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◆熱中症対策について
未だ梅雨明け前にもかかわらず、今年の川越は気温が体温を上回る酷暑が続いています。 各種メディアでも熱中症による事故が連日報道されており、その中にはスポーツ活動中のものも散見されます。
居合道は室内で稽古されることが多く、屋外スポーツのように「強い日差しを浴びながら…」 ということはほぼありません。 しかしながら、空調設備が整っていない・熱が籠りやすい・通風が確保しにくいなど、環境や条件如何では、その熱中症リスクは決して低くないと考えられます。
近年の酷暑続きにより、市場では様々な暑さ・熱中症対策グッズが販売されるようになりました。 これらのなかから稽古中、私が実際に利用しているものを紹介したいと思います。
◆熱中症とは
高温 (暑熱) 環境下において発症する急性障害を総称して 「熱中症」 といいます。 体内の水分・塩分 (ナトリウムなど) のバランスが崩れたり、体内の調節機能が破綻することなどによって生じます。
熱中症の症状は 「熱虚脱」 「熱痙攣」 「熱疲労」 「熱射病」 の4つに分類されますが、いずれの症状であっても即座に活動を休止し、涼しく通気ある場所での安静確保と水分・塩分の補給ならびに医療機関の受診が必要です。 ことに 「熱射病」 は高温環境下により体温調節中枢が麻痺した重篤な状態であり、身体の冷却と併せて一刻も早く緊急搬送を行う必要があります。
近年の酷暑はニュースなどでも 「危険な暑さ」 「災害級の暑さ」 などと表現されています。 屋内・水中といった一見、熱中症と無関係に見える環境下でも発症する事例が紹介されてきています。
居合道でも高温下の稽古では、自分自身また周囲とも上記のような症状が出ていないか注意しつつ、併せて適度な休憩と水分・塩分補給を取ることが肝要です。
◆熱中症対策グッズ
私自身が暑さ・熱中症対策として使用しているものを紹介いたします。
< クールネックリング >
チューブの中に22℃〜29℃ほど (製品により異なる) で
固体→液体化する冷却素材が封入されたもので、首に掛けて
使用します。
従来から暑さ対策として、濡れタオルを首に巻くなどありま
したが、その進化系ともいえるでしょう。
冷却効果は1時間〜1時間半ほど。
体温をはじめ周囲の温度が上昇しても、熱を吸収し一定の
温度を維持します。 そのため冷えすぎることもなく、急激な
温度変化による結露も生じにくくなっています。 また液体化し冷却効果がなくなった場合は、一定温度以下に冷やすことで固体化〜繰り返しの使用が可能です。
首に掛けるだけのものですので、稽古の際にも邪魔になることはありません。 私の場合は写真のように2本用意し、1本はクーラーボックスで冷やしながら交互に使用しています。
< 空調服 >
薄手の上着の背中側に送風機がついたもので、屋外作業現場
などで頻繁に見かけるようになりました。
背面の送風機から送り込まれた空気は服の中を通って、首元
付近から抜けていきます。 周囲の空気を服内部に通すだけ
ですので極端に涼しさは感じませんが、それでも上半身の
発汗量は大幅に低下します。
写真の空調服は稽古での使用を前提に購入したものです。
そのため、納刀ほか動きの邪魔にならないように服自体はワンサイズ小さめとし、送風機・バッテリーも一般的なものより小さく軽くなるよう選定しています。
< 自転車用ウォーターボトル >
口元で飲み口の開閉ができるため、両手を塞ぐことなく水分
補給が可能となるウォーターボトルです。
元々は自転車に乗る方が使用 (移動中の水分補給) するもの
でしたが、開閉の容易さからか、他のスポーツでも使用され
るようになってきました。 写真はOGK KABUTO製のもの
ですが、Polar製のものは外周部に空気層とアルミシートが
巡らせてあり断熱・射熱効果があるようです。
近年は金属製の水筒 (マグボトル) が利用されるようになり、埼玉県剣道連盟からも70年記念品として配布されたこともありました。 保温性はマグボトルが圧倒的に優れていますが、スポーツドリンクとの相性を考えると稽古中の使用に躊躇してしまいます。 ※マグボトルでのスポーツドリンクの長時間保存は推奨されないようです。
その点、自転車用のウォーターボトルは樹脂製のため腐食の心配もなく、軽量で開閉も容易であるためにスポーツ時の使用に適しているのではないかと考えています。