店主の一考察 VOL3


高品質羽毛(アイダーダック羽毛)について
2016年3月27日
皆様はアイダーダックって聞いたことありますか?北京ダックなら聞いたことあるけど…いう方が多いと思います。


今回はアイダーダックについて考察してみましょう。羽毛ふとんの中身の羽毛のことはある程度、皆さまはご存知だと思いますが、今日は別の切り口から羽毛ふとん用の羽毛について書いてみます。


嫌な表現で申し訳ありませんが、どんなに高級な羽毛でも、その中身のダック、またはグースは人間が食用としています。言い換えれば食用としての副産物と言っても過言ではないのです。ところがアイダーダックから取れる羽毛は、その鳥を一羽たりとも殺してはいません。傷つけられたりもされないように、人間が保護しているのです。

アイダーダックは絶滅危惧される国際保護鳥なのです。住んでいるのは極寒地アイスランドのみ。そして取れる羽毛は雌の羽毛のみ。正にマザーダックダウンなのです。雄ならば綺麗な色どりなのに、何故か雌はダークグレイなのです(Wedで「アイダーダック」と入力して検索してみてください)。従って取れた羽毛も茶褐色です(写真1)。



写真1 アイダーダックの羽毛

ではどのように羽毛を採取するか簡単にご説明します。アイダーダックのペアが成立し雌が卵を身ごもると、卵が産まれるまでの間に雌はその卵を温めるために、自分の胸毛を抜いて敷き詰め営巣とするのです。抜き取られた胸は裸になりますが、直に卵に体温が伝わるので極寒地での卵をヒナに孵す理想の方法なのだそうです。尚胸の部分のダウンはその後生えてくるのでご心配なく。その後ヒナが巣立ち営巣は不要のものとなります。それを人間が失敬してくるのですが、チョット待った!実はヒナが孵るまでの25〜26日間またはそれ以上、天敵(キツネ、ミンク、鷲、カラスなど)から地元ファーマーがアイダーダックをずっと守り続けているのです。そのお礼の代わりにいらなくなったものを頂いてきて私たちのふとんの中身となるのです。


大変貴重なものだ、ということがお分かり頂けましたでしょうか。それとアイダーダックと共存しているのですから動物愛護のお気持ちの強い方にはお勧めの商品です。


当店にはそのアイダーダックを在庫しています。下記の写真2と写真3は、当店の在庫2gを撮影したものです。そしてアイダーダック特有のダウンが絡み合って100%に近いことがお分かり頂けると思います。



写真2 アイダーダックの羽毛(2g)



写真3 アイダーダックの羽毛(2g)

ちなみに、現在の在庫分に限り85万円(税別)で特別販売いたしております。品質に絶対の自信がありますので、実際に製造している現場をご覧いただくこともできます。


上記のお値段はシングルサイズ(150cm×210cm)アイダーダウン100%1.0Kg入り、側生地は2種類の柄よりお好きな方をお選びいただけます(超長綿100%使用)。なお、同格の商品は、有名デパートあるいは有名メーカーでは120万円程度で販売されております。

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