ベゼクリクとは「絵のある所、装飾された場所」という意味です。
トルファンの北東38kmの位置にあり、火焔山の北側断崖に彫られた石窟です。
石窟は約83ありますが、14世紀にイスラム教浸入時に仏の顔がつぶされ消されました。また外国探検隊に多くの壁画や経典が持ち去られ、
今は僅かに残っているものしか見ることが出来ません。ここに暮らし魂を込めて仏像を彫り経典を書いた人々の思いを置き去りに、壁画や経典を持ち去って他の地に飾り並べても、何の意味もないのではないかと思いました。
この地にあってこそ価値ある歴史なのだと、保存して博物館に残さなくても、この地で風化していくのもそれが自然なのではないでしょうか。
壊された石窟を見ていたらなんともせつない思いがこみ上げてきました。 |