あなたもスコアがつけられる。〜超・初心者のためのスコアのつけ方入門〜

 <2時間目>
たくさんあるけど…
「統一記号」を覚えよう!!



 1時間目の<授業>では、いきなり「スコアカード」を読んでいただきました。
 その中でも取り上げ、まとめのPDFファイルにもいろいろと載せましたが、公式記録法には、さまざまな記号が決められています。「いつでも」「誰でも」読めるスコアカードであるために、いろいろな「決まりごと」がありますが、その「決まりごと」の根幹が「統一記号」と呼ばれるものです。

 この時間は、「統一記号」を勉強していきましょう。


 財団法人日本ソフトボール協会が毎年発行している「競技者必携」には、「統一記号一覧表」が掲載されています(2005年度は149ページ)。
 この「一覧表」では、「統一記号」が12のカテゴリーに分類されています。すでに取り上げている記号もたくさんありますが、もう一度確認しながら、そのひとつひとつを見ていくことにしましょう。
 
1.守備位置
 1…投手…ピッチャー  2…捕手…キャッチャー  3…一塁手…ファースト 4…二塁手…セカンド 5…三塁手…サード
 6…遊撃手…ショート  7…左翼手…レフト 8…中堅手…センター  9…右翼手…ライト
(この他に、スローピッチで使われる「臨時野手…10…ショート・フィールダー」があります。)

 以上の守備位置記号と漢字称・カタカナ称はすでに取り上げたとおりです。漢字称については、戦評において使いますから、この三者が一致するように覚えておきましょう。

2.打者・代走
 指名選手 DP
 代打    H
 代走    R
(この他にスローピッチで使われる専門打者=EHがあります。)

 これも、すでに取り上げたとおりです。これに、現在は「統一記号」には入っていませんが、指名選手がDEFO以外の選手の守備を行なう場合に、打撃専門になる選手は、「D」と表記します。

3.交代
 再出場 RE ○
 打者交代   縦波線
 走者交代   縦波線または横波線
 守備交代   横波線
 
 再出場は、「シート」欄の守備記号に○をつけたり、「守備交代」欄に守備記号に○REと書いたりします。

4.打順
 1番…一  2番…二  3番…三  4番…四  5番…五  6番…六  7番…七  8番…八  9番…九
 DEFO…守
(この他にスローピッチで使われる10番…十 11番…十一があります。)

 DEFOは、指名選手=DPに対してつく、守備専門(打撃を兼ねることもできます)の選手で、DefenseOnlyの略です。

5.カウント
 ストライク ○
 ボール ●
 ファウルボール ―

6.アウト・点・残塁
 一死…T  二死…U  三死…V
 自責点 ●  その他の得点 ○
 残塁 

7.打球
 打球方向  ・
 ライナー  ―
 フライ ⌒
 ファウルフライ F⌒
 インフィールドフライ IF⌒
 バント 
 犠牲バント(犠打) ◇
 犠牲フライ(犠飛) ◇⌒
 安打  /
 野手選択(フィルダースチョイス) FC

打球方向は、
野手の頭上を越えたら、守備記号の上に ・
野手と野手のを抜けたら、守備記号の間に ・(例 5.6)
一・三塁線を破っていったら、守備記号のに ・(例 9.)
野手のに落ちたら、守備記号のに ・
というように使い分けます。
 なお、三遊間安打と左前安打の違いですが、ボールが野手の頭より上を超えたら左前安打、それより下だったら三遊間安打となります。


8.打者等
 三振  K
 四球(フォアボール) B
 死球(デッドボール) D
 失策(エラー)  E
 盗塁       S

9.妨害
 打撃・走塁 △  守備妨害  ▲

10.投送球
 不正投球 IP  暴投 WP  捕逸 PB
 悪送球場外 OS

11.アウト等
 タッチアウト TO
 離塁アウト RO
 アピールアウト AO
 ダブルプレイ DP  トリプルプレイ TP
 ダブルスチール DS トリプルスチール TS
 打点 ○の中に打順の漢数字

 打点にならない得点もありますが、その場合には、(漢数字)と記入するということは、前にご説明したとおりです。


12.その他
 打席数 PA  打数 AB
 アシスト(補殺)A  プットアウト(刺殺)PO
 投球回数 IP
 代替プレイヤー RP

 ここに挙げられている記号は、代替プレイヤー以外は、直接スコアを記録するのには使いません。
 代替プレイヤーは、プレイヤーが出血をともなう負傷をした場合に臨時に立てられる交代者で、通常の交代ルールとは異なる運用を行ないます(ルール4−10項・2005年度ルールブックP43)。感染症の予防を目的としたルールです。


 さて、以上駆け足で見てきましたが、どうだったでしょうか?
 主要なものは、前講で採りあげているものと思いますが、いずれも重要な、まさに「基本」となる記号ですからきちんと覚えておくようにしましょう。
 逆に言いますと、これらの「基本」をきちんと頭にいれておけば、いざというとき、応用を効かせることができます。


 とはいいながら、実際にこれらの記号を頭だけで覚えるのは、なかなかむずかしいもの。
 そこで、次講では、練習問題を交えながら、統一記号とボックススコアの使い方を勉強してみることにしたいと思います。
→3時間目へ

<この時間のおさらい>
@「統一記号」は、スコアをつけるすべての基本。必ず覚えよう!!
A覚えるのは大変だけど、それが必ず役立ちます。倦まずたゆまずがんばりましょう!!
Bとはいえ、頭だけで覚えるのはむずかしい。実践の場もつくって勉強を。

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