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春のキャンプ その2
Vol46 2004.03.30
Vol45 2003.12.28
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春のキャンプ その1
春のキャンプ その2
Vol42 2002.10.30
Vol41 2002.07.25
春のキャンプ その2
Vol40 2002.04.09
Vol38 2001.11.08
Vol37 2001.08.30
春のキャンプ その2
Vol36 2001.04.30
ヤイユーカラパーク 連載 キャンプ

VOL382001 11 082001夏のキャンプ

  今回のキャンプで特筆すべきことは、二点。

  その一は、雨が降らなかった!

  その二は、久しぶりに子どもがたくさんだった!

1日目

早朝から三往復してキャンプ場へ荷物を運ぶ。時間とともに陽が輝き、「いいぞ!」

今回は全員が車で現地に集まった。荷物を河原へ運ぶ。昨日山下さんと運んできた山ほどの薪や食料、なべ釜と食器類、テーブルなどなど、結構な量があるが、身体と力に合わせて全員で。運び終えて、持参したお弁当で昼食。

「きっと、雨は降らないぞ……」と、例年のような河原の大テントをやめて、木陰に食卓をセットすることにした。トイレも草小屋作りをやめて、ワンタッチでセットできるテントを使うことにしたので、"ロートル"は大いに助かる。「省エネルギーです」は、いかにも言い訳じみていましたが……。ヨモギが資源回復するのを待つ必要もあったのです。

山下さんが火の前に座って、カムイノミ。濁り酒が美味かった……。

例によって頭をひねりながら、テント設営。それぞれの寝床が決まる。


川遊び。カヌー、魚釣り、チューブ乗り………子どもたち。

ハンモック。昼寝ではなく瞑想にふける………大人たち。

陽が照っても暑過ぎず、心地よい午後でした。やはり冷夏なのでしょう、虫がほとんどいません。山下さんは、サウナ・テントのセット。

夕食は例によって、チェップ・オハウと串焼き(カラフト鱒)、ホッキのバター焼き、鹿焼肉、イカ焼きと刺身、子どもの焼きそばなどなど……。

やがて現れた床田さん親子。久しぶりの床田さんの「スライド劇場」は"おっきょちゃんとかっぱ"と"キジムナー"の二本立てでした。この夏から沖縄・石垣島へ引っ越していく次朗君。はじめて『森』のキャンプに来たのが3歳だった。よく働き、よく遊び、よく食べる……『森』キャンプの申し子のような存在だった。そして今、中学生になって沖縄へ……。

その次朗君の周りに、自然に悪ガキどもが集まり、なにやらおしゃべりをしているのが焚き火の明かりで見えています。感無量、でした。

そして、サウナ。焚き火で焼かれた石にヨモギで水が降りかけられ、たちこめる蒸気のなかから喚声が聞こえます。さらにガス・バーナーで焼かれた石を入れ、交代しながら何度も何度もスチーム・サウナを楽しみました。日帰りで戻らなければならない人も、なかなか止めることができず、おまけに入浴後の夜食の箸が止まらない人もいて、ついつい遅くまで居残ってしまう人びとでした。

2日目

時間を間違って6時から「やるぞー!」と騒いでいたラジオ体操。出トチリでした。

昨日から渡辺さんにくっついて魚釣りに熱中していた子どもたち。入れ代り立ち代り、「えさつけてー」「針取れたー」「魚はずしてー」とやってくる。その度に、「自分でやらなくちゃ駄目だよ」と言いながらも、手をかけてやる渡辺さん。みんな孫だ……。

暑くはないが、晴天の空。

子どもたちはカヌーの操縦も上達しましたが、智子さんが"沈"して拍手を浴びました。

午後、みんなが捕ったカジカをから揚げにしました。「うまい!」60匹ほどの大小の川カジカは、きれいに食べられてしまいました。カジカ汁よりも、から揚げがビールにも合って、美味いものです。頭から尻尾まで、10数匹を食べた子もいました。

夕食は鹿の焼肉と鮭のチャンチャン焼き。昼間サウナ・テントを解体して作り直していた山下さんでしたが、竣工した新サウナの具合は……? 背丈を低くした分蒸気の溜まりが良く、さらに快適感が増大。大成功でした。夏キャンプの定番となりそうな、サウナです。

子どもたちは、暗闇の中で"肝だめし"。大人たちは、火を囲んで……。やがて、仕事を終えたよし子さんが小樽から駆けつけ、女性パワーはあがっていきました。一方、男性陣は……睡い……!

昨夜から、夜が更けるとトラツグミの啼く声が聞こえています。「ヒョー」「ヒョー」と響く声には、いかにも"ヌエ"と呼ばれた不気味さがあります。以前もっと山深い河原でキャンプした時にはよく聞いた啼声ですが、昨年までこの河原で聞くことはありませんでした。奥まで開通した自動車道の影響で、棲家を変えたのでしょうか?

などと考えているうちに、寝てしまったようです……。

3日目

定刻(!?)にテントから起きだしてラジオ体操に参加したのは、わずかに3名。それでも朝食には、全員が集まってきました。

去年のキャンプでは、最後になって「もっと遊びたい!帰らない!」と泣いた子がいたので、「心置きなく、精一杯遊べ!」と掛け声をかける。もっとも、掛け声の必要な子などいるわけもない……。

恒例の"なんでも入りカレーライス"を食べた後は、撤収作業。荷運び。カムイノミ。スイカ割りですべてが終わりました。ラジオ体操に顔を出さなかった子にも、カードにハンコを押してやる、優しいオジサンでした。来年、また会おうナ!


さて、朝夕幾分涼しかったとはいえ、雨の気配さえ感じさせない3日間でした。その後、ぐずついた日々が続くことになったので、この夏最高の天気に恵まれたキャンプになったようです。期間中、神奈川のMさんが再三話題になりましたが、もし今年彼女が来ていたとしても、この天気に変化はなかったろう、と、私は信じます。ホントに……。

そして、8才から11才までの男の子6人と14才の女の子1人。子どもがいると大人が楽しい。言うことをきかない"悪ガキ"が多いほど、楽しさが増します。まことに、"子どもは宝"を実感いたしました。

それにしても、子どもたちの釣りの師匠であり手元でもあった渡辺さん、お疲れ様でした。そして、ありがとうございました。

夏のキャンプに参加して

川端 宙心(江別市・11才)

俳句にしてみました。

     山登り 石につまずき 逆流す

     川の中 かじかいっぱい 釣りまくり

     夜の事 霊がわんさか きもだめし

     サウナ中 けむりもくもく 熱い仲

     スイカわり 最後の人が わっちゃった

川端 さほ(江別市・14才)

今回のキャンプ、本当に楽しかったです。

いろいろお話を聞くことができたり、ふだん食べないもの(カジカおいしかった!)を食べることができたり、フィンランド式サウナなどいろいろと変わった体験をさせていただきました。

また参加したいです。ありがとうございました。

川端 弘子(江別市)

久しぶりに安心して子供たちを放ったらかし、ゆっくり好きなことができました。

家族以外の大人に遊んでもらったり怒られたりして、子供たちはとても楽しそうでした。フィンランド式サウナは最高!!

釣りをしたり、川で炊事をしたり、また火を囲んでゆっくりと豊かな時間が流れました。大地や水に優しい「森」の人達のゴミの処理、特に川への細かい心遣いがとても心地よかったです。ただ1つだけ、大気に対しても水と同じように想っていただけたらと。いわゆる環境ホルモン(内分泌攪乱化学物質)を出さないよう、小さなゴミも燃やさないように……。

さほと宙心はアレルギー(化学物質過敏症)で調子の悪い時は、このようなガスやキャンプで使われたような食器に熱い食物をよそった時に溶け出す物質にも反応します。学校で休み中、校舎の塗り替えなどがあるので有害物質の濃度が低下する3月まで転校します。また来年参加できればいいなと思っています。

というわけで、瀬戸内海の島(愛媛県の中島)に避難します。住所はまだ不明ですが……皆様お元気で。

小田島 海渡(小樽市・8才)

川で水あそび、おもしろかった。

さかなつりは、こうへいが5こつかまえた。

いっこも、さかなつかまえられなかった。

しんでるさかなをとった。

あぶにさされた。

さうなは、あつかった。

小田島 幸平(小樽市・10才)

川で水あそびをして、たのしかった。さかなつりをして、たのしかった。ボートにのって、たのしかった。

やりでさかなをとって、おもしろかった。よるにきもだめしをして、おもしろかった。かえるをつかまえて、たのしかった。

あぶにさされて、いたかった。

おすもうして、たのしかった。つかまえたさかなをたべたけど、あんましおいしくなかった。とんぼをつかまえた。

ちゅうぶにのって、たのしかった。よるにえいがみたいのをみて、たのしかった。

たのしかったから、またいきたい。

鈴木 史哉(小樽市・9才)

キャンプについた時、おてつだいをして大変だった。それからテントをはって楽しかった。それから昼ごはんをたべて、ぼくたちのテントにもどって、水泳パンツにはきかえて川で泳いで、それからボートにのってあそんで、そしてテントにもどってズボンにはきかえて、そして夜になって夜ごはんを食べて、みんなで「おっきょちゃんとかっぱ」の本を見たよ。そして、ぼくたちのテントにもどって、みんなでねぶくろにはいってねたよ。

朝になって朝ごはんを食べて、そしてぼくたちのテントにもどって水泳パンツにはきかえて、川であそんでつりもした。魚をいっぱいつった。そして、昼つった魚を食べた。そして水泳パンツにはきかえて、あそんで、そして夜になって夜ごはんを食べて、そしてサウナにはいって、ぼくたちのテントにはいってねぶくろに入ってねた。

そして朝になって、朝ごはんを食べて、ぼくたちのテントにもどって水泳パンツにはきかえて、そして川で泳いで、そしてぼくたちのテントに入ってズボンにはきかえて、そして昼になって昼ごはんを食べて、そしてみんなでテントとかかたずけて、みんなですいかわりをした。3番目にぼくの番がきた。そして、やったらわれなかった。そして、さいごの人がすいかをわった。そして、みんなですいかを食べた。おいしかった。そしてさいごに、山下さんの車にのって家に帰りました。

とってもたのしいキャンプでした。またいきたいなぁー。

ラルマナイ川のほとりで……      鳥居 文子(江別市)

≪その1≫

いつもの場所にクレッソンを見つけた。昔は清水の湧く河原などで、いつでも見かけることができたと思うが、いまは清水の湧くところがなかなか見つからない。

串焼きの鮭、バターがジュージューという金網の上の北寄貝に添えて、淡い辛みとさわやかな香りのクレッソンが引き立て役。わさびやドレッシングにマッチしていた。

≪その2≫

キャンプで面白いのは子供のいる情景。ラルマナイ川に浮かべた山下さんのボートを占拠した子供たち。つまりオールの扱い方を知らないために悪戦苦闘。「立ち上がるな」と言っても立ち上がり、オールは流すは、ボートは転覆させるは、大騒動。しまいに川の中におりてボートを押したり、引っぱったり、要するにボートに遊ばれていたのだ。

この大騒ぎのそばで黙々と川底に眼をこらし、かじかを追う少年。このコントラストに思わず笑いがこみあげた。

暗くなって、裸電球のあかりのもとに寄り合って、久々に床田さんの幻燈をを見た。

ときとして、昔の姿にたち返り、自然の姿で遊びたわむれる妙味はかけがえのないものだ。

鳥居 明子(江別市)

今年も夏のキャンプに参加でき、大満足です! 年に一度のこの日の光景を思い出すたび、私はとってもいい気持ちになるのです。

いつものようにマスの串焼きにとうきびごはんはおいしく、ハンモックと木々を渡る風とラルマナイのせせらぎは疲れた身体に安らぎを与えてくれました。

昼間から焼き続けた石のサウナは夜のキャンプにダイナミックな楽しみを加え、いつも緊張感を私にもたらしたトイレは、ヨモギから快適新品の専用テントに変わりました。

そしてなんといっても今年は珍しくお天気に恵まれました!!(美穂ちゃんになんと言えばいいのか……)

新しい出会いと、懐かしい人との再会もありました。さほちゃん一家は偶然にもご近所だったので、その後我が家を訪ねてくれたり、私の働く理美容室へ来ていただいたり……。と、こんなつながりが生まれるのも楽しいです。また来年皆さんとご一緒できるといいなあ……。

夏のキヤンプの思い出      ペラール・ピエール(札幌市)

日帰りだったので短い時間でしたが、私にとって非常に楽しいひと時でした。

ベルギ−での8年間のJOCの仕事を終えて日本に戻りましたが、この機会にほんとうに北海度に戻った気がしました。なぜかというと、この夏のキヤンプはアイヌの人のキヤンプだったからです。北海道という場所は、たくさんの民族が住んでいるところなのです。このキヤンプの中でのんびり出来たので、未だ残っていた引越しの疲れが取れた気がしました。

なんと言っても強い印象に残っているのは、サウナでした。高いテントを建てて、そばに流れていた川から石を拾って、それを暑くして、テントの中に持っていきます。その上に水をかけると、何と今までにない気持ちの良いサウナが出来ました。

そして、食べ物がおいしかったのです。鹿の肉を食べたのは初めてでした。すべてにおいて、感謝いたします。また、誘って下さった方に御礼を申し上げたいと思います。

来年も、もしそういう企画があれば、是非参加させていただきます。準備してくださった皆さん、ご苦労様でした。

杉原 新子(音威子府村)

"大人も子どもも楽しく自然の中で遊び暮らすキャンプがあるよ"と教えていただいて、参加しました。この春、せっかく親子で北海道に来たのだから、そんな体験も是非してみたい、と思いました。

自動車の通る道から、もう、ほんのちょっと入ると、木立ちに囲まれた川のほとりです。木の間にハンモックをつるして、木陰にテーブルとベンチを置いて、子ども達は一日中、かじかを釣ったり、カヌーで遊んだり。夜は満天の星空の下、手づくりのフィンランドサウナで汗をかきました。ティピーの形をしたサウナの中では、石が赤々と焼け、ジュッという水の蒸発する音とともに、よもぎの匂いがぷーんと香ります。暗くて狭い空間の中で、秘密の体験を共有しているみたいです。

夜になると、川床はひんやりとして、遠くトラツグミの鳴き声が聞こえてきて、幻想的でした。

朝になると、子ども達はかじか釣りに挑戦しますが、なかなかうまくいきません。渡辺さんが昔のガキ大将のように、しんぼう強く、みんなに釣り方を教えてくれます。釣りに飽きると、山下さんの持って来てくださったカヌーに乗り込んで、狭い川の中をゴチゴチとこいで巡ります。舟底が心配。

子ども達が喜ぶことを喜んで下さる優しいおじさん達の愛に恵まれて、キャンプは終わりました。この体験が子ども達の記憶の底に残って、いつか優しいおじさんとして、小さな子ども達を喜ばせてくれることでしょう。

皆さん、本当にありがとうございました。

杉原 稔(音威子府村・11才)

ぼくがこのキャンプでよかったことは、とくに川でカヌーやつりをしてあそんだことです。きれいな川でつりをしたりカヌーにのったことが、とても楽しかったです。

ほかにも、絵本の「おっきょちゃんとカッパ」や、みんなであつまって話をしたり、アイヌのぎしきを見たりして、とてもいい体験ができて本当によかったです。これからもこういうことをしたいです。

杉原 寛(音威子府村・9才)

ぼくがこのキャンプで楽しかったのは、つりやカヌーや「おっきょちゃんとカッパ」のえほんや、きもだめし、ぜんぶたのしかったです。

フィンランドサウナも気持ちよかったし、ぼく達のつったかじかのからあげも、ほねまでたべれて、とてもおいしかったです。

とってもたのしいキャンプでした。それに、キャンプファイヤーもすごくたのしかったです。