
<第2-8話>「田んぼと雷」

最近、雷が多いですね。ここ早川ではあまり雷を聞く事はないのですが東京の方ではいかがでしょうか?
そこで今回は雷と田んぼの関係についてお話ししようかと思います(^-^)。
まず雷と言う字を見てみましょう。田んぼに雨と書きますよね。水が不足しがちになる夏、文字通り雷の雨は恵みの雨となります。
また雷の時に発生する稲妻、これも稲に妻ですから田んぼに関係が有りそうだと思いませんか?稲妻は高圧の電気と高い熱を発生させます。
その高電圧と高熱によって大気中の酸素と窒素がくっつき二酸化窒素が出来ます。この窒素が雨と共に田んぼに降り注ぎ、稲の生育にとっての大切な肥料となる訳です。
と言う事でピカッと光る閃光は稲にっとってのいい妻?な訳です。(稲には籾と言う子供が出来るので稲の方が妻という話も有るそうですが。)
雷は神鳴りの意味を持ちます。雷のあのゴロゴロは農家にとっては豊作をもたらしてくれる神の声なのです。(でも雷は怖いですよね(^_^;))
今年の神鳴りは豊作をもたらしてくれるでしょうか?どうか人間の世界にやさしい神鳴りで有って欲しいものです。
<第2-7話>「稲の生長」
<第2-6話>「田んぼの虫たち」
<第2-5話>「田んぼの草たち」
<第2-4話>「田植え」

今回は米作りにおける一大イベント「田植え」です。
田植えの作業を具体的に見てみると、以外と色々あって農法や環境などによってちょっとづつ違いが出てきます。
稲の苗は成長するに従い1本が10~20本近くに増えて行く為、最初に植える苗もそれを考慮して植えないと成長した時に混みすぎて日が当らなかったり風通しが悪くなり病気にかかり易くなったりしてしまいます。
そこで一般的な機械植えでの苗の本数は3本程度にしています。ここ草塩辺りでは水が冷たく茎の数があまり増えないので
4~5本で植えています。又、苗と苗の間隔についても15~30㎝とまちまちで農薬を使わない有機稲作では比較的
広くとり風通しや日当たりを良くして元気な株に育てる事を大事にしています。
というのも有機農法では農薬の使用をひかえている為に苗が病気になったり虫に食べられないようにするためにはどうしても苗を丈夫にするしかない為です。
一方、列については30㎝程度の間隔で植えられることが多いようです。
この30㎝の間隔が後に控えている草取りや肥料やりそして最後の稲刈りを行う上で必要となる適当な間隔なのです。
あまり狭いと作業がしにくくなるし広いと収穫が減ってしまう為このくらいが適当な訳です。
以上のような田植えを行っていく為に昔からいろいろな形の定規が考えられ使われてきたのです。
ちなみに私はひもに目印を付けたひも定規を使用しています。
苗の本数は4~5本、間隔は25㎝、列間隔は30㎝で田植えを行っています。もちろん農薬や化学肥料の使用はひかえています。
話を戻して米作りにおける一大イベントである「田植え」ですがなぜ一大イベントかと言うと米作りのうちで最初の節目となるもので最も大切で大変な仕事の一つだったからです。
現在は機械を使っての田植えが主流となり昔のように手を使っての田植えは殆どなくなったように見えます。
昔の田植えは近所や親戚の人達の協力を得ての共同作業として行われていました。
自分の田植えが終われば他の終わっていない家の田植えを協力し合いながら行う訳です。
そんな田植えによって地域や親族同士の交流が生まれ絆が育まれていったのです。
そして田植えが終わると人々はそれぞれの人の労をねぎらい田植えが無事に済んだ事を共に喜び合うのです。
それは宴会と言う形で行われ、「さなぶり」と呼ばれていました。
その様な風景は今は殆ど見かけなくなってしまいましたが村の生活の中にはそんな昔の文化が色んなところに散りばめられているような気がします。(^-^)
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