
<第2-3話>「畦作りと代かき」

苗を育てている間に植える所、つまり田んぼの準備を進めなければなりません。
私も「田んぼの学校」の田んぼを準備中で先日耕し終わった田んぼに試しに水を入れてみました。
水を入れてみて分かった事の一つに結構土地が斜めになっている、
もう一つは水を入れているうちはあまり分からなかったのですが水を止めるとあっという間に水が引いてしまうと言う事。
大丈夫かいな~(>_<)。これらの事を何とかしなくてはダメじゃんかい(ちょっと違うかな?)(^_^;)。
そんな訳で今回のテーマ「畦作りと代かき」が出て来る訳です。
まずは畦作り、畦はご存じのように田んぼの周りの道みたいな形のもの、この畦をきちんとつくっておかないとせっかく入れた貴重な水が
周りから逃げてしまいます。畦作りは粘土のような田んぼの土を鍬を使って田んぼの周囲に塗りつけて行く作業です。
田んぼの土は粘土質な為細かな粒子が粗い粒子の間に入り込み漏水を防ぐと言う訳です。今の私の心境はと言いますと今回の田んぼはうまくいくかいな~って感じ。
でもうまくいくでしょう。うまくいってもらわなければ困ってしまいます(^_^;)。
でもこんな風にして作った畦もモグラ君にしてみればただの土で自分にとっては通過点でしかない為時として穴をあけてしまう事が有るのです。
こんなんなったらトホホってな感じで田んぼに入れた水は文字通り水の泡(^_^;)となってしまう訳です。そこで昔の人は賢いですね畦に彼岸花を植えたのです。
彼岸花はモグラ君の嫌いな物質が出るのでしょうそうする事でモグラの襲撃を防ぐ工夫をしたのです。
次は田んぼの中の水漏れ、つまり田んぼの底から抜けないようにしなければならないのです。その為に行うのが代かきなのです。
代かきは田んぼに水を入れ鍬を使って固まった土を溶かすようにこねるのです。そうする事によって畦を作った時と同じように細かな粒子が粗い粒子の間に入り込んで水を止めるのです。
この代かきの時に高い所の土を低い所に持って行き平らにして行くのです。これによって全体が同じ状態となり管理がしやすくなると言う訳です。
高さが不ぞろいだと水を入れたとき浅い所深い所が出来る訳でそうなると稲の育ちもばらばらになってしまうし、草の生え方も違って来てしまいます(水の少ない所には草が生えやすいのです)。
また代かきは田植えの作業を行う上でも大事な役割をしています。つまり土が柔らかくなっている為田植えがしやすく能率がグンとアップする訳です。
うまく考えたものですね(たまたまそうだったと言う事でしょうか?(^_^;))。
いよいよ今週は田んぼの学校も畦作り&代かきをする予定です。良い田んぼが出来ますように(^◇^)。
<第2-2話>「芽出しと種まき」
<第2-1話>「種もみの選別」

いよいよ春の到来です。稲作も田植えに向け準備を一つ一つ進めて行く時期が来ました。
まず最初にしなければならないのが当然と言えば当然なんですが苗を作ると言う事になります(^-^)。
通常、私の場合農協さんにお願いして苗を作って頂いていたのですが、去年から自分でも苗を作るようにしてみました。
しかし種もみは自家採取だともみのノゲ(もみの先に付いているひげ状のもの)を取らなければならないのでまだ種もみは農協さんから購入しています。
購入した種もみは当然種もみ用に選ばれた稲から採取されますが購入者自身でも今度はもみ自体を選別しなければならないのです。
選別をしないと病気にかかったもみが混じっていると苗になってから他の苗に病気が伝染してしまう可能性があるのと中身が充実したもみの方が良い苗になるからです。
(苗が病気にかかってしまうと収穫が大きく落ちてしまう可能性があります。)
と言う訳で面倒なのですが安全の為のしなければならない作業の一つなのです。それではどのようにするかと言いますと
もみの比重によってわける方法を取っています。病気にかかったもみは実入りが悪くなる為比重が軽くなります。それを利用して
選別を行うのです。用意するのは水と塩。まず水に塩を入れ比重1.13に調整します。これはちょうど卵が横になってぷかぷか浮く位です。
その様に調整した塩水の中に用意しておいた種もみを入れます。そうするとその水に浮いてしまうもみが出てきます。それが使用できないもみとなる訳です。
つまり中身が充実した(種に適したもの)種もみは重い為この塩水に沈み、病気などにかかった物は中身が充実していない為浮いてくると言う訳です。
(この方法を塩水選(えんすいせん)と言います)次に沈んだ種もみを水洗いをして、今度は60℃のお湯に5~10分間つけます(温湯処理(おんとうしょり)と言います)。
この温湯処理は種もみの消毒と言う事になります。これを済ましてやっと準備の前段階が終了です。
実は私畑の方が忙しく、これらの作業がまだなのです(^_^;)。早くやらないと田植えが遅れてしまいそうです。頑張らなくちゃ\(^o^)/。
次の作業は芽出しと種まきと言う事になりますが次の作業については次回と言う事であしからず(^O^)/。
<第1-12話>「土の話」

あなたの家のそばには土がありますか?もちろん有りますよね(^_^;)。でもベランダで花や野菜を作ろうとした時はどうでしょう。
私も都会にいたころベランダで植木を植えようとした時、ふと土がないのに気づいたのです。最初は公園に行ってとってこようかとも思いましたが
なかなかそれもままならず結局都会には改めて土がない事に気がついた次第でした。(土はホームセンターに有りました(^_^;))
その土、土って何か考えた事はあるでしょうか?田んぼや畑にとって無くてはならない土。
岩が細かくなり砂になりもっと細かくなって土になる?いえいえそれはちょっと違うのです。当然土の中には多少の砂は混じっているでしょうが
それはやっぱり砂なのです。では土は?それを考えるには時をず~っと遡って地球が出来て海と陸地が出来た頃、地球上には岩だらけの世界だったでしょう。
そしてやがて地上には植物(最初は藻類だったようです)が生えるようになり、それらが枯れまた生えるを繰り返し、それらを微生物が分解する。そんな繰り返しを続け長い年月をかけて
土が出来あがってきたのです。その中には動物や微生物の死骸なども含まれています。つまり土は有機物が分解されて出来た有限な資源なのです。
そしてその土がないと草木などの植物も生えず、それを餌とする動物も生きていけません。人間もしかりです。
と言う訳で土を大切にしないと人間の生活自体が脅かされてしまうと言う事にもなりかねないかも(ちょっと大げさかな(^_^;))。
そんな土が田んぼにも当然あります。田んぼの中にはまず稲の苗を植える作土(サクド)という柔らかい層が15㎝前後あり、その下に鋤床(スキドコ)という硬く水を通しにくい土の層があります。
ここ草塩にはそういう田んぼももちろんありますがそれとは違って鋤床が無いような沼田と呼ばれるような柔らかい土が深くなかなか作業がしにくい田んぼも有ります。こんな作土をいかに作っていくかが当然大事になってくるのですがこれがなかなか手ごわくこれからもずっと努力していかなければと思っているところです。
図が小さくてごめんなさいm(__)m薄い茶色いのが作土で濃い方が鋤床です。話は変わりますが、いよいよお彼岸を過ぎると今年の稲作もスタートです。まずは種もみの準備からと言う訳で次回からは稲作の一つ一つのイベントについて話をしていきたいと思っています。どうぞこれからも宜しくお願い致します。(^-^)
<第1-11話>「田んぼとツバメ」

ひゅーるりー ひゅーるりらら~♪ 突然ですが越冬ツバメ (^.^)? 今回のテーマ「田んぼとツバメ」
ちょっと時期が早かったような?調べて見たらここ草塩の地でツバメが飛来する時期は私が来てからですと
大体4月中頃です。と言う訳でまだここ草塩にはツバメは飛来していません。
日本では3月に入ると徐々に南から飛来が確認され始めるようです。
又西日本の一部には越冬ツバメもいるそうでこのツバメ、ルーツをどこにもっているか今のところ不明なのだそうです。
それにしても日本の冬はツバメにとっては寒いのではないかと思うのですがツバメはツバメなりにその地にいる意味があるのでしょうね(^_^;)。
ところでこのツバメ日本では昔からとても大事にされてきました。それと言うのも稲作を行っている農村では田植えの終わった田んぼの上を飛びながら
稲に付く虫をとってくれているツバメは稲作を手伝ってくれる大切なパートナーであり春の使者だったのでしょう。
それゆえに軒先に、時には家の中まで来て巣を作ったり、糞をされてもそれらをよけながら生活をしたりしてきました。
それを知ってか知らずかツバメの方も人を恐れる事も無く堂々と人のいるところに巣を作っています。
ここ早川では、下の方ここ草塩から上流側6km位までが通常のツバメでありそれより上流方面ではイワツバメが飛来しているようです。
通常のツバメとイワツバメの違いは尾羽の形でも分かりますが作られている巣を見ると一目瞭然(上写真 左がツバメ右がイワツバメ)。
田んぼの学校で宿泊に利用させていただくヘルシー美里(宿泊は野鳥公園内)はこの辺にあり、通常のツバメとイワツバメの両方が見られるところです。
今年の春の使者はここ草塩にはいつごろ来るのでしょうか?その日の為にそろそろ田んぼの準備にとりかかりますか(^O^)/。
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