶ学生が論文を執筆する上で花凪の実際を知りたいと遠路はるばる花凪を訪れた。道内の学生は何人も来ているが、道外からは初めて。厚生労働省助成事業の「地域密着型サービスの導入状況に関する調査研究」を行っている立教大同調査研究委員会が、2月に訪問ヒアリングのために来花した。その縁でのこと。花凪の実践−自由に規制なく地域にかかわりながらすごす花凪家族の暮らしを体感してもらった。

2007年10月6日

たまには少しばりあふりーしょっぷ花凪屋ミニデイサービス(介護保険外)の様子の紹介を。土曜日には若者がアルバイト、ボランティアで働いている。数十歳の年齢、世代を越えて花凪家族たちといる。とても自然で、温かく接している。その一光景の紹介を。普通、であることが素晴らしい。そうできない福祉のプロ、ベテランもいる。福祉とは何か、福祉に大事なものは何かを考えさせる。

そこにいるのは人と人。 花凪スタッフもいい感じ。 ここにいるのも人と人。

2007年10月13日

たまには少しばりあふりーしょっぷ花凪屋で花凪家族のみんなが働いているところの様子の紹介を。花凪屋のミニデイサービスではただ時間をすごさない。働くこと、地域とかかわること、地域の人と同じ空気を吸うことなどを大事にしている。仕事は持ち込まれるリサイクル品の整理、クリーニング、ラッピング、値段付けから託児の子の世話等々とたくさんあるが、かつてもそうだったように一生懸命働いている。その一光景の紹介を。この日の仕事は店に並べる用意ができた商品の値段付け、衣類品の片付け、食堂で使った食器を拭くことなどだった。食器拭きは毎日の仕事だが。働ける、ということは素晴らしい。それを軽視する福祉がある。福祉とは何か、福祉に大事なものは何かを思う。

相談ながらの値段付け。 てきぱきと衣類品の片付け。 とても助かる食器拭き。

2007年10月20日

花凪の癒し犬、トイプードルのひなとその二女のこびが久しぶりにばりあふりーしょっぷ花凪屋に出張する。すり寄ってちょっかいを出し、抱かれて愛嬌を振りまき、とみんなを喜ばし、活躍する。計算なくお年寄りを和ます点では子供や動物には勝てない。存在する、ということだけでも人に役立つことができるわけだ。

2007年10月26日

青森から花凪家族・立花さんの身内の西堀さんが来花する。今年2回目。日が沈むと、いつものように外でビールを傍らに親睦の一夜を。立花さんも一緒に琴似の繁華街に繰り出した。こんなふうに付き合っていけることは、とてもうれしい。飲んで笑って、ぐっと寒くなる11月、その先に待つ冬へ元気を膨らました。

【10月のばりあふりーしょっぷ花凪屋】木彫りの熊が何体かあり、「売れるだろうか」と思っていたが、売れた。買ったお客さんによると、コレクターで、愛好者は結構いるのだという。そして、話を続けて、木彫りの熊は八雲町が発祥の地で、スイスのそれをヒントに農家の人が副収入を得るために始めたのだと知らなかったことを教えてくれた。花凪屋にはいろんな人がやってきて、そんなふうにいろんなお土産を持ってくる。花凪屋はそういうことも楽しい。

※10月は、1年の最後の4分の1の始まりの月だった。2007年も4分の3が過ぎている、そう振り返れば寂しい。2007年も残り少ない、そう先を見ても寂しい。10月を10月として頑張った。次の月、1年の終わりの一歩手前の11月も同じで行く※