3月3日と言えば桃の節句・雛祭り。花凪屋で雛祭り昼食会を行い、この日用にこしらえたお弁当をみんなで食べながら、ことしもまた健康ですごしていこうと励ましあった。子供が無事に成長することを願うのが雛祭りだが、元気であることが一番なのは子供に限らない。大人もそうでありたい。幾つになってもそうありたいのだから、みんなで元気がそれぞれにあふれることを祈った。
昨年、花凪の取り組みを紹介するNHK教育テレビのETVワイド特集「認知症 あなたも納得!」を見て、青森から盛岡でグループホームを運営する夫妻が花凪を訪れた。その二人がことしもやってきた。二人のグループホームをもっと良くする上で、もう一度花凪の取り組みを直に確認したかったらしい。お年寄りがずっと楽しく暮らすことのできる場所が増える。そうなることに言うことはない。
第一平和町内会会館で護身術講習会が開かれた。「やってみたい人?」に手を挙げた花凪家族が参加した。講習会は、平和町内で開業している加藤整体所が「地域のために一役」と知人の指導者を招いて企画し、花凪も協賛したもの。護身術の基礎、そして心構えが少し違うだけで、〝万が一〟のときの結果も違うという。参加した花凪家族の「やってみたい」の好奇心に驚いたが、さらに驚いた。その元気さ、身のこなしに驚いた。護身術の基礎でも練習は汗をかくほどだったが、ほかの人と同じようにやり続けて、「楽しかった!」。また思わされてしまったのだが、〝花凪家族、恐るべし〟だった。
Kさんの1周忌を迎えた。人とお酒を愛し、お酒を飲める終の棲家はほかにないからと花凪の家族になった。花凪の「今日だけ酒場」や宴会を楽しんで、にぎやかなススキノや街の居酒屋を喜び、人の笑顔に笑顔で応えていた。最後も花凪でみんなに囲まれ、そしてお酒を死に水にして逝った。あの日から1年、お酒を本当に美味しそうに飲み、本当にいい顔をみんなに見せてくれたKさんを偲んだ。
中島公園近くにあるキリンビール園本館でジンギスカンを楽しんだ。ずっと続ける行事「ジンギスカン食べ歩き」の一環で、花凪家族とスタッフ総勢30人以上で出掛けた。食べ飲み放題コースにはジンギスカン以外のお肉にカニすき鍋やお寿司もあって、それらを満喫した。花凪のみんなは食いしん坊で、そして胃袋は元気いっぱいで、もちろん、ビールもたっぷり飲んだ。キリンビール園はちょうどサービスキャンペーン期間中で、たくさんの人が来て、順番待ちするほどだった。人のにぎわうところに出かけて、にぎわいの一員になる。そのことも楽しんだ。
【3月のばりあふりーしょっぷ花凪屋】冬物のバーゲンセールを行った。そんなことにも春が近づいていることがのぞく。やって来るお客さんの表情が柔らかくなっていく。そんなことにも春が近づいていることがのぞく。店の前の雪かきの回数もわずかになった。そんなことにも春が近づいていることがのぞく。3月の花凪屋。そこに集うみんなは、あれこれ一つ一つに長い冬の終わりを感じながらすごした。
※長い冬が終わる。今月は、ジンギスカンを食べに街に出かけ、ビールで春到来のために乾杯もした。青空を増やして、光を強くして、風を穏やかにして、土を柔らかくして、人の心を弾まさせる。来月は、そうする春を喜ぶばかり。味わうばかり。※