アルコールロケット1B号の紹介

アルコールロケットはアルコールの爆発燃焼でロケットを飛ばします。アルコールロケット1B号はロケットの胴体を色画用紙で作ります。発射筒は1型を使い、火口の長い電子ライターで点火しますので比較的手軽に楽しめます。
アルコールを上手に爆発燃焼させれば、約20m飛ばすことができます。狭い場所では真上に飛ばしましょう。

関連資料

参考とした情報

アルコールロケット1B号は管理者がいちばん最初に作ったロケットの改良版です。このとき参考にしたサイトを以下に示します。
  • 海老崎　功さんのサイト：ふたに穴を開けたペットボトルでアルコールの爆発燃焼をさせ、糸につるしたペットボトルロケットを飛ばします。作り方の紹介と注意が書いてあります。実験の注意が参考になります。
  • 紙コップで作るアルコールロケット：夢工房が室蘭市青少年科学館で行なった実験の一部として紹介されています。紙コップロケットはこのほかにもいろいろなところで紹介されています。
  • 独立行政法人科学技術振興機構のサイト：フィルムケースを使ったアルコールロケットです。管理者はJAXAのコズミックカレッジで習いました。

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ここで紹介しているロケットは、ロケットというより大砲です。発射筒内で爆発燃焼させて圧力を高めその力でロケットを押し出します。飛び出したロケットは、飛び出したときの勢いで弾道飛行をするだけです。水ロケットは水を噴出することで飛びますので動く原理はロケットと同じです。ガスを噴出して飛ぶアルコールロケットは、軽いガスを噴出するので飛ばす力（推力）が弱く、張った糸にぶら下がってほぼ水平に飛んでいく程度です（ペットボトルアルコールロケット）。

作り方

材料

  • 型紙：色画用紙（あるいは画用紙）に部品を印刷したもの。用紙は100円ショップ「ダイソー」の色画用紙中型（175mm×250mm）あるいはA4画用紙。
    あらかじめパターンを印刷しておく。

工具・補助材料

  • はさみまたはカッター（カッターマット）、カラーペン、油性ペン、ボールペン。接着剤（セメダインC）、両面テープ5mm巾。

工作手順
Ⅰ．型紙を確認して部品を切り出す
  1. 型紙を確認する
    • 部品を確認する。尾翼、胴体、コーン、ふた（円板）。
    • 線の種類の確認（実線：せつだん切断線；点線：折り線；一点鎖線：合わせ線）。
    • 両面テープをはる位置（斜線の模様で印刷面かその裏側か）を確認する。
  2. 点線部分（折り目）の上をボールペンでなぞる。
    • 定規を使って書く。
    • 折り目をつけるためだから、強く押して書く。
  3. 型紙から部品を切り取る。このとき胴体の歯（図の右端）の部分は切り込みを入れないでおく。
  4. 羽に自分の名前かマークを油性ペンで書く。
Ⅱ．両面テープをはる
  • 斜線が書いてあるハッチ記号のところに印刷面側（表）と裏とはる位置に注意してはる。
  • 保護用のテープは貼り合わせをするときまで残しておく。
 両面テープを貼る位置
Ⅲ．コーンを組み立てる
コーンを曲げる コーンを張り合わせる
ボールペンなどで曲げぐせをつける
はじめに周辺を合わせてはり、次に頂点をはる
Ⅳ．胴を作製する
  • ボールペンの軸を使ってしごくように曲げ癖をつける。
 胴を丸める
  • 合わせ線にきちんとあわせて接着し円筒を作る。
  • 発射筒があるときは発射筒に巻いてく接着するとやりやすい。
  • まず下の部分を合わせて接着し、つぎにコーン取り付け部を合わせて、最後に全体を接着する。
  • く接着した後、裏表から指ではさんでよくしごいておく（きちんと接着するため）。
 胴を接着する
Ⅴ．コーンとり取りつ付け用の歯を加工する
  • 両面テープの保護フィルムをはがした後、歯の部分に切込みを入れる。
  • 折り線まできちんと切込みを入れる。
 歯を切り出す
Ⅵ．円筒のふたを取り付ける
  1. コーン取り付け用の歯の部分を一枚だけ残して外におりまげる。
  2. 残した一枚の歯にふた（円盤）を接着し筒の内側におりこむ。
  3. 歯を一つ置きにおりこんでふたを接着する。
  4. 歯のないところのすきまにつまようじを使ってセメダインCをぬっておく。
 ふたを付ける
Ⅶ．胴体とコーン部を接着する
コーン取り付け１ コーン取り付け2
歯の間にコーンをはめ込む
外の歯を押し付けてコーンに接着する
Ⅷ．尾翼を取り付ける
  1. 尾翼ののりしろ部分を折る。
    • 接着面が外側に来るように折る。
  2. 両面テープの保護フィルムをはがす。
  3. 胴体の取り付け線にあわせてく尾翼を接着する。

出来上がり！
ふたを付ける

飛ばして遊ぶ
  1. ロケットを発射筒に取り付け、スムーズに抜き差しできることを確認する。ロケットは一旦外す。
  2. 発射筒内部に空気を送って乾燥させる。
    • ビニールチューブを付けた空気ポンプを使用する（15-20回ぐらい押す）。
  3. アルコールを発射筒に噴霧する。
    • 小型噴霧器（化粧品のアトマイザーなど）を使う。
    • 0.2mlを目安（理論量は0.07ml、多すぎるのは発射筒が過熱するためよくない）。
  4. ロケットを発射筒に取り付ける。
  5. 発射筒を手で暖めて噴霧したアルコールを十分蒸発させる。
    • 外気温が25°以下のときには、別途発射筒をあたためる方法を使うのが望ましい。
  6. 発射筒を発射台にとり付ける。
  7. 発射台の方向を定めて点火する。
    • 垂直に10mぐらい飛ぶ。
    • 広くない場所では垂直に、広い場所では45度から60度ぐら傾ける。
    • 人がいる方向には決して向けない。
    • 点火ライターを点け、点火口に炎を近づける。
  8. 点火しない場合は発射筒を発射台から取り外し、手順2から繰り返す。
    • アルコールが蒸発していないと点火しない。
    • 発射筒内に水分が残っていると点火しないことが多い。

ロケットを取り付けた発射筒をセットした発射台

アトマイザー

ロングノズルアトマイザー

WEB初版:2008.06.06