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日本酒の豆知識




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◇酒造好適米

◇精米歩合

◇お酒のお母さん(酒母)

◇新酒は美味しいのか?


◇おり酒とは?

◇南部杜氏チーム到着後の最初の仕事

◇純米酒と醸造アルコール

◇甘口と辛口

◇銘酒を生む水

◇泡なし酵母

◇火落ち菌

◇火入れ(加熱処理)

◇タンクの内容量の測り方

◇割り水(加水調整)

◇アルコール濃度の表示

◇アルコール濃度の測定

◇東魁酒造の「魁」の由来

◇里美の地名




◇酒造好適米


 どのようなお米でも日本酒の原材料にすることは可能なのですが、特に日本酒の醸造に適したものを酒造好適米と言います。美山錦、五百万石、山田錦、雄町、八反錦など40種類近い品種があります。
 酒造好適米の特徴の一つは粒が大きいことです。お米の大きさを示す千粒重(せんりゅうじゅう、1千粒の重量)という数字がありますが、酒造好適米の千粒重は食用米に比べると大きく、30グラム近いものもあります。もう一つの特徴は、米粒の中心部分に白い不透明な心白(しんぱく)があることです。心白部分は澱粉質が粗く詰まっていて柔らかいので、麹を作るときに麹菌が内部に浸透しやすく、発酵させるときには糖化しやすいのです。この他にもタンパク質の含有量が少ないなどの特徴があります。
 茨城県の試験研究機関が開発したひたち錦は酒造好適米の中ではニューフェイスですが、県内の約30の酒造会社がこれを原料米として「ピュアいばらき」と銘打った純米酒(原酒、生酒、火入れ酒)を製造しています。東魁酒造でも少量ですが製造しています。

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◇精米歩合


 日本酒のラベルを見ると、精米歩合○○%という表示があります。ちょっとお酒が好きな方なら、精米歩合の数字が小さい(玄米を削った割合が大きい)ほどお酒の質が良いことはご承知かと思います。これは次のような理由によるものです。
 日本酒の原料となるお米には粒の外側にタンパク質と脂肪分が多く含まれていて、中心部になるほど澱粉質の割合が大きくなります。日本酒を精製するときには、日本酒独特の旨味を醸し出すためにタンパク質など澱粉質以外の成分が少し必要なのですが、沢山あると雑味が出てしまいます。このために玄米を削る度合いが大きいほど美味しいお酒が出来上がるという訳なのです。
 一方、酒造会社としては、原料米を削る度合いが大きいほど原材料費が嵩むので、製品価格を上げなければならないことになります。玄米を削っていくと、30%(精米歩合70%)辺りでタンパク質や脂肪分の減少する割合が小さくなりますので、その辺を一つの目安として、原材料費、製品価格、味わいの兼ね合いで精米歩合が決められます。

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◇お酒のお母さん(酒母)

 日本酒は、簡単に言いますと、原料米の澱粉を麹菌が糖化し、その糖分を酵母がアルコールに変えることによってできます。そうは言っても、その工程はなかなか複雑です。
 酒造りの第一段階は麹づくりです。蒸米に種麹をふりかけて麹カビを生育させ2日間くらいかけて麹をつくります。
 第二段階は酒母づくりです。麹、仕込み水、蒸米に酵母と乳酸を加えて、2週間くらいかけて発酵させると、酵母が沢山増殖した酒母ができあがります。酒母は文字どおりにお酒のお母さんで、酒偏に元と書いて「もと」とも呼ばれ、発酵タンクでもろみを発酵させるタネの役割を果たします。
 酒母ができあがると三段仕込みの過程に入ります。酒母を発酵タンクに入れ、これに一定量の麹、蒸米、水を加えます(初添え)。1日おいて、また一定量の麹、蒸米、水を加え(仲添え)、次の日にまた一定量の麹、蒸米、水を加えます(留添え)。
 以上で仕込みは終了し、発酵の段階に入ります。発酵に伴う発熱でタンクの中のもろみの温度は上昇しますが、最高温度を15℃くらいに抑えて発酵を進行させます。もろみの温度が上がり過ぎるときには金属製の筒状の容器に氷を入れタンクの中に沈めて温度調節をします。外気温が高いと最高温度を抑えるのが難しくなりますので、昔は冬の寒さを利用しないと酒造りができませんでした。現在では発酵タンクの周りにパイプを巻いて冷却水を流し温度調節をする方法があるので、酒造りは必ずしも冬の寒さを必要としなくなりましたが、東魁酒造の醸造蔵は旧式の施設なので、冬場しか製造しておりません。
 仕込が終ってから3週間ほどしてアルコールの濃度が18%程度になったところで発酵を終了します。このときに別に造った甘酒を四段目として加えて甘みを調節することもあります。この後は、お酒の種類に応じて醸造アルコールを添加し、もろみを搾り、おり引きを行い、ろ過するという段階になります。
 以上のように、日本酒は色々な過程を経て精製されますが、中でも麹づくり、酒母づくり、発酵温度管理が酒質の良否を左右する要素として重要視されています。


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◇新酒は美味しいのか?

 東魁酒造では、毎年11月から翌年3月にかけて、冬の寒さを利用して清酒を仕込みます。1月末には最初の搾りが始まります。お客様からはその頃になると「新酒を買いたいのですが、新酒はできましたか?」というお尋ねをいただきます。「新酒というのはあまり美味しくないのですよ」とお答えすると不思議な顔をされます。できたての新酒は、ワインでいえばボージョレ・ヌーボーですから、味が若々しく、麹の香りもきついので、時間をかけてタンクの中で熟成させる必要があります。それが好きだという方は別にして、一般的には夏を越したころの清酒が飲み頃と言われています。ですから、新酒ができる時期にお勧めしているのは「おり酒」と「酒粕」です。これだけは、できたてがお勧めです。

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◇おり酒とは?

 発酵が終った「もろみ」は簡単に言えば「どぶろく」です。これを厚手の布袋に入れ槽(ふね)の中に並べて絞りますが、布目から逃げる原料米の細かな粒子で濁っていますので、タンクに入れ1週間ほどかけて「おり」を沈め、上澄み部分をろ過して澄んだ清酒を精製します。この「おり引き」作業の際にタンクの底に沈んで残った「おり」を瓶詰めしたのがおり酒で、もろみを絞るときにだけ少量できるお酒です。東魁酒造ではおり酒を加熱処理せずに出荷します。できたての生の風味は根強い人気があります。  

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◇南部杜氏チーム到着後の最初の仕事

 毎年11月になると、地元での農作業が一段落した南部杜氏の川村隆造親方が麹屋さんとチームを組んで岩手県から東魁酒造にやってきます。川村親方は在蔵20年のベテランです。麹屋さんは小森林林さんです。名前の中に「木」が7本あって、どのように読んだらよいのか迷いますが、「こもりばやし しげる」さんです。
 杜氏チームが到着して先ず始める作業が、醸造蔵の中の大掃除やタンクの洗浄です。隅々の煤払い、壁や柱の雑巾がけなどにかなりの日数を費やします。酒造りには雑菌が大敵だからです。意外に思われるかも知れませんが、蔵の中に住み着いている天然酵母も厄介者扱いで、仕込みに使う酵母は毎年新しく仕入れます。

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◇純米酒と醸造アルコール

 日本酒のラベルには「純米酒」や「純米吟醸酒」のように「純米」という言葉が付いているものがあります。これは、発酵してできたアルコール以外のアルコール分が加えられていないことを表しています。ラベルの「原材料」の表示を見ると「米」と「米麹」だけが書いてあります。それ以外の日本酒の場合は「醸造アルコール」が原材料として表示されています。これは、でんぷん等から造った食用のエチルアルコールが添加されていることを表しています。
 では、醸造アルコールが添加されている日本酒は、純米酒や純米吟醸酒と比べて品質が劣るのかというと、決してそうではありません。東魁酒造では最高級の大吟醸酒や吟醸酒にも醸造アルコールを少量添加しています。醸造アルコールを添加すると呑み口がすっきりした味わいになるからです。江戸時代にも日本酒に焼酎を添加することが行われていました。酒造りの経験則からこのような手法が工夫されてきているのです。

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◇甘口と辛口

 日本酒の味わいを表すのに一番馴染みがあるのが「甘口」と「辛口」という言葉です。プラス、マイナスの数字で表され、プラスの数字が大きいほど辛口、マイナスの数字が大きいほど甘口とされています。この数字を測るのに用いられるのが日本酒度計(日本酒度浮秤)という比重計です。釣りに使う浮きのような形をしたガラス製の道具で、上部の細い部分には目盛りが切ってあります。下部の底には水銀が入っていて縦に安定して浮くようになっています。
 日本酒度計をお酒の中に浮かべ、上部の目盛りの水面のところの数字を読み取ります。水の比重を0として、比重が大きいほど浮き上がり目盛りはマイナスになります。比重が大きいということは、原料米の澱粉質が糖化した成分がアルコールに発酵しきらずに多く残っていることを意味します。したがって甘いということになります。
 しかし、日本酒の甘辛はそれだけで決まるものではありません。発酵の過程でできた酸が多いと人間の舌は辛く感じるのです。ですから、甘口か辛口かは日本酒度と酸度の組合せで総合的に決まるのです。

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◇銘酒を生む水

 日本酒の品質を左右する要素には、原料米、製造技術、貯蔵管理など色々ありますが、中でも大切なのは水です。カリウム、マグネシウム、クロール、リン酸などの発酵を助成する成分が多く、pHは中性から微アルカリ性の水が酒造りに向いているとされています。鉄分は清酒の着色の原因となるので一定量以下、できれば含まれていない水が良いとされています。
 灘の宮水は昔から有名ですが、銘酒は良い水から生まれます。東魁酒造では、主として敷地内の地下水(井戸水)を使用していますが、最高級の吟醸酒の仕込み水だけは、タンクをトラックに積んで行って里美の山中の湧水を汲んできて使用しています。

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◇泡なし酵母

 日本酒は、原料米を発酵させて造ります。簡単に言いますと、原料米の澱粉質を麹菌が糖分に変え、その糖分を酵母がアルコールに変えるのです。一つのタンクの中で糖化とアルコール発酵を一緒に行う方式の酒造りは、世界的に見ると珍しいやり方だと言われています。中国の紹興酒が同じような方法を採っているそうです。
 発酵タンクを覗いてみると、「もろみ」の表面は発酵の過程で出てくる炭酸ガスでブクブクと泡立っています。この泡が昔は厄介者でした。後から後から出てくる泡が盛り上がり、発酵タンクは注ぎ立てのビールのジョッキのような状態になり、泡はタンクの縁からこぼれ出してしまいます。そこで、細長い棒の中央を紐で縛ってタンクの上部に横に吊り下げ小さなモーターで回して泡消しを行っていました。
 そこに登場したのが泡なし酵母です。酵母の培養過程で突然変異した品種だと言われていますが、従来のものに比べると泡の量が圧倒的に少なく、泡消しの必要がなくなりました。一つのタンクに仕込むもろみの量を多くすることができますし、もろみの状態を目で確認することも簡単です。酒造りの立場からは正に泡なし酵母様々といったところです。

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◇火落ち菌

 南部杜氏チームが東魁酒造に到着して最初に行うのが醸造蔵の中の清掃やタンクの洗浄で、これによって酒造りの大敵である雑菌を退治するのですが、それでも厄介な雑菌が入り込むことがあります。火落ち菌がその代表です。
 火落ち菌は乳酸菌の仲間で、これが日本酒に発生すると白濁し、酸っぱくなり、おかしな臭いが出るという具合で、醸造元では目の敵にしています。昔は発酵などに使うタンクや桶が木製だったので発生し易かったのですが、現在はホーロー引きのタンクや金属製の桶を使っていますから、その点では大丈夫になりました。しかし、醸造蔵へは人や物の出入りがあり無菌室というわけにはいきませんから、いくら清潔を心掛けても外部から雑菌に忍び込まれることがあります。
 幸いに東魁酒造では一度も火落ち菌の被害に遭ったことはありませんが、用心し過ぎることはありませんので杜氏さんは蔵の中の清潔という面では極めて神経質です。このため、蔵の見学をご希望されるお客様がいらっしゃいますが、酒造りの時期はお断りしておりますし、それ以外の時期でも原則としてお断りしております。

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◇火入れ(加熱処理)

 火落ち菌に代表される雑菌は日本酒の大敵です。その対策として、生で提供するものは別にして、精製したお酒は加熱処理(火入れ)をして雑菌はもとより酵母も麹菌も殺してしまいます。あまり高い温度で処理すると燗冷ましになって味が悪くなってしまいますから、摂氏60度ほどの低温殺菌を行います。有難いことに火落ち菌は熱に弱いので、この程度の温度で殺菌効果は十分です。
 東魁酒造では製造しておりませんが、「生貯蔵酒」という表示がある日本酒があります。これは、精製したときには加熱処理を行わず生の状態で保存しておいて、瓶詰めするときに加熱処理したものをいいます。

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◇タンクの内容量の測り方

 東魁酒造で日本酒の製造や貯蔵に使われているタンクは、ホーロー引きの鉄製のものとステンレス製のものがあり、大きいもので1万リットル、小さいもので3百リットルくらいの容量があります。
 タンクの内側に目盛りがあるわけではありませんから、一見しただけではタンクの中にどれくらいのお酒が入っているかは分かりません。タンクの内容量は「尺をとる」ことによって測ります。タンクの上部の縁に水準器を置いて水平になるように調節し、液面から上縁までの高さを物差し状の道具で測ります。その高さが何センチ何ミリメートルなら何リットル入っているという対応関係を示す「桶帳」がタンク毎にあり、これによって内容量を把握することができます。
 大きなタンクになると直径が1.5メートルくらいありますから、高さ1ミリメートルの違いが2リットル弱の内容量の違いとなります。液面が揺れていたり、物差しを垂直に入れなかったり、タンクの上縁が水平でなかったりすると誤差が出てしまいます。尺をとるときには細心の注意が必要です。

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◇割り水(加水調整)

 東魁酒造で製造し貯蔵している日本酒の「原酒」は、18%程度(純米酒の場合)から22%程度(普通酒の場合)のアルコール濃度となっています。これを市販用の製品として瓶詰めするときに、製品の種類によってアルコール濃度が15%から18%台になるように「割り水(加水調整)」をしています。
 クイズ風に言えば「ここで問題です。アルコール濃度18%の原酒100リットルを同15%の市販酒にするためには水をどのくらい加えればよいのでしょうか」。
 この問題は「個数計算」という考え方で答を出します。アルコール濃度18%の原酒100リットルには18リットルの純アルコールが含まれているのだから、割り水後の全体量で18リットルを割り算したときに15%となるように水を加えればよい、というのが答ですから、全体量が120リットルになるように割り水すればよいことになります。

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◇アルコール濃度の表示

 日本酒のラベルを見ると、「15%以上16%未満」といったアルコール濃度の表示があります。なぜこのように幅を持った表示になっているのでしょうか。
 製品の瓶詰を行うときには、瓶詰するお酒の量に応じて原酒のタンクから必要な量を受け皿のタンクへ移します。タンクの内容量の測定の項でも説明しましたように、受け皿のタンクに何リットルの原酒が入ったのかを測定するときに、どうしても多少の誤差が生じてしまいます。さらに、製品毎に決めているアルコール濃度になるように割り水するときにも同様に誤差が生じます。
 そこで、割り水の量を計算上の数字よりも少な目にして、間違いなく想定した最低のアルコール濃度以上になるようにしています。しかし、どうしても割り水を行う度に最大で0.1%程度の違いが出てきてしまいます。製品のアルコール濃度の表示が幅を持った形になるのはこのような理由によるものです。念のために、割り水後のお酒のサンプルを採ってアルコール濃度を測定し、表示どおりになっているかどうかを確認する作業も行っています。

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◇アルコール濃度の測定

 日本酒に含まれるアルコールの度数は、日本酒度と同じように酒精度計(酒精度浮秤)という比重計(甘口と辛口の項で述べた日本酒度計と同じように釣りに使う浮きのような形をしたガラス製の道具)で測ります。
 日本酒には、アルコールの他に糖分やアミノ酸など原料米から出てきた成分が含まれていますから、いきなりお酒の中に比重計を入れてもアルコール濃度を測ることはできませんので、蒸留によってアルコールを分離させて測ります。加熱するとアルコールが先に蒸発する性質を利用した方法です。
 大まかに言いますと、上部に細い管が付いた密閉容器に一定量の日本酒を入れて加熱します。出てきた蒸気は細い管を通って冷却装置へ誘導され液化して受器に溜まります。ある程度のところで蒸留をストップし、受器の溜液に水を加え蒸留前と同じ液量にします。これに酒精度計を入れて浮き沈みの度合いでアルコール分の度数を測るのです。

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◇東魁酒造の「魁」の由来

 日本酒の話題とは少々離れますが、会社名の「東魁酒造」と製品名の「東魁山」に使われている「魁」という文字には思いが籠められています。水戸徳川家第9代の斉昭公(一橋家の養子となり後に徳川幕府第15代将軍となった慶喜の実父)が梅の花を詠んだ七言絶句に「梅の花は雪の季節のうちに早々と咲いて春を独り占めして天下の魁である」という趣旨の結句があります。斉昭はこよなく梅を愛し、梅は花を観賞しても良いし実も食用になると、梅の効用を説いています。そのような水戸藩の伝統を受け継いだのか茨城の人々は「魁」という文字が大好きなようです。
 弊社の社名と製品名に使われている「魁」の文字もこの詩に因んでいます。製品名は当初は「東魁」だったのですが、千葉県に同じ銘柄があったために現在の「東魁山」に変更しました。
 水戸徳川家が常陸の国に封ぜられたために旧領主の佐竹氏は秋田の地に移封されましたが、その秋田の地に「魁」を冠した新聞があるのも何かの縁でしょうか。

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◇里美の地名

 これまた日本酒の話題とは違いますが、東魁酒造の所在地である旧里美村の「里美」について少々宣伝させてください。
 旧里美村は平成の市町村の大合併に先立つ昭和の大合併のときに誕生しました。茨城県久慈郡小里(おざと)村と賀美(がみ)村が合併し、二つの村の一文字ずつを採って茨城県久慈郡里美村となりました。一文字ずつを組み合わせれば8通りの名前が考えられますが、その中で先人たちは素晴らしい名前を選択してくれたと思います。難しい字を使っているわけでもなく、どこにでもありそうな名前なのですが、10年ほど前に全国で約3千3百の市町村があったときでも、「里美」は一つしかありませんでした。因みに「美里町」や「美里村」はいくつか見受けられました。
 合併後の今では、約50年の歴史を持つ里美の地名は中学校、幼稚園、保育所、市役所の支所となった役場の名称に残るだけとなりました。この地に住む人たちにとっては寂しい限りですが、これも時代の流れということなのでしょうか。

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