着地ねこの実験

着地ねこは紙で作ったねこです。ねこと同じようにどんな姿勢ではなしても足からおりてきます。型紙から作った着地ねこやモデル着地ねこを使って実験します。
着地ねこ     モデル着地ねこ
モデル着地ねこは四角な紙を足と胴体に振り分け、それぞれの大きさをを変えて実験します。

関連資料

参考とした情報

  • 板倉聖宣:「ものづくりハンドブック 2」、1990、(株)仮説社、P237-241
    同書によればオリジナルは山名正夫さんの「紙の運動」(科学朝日1972.1)だそうです。

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実験の進めかた

着地ねこ実験

各自が作った着地ねこで実験します。肩の高さでうでを前に伸ばし、着地ねこをはなします。はなすときの着地ねこの姿勢を
  • 足が下
  • 足が上
  • 頭がが下
  • 頭がが上
の4種類それぞれで実験します。同じ実験条件で50回を目安に実験します(グループで実験することが多いので例えば一人4つの姿勢で各10回実験するなど)。落ちる途中で体などに当たったときはやり直しとし、1回ごとに成功(きちんと着地した)、失敗を記録します。
全員の実験が終わったらそれぞれの姿勢ごとに成功と失敗の数を数えて成功確率を計算します。

モデル着地ねこの作成

  • 画用紙あるいは色画用紙のB6サイズを基本にします。
  • A(足と胴が1/2ずつ)、B(足の長さがAの1/2)、C(足の長さがAの1/4)、D(胴の長さがAの1/2)4種類作ります。

モデル着地ねこ実験

着地ねこの実験と同じように姿勢を変えて実験しますが姿勢は
  • 足が下
  • 足が上
の2種類だけにします。

実験結果の評価

実験の回数を多くやると成功確率の信頼性があがります。成功確立と実験回数については「着地ねこの実験回数の研究」を参照してください。型紙から作った着地ねこの場合、一般的には足を下にしたり上にしたりした姿勢のほうが頭を下にしたり上にする姿勢より着地成功率が高くなります。着地ねこを足を上にしてはなすと、頭からしっぽのほうに向く軸を中心に横に回転して足を下に向けます。頭が下あるいは頭が上の姿勢のときは縦に回転しなければならないのですが、この軸を回転させる力が横に回転する力より弱いためです(着地ねこの研究)。
モデル着地ねこの実験では「回転性能」と「着地性能」を見ることになります。一番足が長いDのモデルでは足が上ではなすとそのまま落下傘のように落ちて回転しません。回転性能は横回転の性能でどちらかと言うと足が短いほうが良いことが分かります。足が短くなると回転して足を下に落ちていくのですが、着地したときに横倒しになりやすく、着地性能が悪いと言うことになります。