<< 水滸伝 >>
元末、明初の宋江起義を一大小説にしたのが水滸伝です。
作者は施耐奄とも羅貫中など諸説があります。108人の好漢達が壮快に語られておりますが、反面北宋末の政治の乱れと庶民の苦しみが如何にひどかったかの表れでもあり英雄好漢達の痛快な活躍に庶民は何度となく手をたたいたのです。
また、この水滸伝は他の歴史小説とは大きな違いがあります。一般的な歴史小説は一大ヒーローとか主人公が登場しますが水滸伝は次から次と主人公が現れ、みなそれぞれ梁山泊に集まる事になったエピソードが多彩に語られています。
しかし、この物語は天下取りの物語ではありません。反乱の物語でありながら現在のわれわれまで楽しませてくれるところにいつの時代の人々もその治世に満足していない事の表れかもしれません。 |