共に育つ教育を進める千葉県連絡会
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トピックス


2022/7/10 参議院選挙 政党に聞きました
★★★  参議員選挙・政党への政策アンケート  ★★★

(千葉市地域で生きる会・共に育つ教育を進める千葉県連絡会の公開質問状)



■「人権意識啓発チェックシート」を作成しました

■「気管切開の子どもの学校生活を考える講演会」!→終了




政党 政策アンケート(公開質問状)回答一覧

◆2022
710日に行われる参議院選挙にあたり、「共に育つ教育を進める千葉県連絡会」は、参議院に議席のある9政党に対して、私達が日頃大変重要と考えている課題について政策アンケート(公開質問状)を行い、6政党から回答を頂きました。質問内容と頂いた回答を掲載します。政党の皆様にはご多忙の中回答にご協力いただきましてありがとうございました。

対象:6月8日時点で新聞で公表された比例区政党のうち議席を有する9政党。
質問:(1)〜(4)までの4問。
回答方法:ABから一つを選択。どうしても選択できない場合は20字以内で意見記述。
公開方法:会報誌および会のホームページに掲載
掲載は回答到着順。意見記述は原文のまま。(字数制限を超えた場合は文字サイズを縮小して掲載) 回答が会報に間に合わない場合はHPのみ掲載。

【質問と各政党の回答】

(1) 子育て支援について
A
 保育所・学童保育所は将来的に親の就労等を要件としないで(親が働いていなくても入れるように)全児童を対象としていく。
B
 保育所・学童保育所入所は親の就労等を要件としている現状のままでよい。

【回答】
日本共産党   A

立憲民主党   A

公明党     専業主婦も定期的に保育を利用できる制度へ

社会民主党  A

国民民主党  待機児童の解消のために、保育園と放課後児童クラブを積極的に増やします。全ての保育士等および学童
保育の職員の賃金を引き上げます。

日本維新の会 実情に応じたサービスを可能にします

自由民主党  保育所を含む地域資源が役割に応じ支援。


(2) 障害のある子の就学先について
A
 障害のある子の就学先は障害者権利条約第24条を尊重し、障害のある子が別なところで学ぶ教育システムを変更して地元の普通学級就学を基本とする制度にしていく。
B
 障害のある子の就学先は現状の通り障害のある子が別なところで学ぶ教育システムのままでよい。
【回答】
日本共産党    普通学級を基本に希望者には特別支援教育を。

立憲民主党    A

公明党      個々の子どもに応じた多様な学ぶ機会を推進

社会民主党   A

国民民主党   特別支援教育のあり方について検討を進め、障がいの有無に関わらず、同じ場所で共に生き、学び、成
長するため、個別の教育ニーズのある子どもに対して適切な指導や必要な支援を提供できるインクルーシブ教育を推進します。学校のバリアフリー化や、教員
の加配、看護師の配置、オンライン授業のインクルーシブコンテンツ研究も推進します。

日本維新の会  本人・保護者の意向を尊重します。

自由民主党   自立と社会参加へ、切れ目なく支援。


(3) 学校施設のバリアフリー化について
A
 バリアフリー法改正を更に進め、すべての学校教育施設にエレベータ設置を義務付ける。
B
 エレベータ設置は、現状通り小中学校の努力義務のままでよい。

【回答】
日本共産党   A

立憲民主党    同じ場で共に学ぶ教育を実現すべき

公明党      エレベータを含む学校のバリアフリー化推進

社会民主党   A

国民民主党   学校のバリアフリー化や、教員の加配、看護師の配置、オンライン授業のインクルーシブコンテンツ研究も推
進します。

日本維新の会  努力義務でも推進すべきと考えます。

自由民主党   支障なく学校生活できる環境を整備


(4) 公立高校の定員内での不合格について

公立高校の入学試験において、受験生が募集定員に満たない場合、東京都や神奈川県など全国で16の都道府県が不合格者を出さないことにしています。しかし他の31県では定員内でも不合格者を出し、地域による高校教育機会の格差が起きています。
A
 全国の公立高校で、定員内での不合格者を無くしていく。
B
 現状のままでよい。

【回答】
日本共産党   A

立憲民主党  まずは実態調査を行い、格差を解消するべき

公明党      定員内不合格は十分な説明で理解を得るべき

社会民主党   A

国民民主党  高校における教育格差が生じないよう検討していきます。

日本維新の会 A

自由民主党  教育委員会、各学校長が判断するもの

【回答なし】(6月21日時点)
れいわ新選組  NHK

(アンケート回答は以上)



■2022/09/11「就園・就学相談会」のお知らせ

 障害のある子もない子も、仲間として共に育ち理解し合える場は、どこにあるのでしょうか。
 障害のある子もない子も、地域の学校で一緒に学び、育ち、共に理解し合い、地域であたりまえに暮らしていきたい…。
 そんな願いを大切にした「就園・就学相談会」を、下記のとおり開催します。
 
 発達の遅れやハンディのある子を持つ親にとって、就園・就学は大きな関心・悩み事のひとつです。
 保育園、幼稚園、そして地元の小学校の普通学級への道を視野に入れて、わが子の就園・就学を考えてみませんか。

 今、千葉県内では、障害の種類や程度にかかわらず、保育園や小学校普通学級で楽しく学んでいる子どもたちがたくさんいます。
 当日は、就学までの流れや制度の説明、普通学級での工夫や配慮、子どもたちの様子など、具体的な体験談や情報がいっぱいです。
 教育委員会とは違った視点からの就学相談会です。
 関心のある方、是非お気軽にご参加下さい。

  日時:2022年9月11日(日)13:30~16:00 (13:15受付開始)
  場所:千葉市中央コミュニティセンター5階 美術視聴覚室
  参加費:300円(資料代込み)


09/10/31「気管切開の子どもの学校生活を考える講演会」

かいとくんは、保育園の年長さんの男の子。
はるなちゃんは、保育園の年長さんの女の子。
はるとくんは、幼児教室の年長さんの男の子。
三人は、毎日元気に保育園や教室に通っています。

三人が、他の子とちょっと違うところは、赤ちゃんのとき「気管切開」をしたので、
吸引などの医療的ケアが必要な場面があることです。

ただ、それだけ。
三人とも、ごくごくふつうの子どもです。

保育園や幼児教室で大切に育てられてきた、かいとくんとはるなちゃんとはるとくん。
三人の大切な「子どもの日々」と「生活」と、かけがえのない「友だち」と「希望」が、
小学校に入ってからも変わらずに続きますように。(*^。^*)

保育園の毎日で、子ども同士の遊びや生活を通して三人が育んできた日々を、大人の都合で、途切れさせてしまうことがありませんように…。

   □    □    □    □

1.講演:『気管切開児の在宅医療ケア』
  講師:長谷川久弥さん(医学博士・東京女子医科大学東医療センター・周産期新生児診療部部長)

2.流山からの報告  『かいとくんの日常生活』

3.我孫子からの報告 『はるなちゃんの日常生活』

4.船橋からの報告  『はるとくんの日常生活』

5.講演:『学校生活のなかの医療的ケア』
  講師:山田 真さん(小児科医・障害児を普通学校へ全国連絡会世話人)

日時:2009年10月31日(土) 13:30~17:00

場所:流山市生涯学習センター 4階 大会議室

   (流山セントラルパーク駅下車 徒歩3分。改札を出て左手にみえる赤茶色の大きな建物です。)

参加費:(資料代として)500円 
※(保育有り・一人500円。事前に申し込み下さい。)

     ☆     ☆     ☆

主催:気管切開の子どもの学校生活を考える講演会実行委員会

共催:つばさの会(気管切開児の親の会)/共に育つ教育を進める千葉県連絡会/生活と教育を考える会/きみがいるからおもしろい会・松戸


   □    □    □    □

【「教育としての医療的ケア」 あるいは、「義務教育ですから心配しないように」】


来年、小学校に入学するかいとくん、はるなちゃん、はるとくんは、0歳のときに気管切開し、のどに気管チューブ(カニューレ)を装着して生活しています。

たんの吸引など日常的に必要な医療的ケアは、家庭では親が行っている生活ケアでもあります。
保育園や幼児教室では看護師が行っています。

ところが教育委員会は、特別支援学級を勧めたり、「親の付き添い」や「本人が自分で医療ケアを行うこと」を求めています。

栃木県のある市教育委員会の担当者は、相談に来た両親にこう話したそうです。
「医療的ケアについての配慮は、義務教育ですから心配しないように」
そして、子どものために複数の看護師を配置する体制を組んでくれたと言います。

三重県津市では、2006年4月、気管切開をした子どもの普通小学校受け入れのため、介助員に看護師資格保有者1人を採用し、小学校に配置しました。
栃木県今市市(日光市)は03年度から、気管軟化症の児童の通学支援として、普通小学校に常駐の看護師を配置しました。
埼玉県東松山市でも、08年から普通小学校に医療的ケア対応のために看護師が配置されました。
大阪府では06年度から、公立小・中学校への看護師配置にかかる費用を半額助成する制度を始めています。
流山・我孫子・船橋の真ん中にある柏市では03年から、人工呼吸器をつけた子どものために、看護師と介助員を配置しています(現在、中学1年生)。

いま、保育園の中で保障されている友だちと一緒の当たり前の生活を、来年の春、小学校にあがっても変わらずに続けることができるように、かとくん、はるなちゃん、はるとくんが、安心して学校に通えるように、医療的ケアの必要な子どもの学校生活をみんなで考えたいと思います。


《 ☆ 講 師 ☆ プロフィール ☆ 》

◇長谷川久弥さん(医学博士・東京女子医科大学東医療センター・周産期新生児診療部部長)
かいとくん、はるなちゃん、はるとくんが生まれたときからの松戸市立病院の先生。専門は「新生児・小児呼吸器疾患」。「小児呼吸器疾患」では日本の第一人者です。日本全国から、日々、子どもたちが先生を頼ってきます。生まれた時からずっと子どもたちを見守り、三人が普通学級で安心して楽しく過ごせるようにいっぱい応援してくれています。

※『新生児呼吸管理ABC』 長谷川久弥編 メディカ出版

◇山田真さん(小児科医・八王子中央診療所所長)
障害のある子の「普通の暮らし・普通の学校」をずっとずっと応援しているお医者さん。『ちいさい・おおきい・よわい・つよい』編集代表。娘の涼さんは三浪して高校生になり、六年かけて高校を無事卒業。いまは介助者と共に自立生活を送っています。

※『はじめて出会う小児科の本』 山田真 福音館書店
※『手のかかる子の育て方』 山田真 筑摩書房