はじめに

はじめに

私たちの住む街にはいろんな人間が住んでいます。サラリーマン、学生、赤ん坊、おじいちゃんおばあちゃん、誰もが平等に生きる権利を持ち、当たり前のように暮らしています。その中には、他人の手を借りなければ生きられない「障害者」もいます。食事をする、トイレにいく、買い物をする、かゆいところを掻く・・・。一つ一つの何気ない動作でも、誰かの介護を必要としている人間がいます。「障害者」にとって生活するということは、自分一人ではできない部分を補う存在=介護者がいて初めて実現するのです。
「障害者」が生活する施設には自立する権利がありません(ここでいう自立する権利とは、経済的独立という意味ではなく、自分のことは自分で決めるという権利です)。施設では自分が望む楽しみを享受することも自分が選んだ苦労を経験することもできません。このような状況から、人間らしい生活を求めて、私たち地区介護者会議(以下、地区介)は誕生しました。現在4人の「障害者」が介護を求めています。