花凪日誌

2009年1月1日

年越ししてベッドに入るのが遅かったにもかかわらず、花凪家族全員元気に起きて元日を迎えた。「あけましておめでとう」と乾杯してお酒の初飲みをし、お雑煮とおせち料理を食べ、新年を祝った。いつもの元日と違って、ことしは獅子舞が加わり、「あけましておめでとう」を盛り上げた。一緒に年越しした花凪の梶理事・家族会代表がお獅子を手づくりし、見事にそれを操って舞った。お獅子は邪を払う。獅子舞は花凪家族へのお年玉の一つでもあって、ことし1年の健康を—と、みんなの間を練り歩いた。新しい1年・2009年も花凪が求めるのは楽しさ、笑顔、元気。

ことしも健やかに—の獅子舞 ことしも朗らかに—の獅子舞 ことしも和やかに—の獅子舞

2009年1月7日

毎年、初詣でに行っている。近くにある西野神社、そして北海道神宮と2カ所に行っている。ことしもお札と干支の土鈴をいただいてきた。ことしの支は丑。その牛が出てくる伝説に「真似牛」というのがある。「ある村の貧しい農民に旅の僧が宿を求めた。僧はずっと居続け、農民は疎まず世話し続けた。すると、数年後、僧は牛になった。農民に報いたのだった。牛はよく働き、農民は豊かな生活を送ることができた」。努めれば、結果を得ることを説く。2009年はこの話の通りに進む。

2009年1月19日

ことしも新年早々から花凪を見学しに人が来た。この日は十勝から訪問者があった。花凪下宿や花凪屋を見て、こういう在り方がいいと賛同するだけでなく、実際にここで働きたくなったという。縁があれば、働くことになるだろう。でも、縁がなくても、そう思えるのなら、どこででもいい仕事をすることになるはずだ。

2009年1月25日

若き花凪家族の一員(グレン千絵スタッフの長男)は、元気いっぱいのまま6カ月目を迎えた。笑顔いっぱいのまま初めてのお正月を迎えた。その元気いっぱい、笑顔いっぱいは花凪のみんなをますます元気、笑顔にさせている。命の輝きは周りを照らす。70代の家族も80代の家族も90代の家族も一緒に輝いている。8月で1歳になるが、そのころには立つことができていて、そして歩きだし、話すようになる。命の成長は喜びを膨らます。花凪はことし、どんどん盛り上がるばかりだろう。

元気でこんなに大きく どちらもうれしくて、いい顔 世話はみんなの楽しみ

2009年1月30日

2009年最初の職員研修を行った。お正月を味わい、新しい年に新しい気持ちも続き、1カ月の区切りがきたところで、花凪がことしにできること、やってみたいこと、すべきこと、すべきでないこと、そこに必要なことを確認した。良き1年になるには良き1年にすることを確認した。

2009年1月31日

ことし最初のバリアフリー居酒屋「今日だけ酒場」を開いた。花凪家族、その家族が参加した。花凪家族は、お正月ということで今月は元日朝からお酒を飲んだが、月の最後もお酒となった。飲んでうきうきし、食べて喜び、おしゃべりして笑ったが、この日はそれで終わらなかった。カラオケが始まると、花凪家族は歌って踊り出し、盛り上がるだけ盛り上がり、その場を春にしたのだった。楽しめることはとても素晴らしい。陽気になれることはとても素晴らしい。元気の花が咲くのを見て、とてもうれしい一夜となった。

みんなで飲むお酒は百薬の長 カラオケに踊りが飛び出した 本当に素晴らしき酒飲みたち

【1月のばりあふりーしょっぷ花凪屋】「あけましておめでとうございます」。ことしもそんなお客さんとのあいさつで花凪屋の1年がスタートした。1日、1カ月、1年と時の流れに節目があるのはいいこと。07年、08年、09年と時の流れに変化があるのはいいこと。心新たな中で花凪屋オープン4年目の09年がスタートした。

※雪の上に新しい雪が積って輝く。冬に入る月・12月は重い気分が広がるばかりだが、冬になってしまえば気持ちも改まって、雪がつくる景色も美しいものに変わる。厳しいけれど、それだけではない冬を出発点に、心新たを出発点に09年がスタートした。※

2009年2月3日

「節分」の日。「福は内、鬼は外」。ことしもみんなで豆まきをした。こっちにおいで−と福に手招きし、あっちへ行って−と鬼に手払いをした。花凪が望む福は、みんながことしもまた1年間元気ですごせること。元気でいれば、年齢を越えていろんなことができ、日々を楽しめる。人生を楽しめる。みんなは、楽しそうに豆まきをした。見せる笑顔はもう福が来ているということを示しているんだろうけれど、もっとおいで−と福に手招きした。

2009年2月8日

2月になると、花凪のある平和で町内排雪が行われる。この日までに花凪の1号館、2号館辺りの作業も終わった。山すそに広がる平和地区は札幌でも雪が多いところで、雪の山がどんどん高くなる。それが消え、冬将軍がまだ雪を降らしても一安心となった。この2月を過ぎれば、冬の厳しさも弱まり、どんどん春が見えてくる。

2009年2月14日

この日は、バレンタインデー。花凪でも、いつもの日よりチョコレートの香りが漂った。嬉しいことに毎年、花凪家族の家族から男性スタッフに感謝の気持ちを込めたチョコレートが贈られている。ことしもプレゼントがあり、スタッフを喜ばせた。心遣いのやりとりがバレンタインデーでできる。海の向こうで始まったものでも、いいものはいい。いいものはやっていい。

2009年2月22日

理事長、無事に標津町社会福祉協議会主催の「支え合いの仕組みづくり講演会」(生涯学習センターあすぱる)で講演を行った。同講演会は高齢者が安心して暮らす地域づくりに取り組む一環で開かれた。理事長は「なりたい自分になる−花凪の実践」と題し、「人のためでなく、自分のために。なりたい自分になるために」を理念にした花凪の活動や歩みを紹介しながら、地域づくりにはそれが一番大事であることを説いた。21日、道東一帯が大変な暴風雪に見舞われ、道路は閉鎖された。交通機関もすべて運休になり、理事長はその日に講演が予定されていた中標津で身動きが取れなくなった。標津で「無事に講演を行った」というのは、そんな中を社協の担当者が中標津に迎えにきてくれたからだった。まだ天候が収まりきらないのに、町民も同講演会にちゃんと参加してくれたからだった。標津の町、万歳。

講演も理事長の大事な仕事の一つ 雪の中を来て受講した標津の方々 理事長と標津社福協議会の皆さん

2009年2月28日

花凪屋でばりあふりー居酒屋「今日だけ酒場」を開く。雪と寒さがピークの2月が終わり、冬がおとなしくなる3月が始まろうという中で、もう春が近づいてくるだけの中で、みんなでおいしくお酒を飲んだ。飲みながら、春の日がちらつく冬の一夜を楽しんだ。この日は札幌市北区の福祉施設で働くという男性が花凪の雰囲気を味わいたいと参加し、土産代わりにとオカリナ演奏を披露してくれた。そのオカリナの穏やかな音色も春を感じさせ、笑顔が重なる冬の一夜となった。

まずは乾杯でスタートの居酒屋 歌になれば手拍子、そして拍手 誕生日のお祝いもして楽しさ2倍

【2月のばりあふりーしょっぷ花凪屋】鈴木スタッフの長男(6カ月半)が花凪屋に来だして5カ月なる。順調に成長し、笑いの数がいっぱいになって花凪家族を喜ばせている。手を掛ける数もぐっと増えたが、それもみんなを喜ばせている。子供に勝てないのはお客さんも同じで、目にとめては笑顔に。おかげで、2月の寒さも〝何処へやら〟だった。

※理事長が講演で訪れた中標津、標津は暴風雪が襲い、一日中道路閉鎖となった。北海道の冬は厳しいばかりだが、その頂点である2月は終わった。そして、春の来ない冬はないというが、冬はあと1カ月余りとなった。来る3月は、楽しいことと春が見えることにニコニコしながらすごしたい。※