店主の一考察 VOL1


ダニと寝具
2014年7月5日
高温多湿になるこれから、ダニの活動が活発になります。

このダニ問題をどう考えたら良いか店主の独断と一部偏見(笑)による対応の仕方を述べてみます。これは店主が長年お客さまからの話の中から感じとったダニに関する考え方を参考に、店主なりの考え方を加味して得た結論です。


ダニは結論から言うとヒトも含めた自然界の動植物とパラレルで生きてきたもので今後ダニだけ完璧に消滅させることは不可能だと考えます。従って私たちヒトはこれからもダニと共存(いやでも)しなければなりません。


そこでダニの事に少しでも知識を持てば考え方も変わるのではないでしょうか。


まず、ダニは高温多湿を好みます。そして我々の生活する住まいの中でヒトの髪、皮膚などからはがれ落ちたものを食料としています。これはどんなに清潔を心掛けている方でも一日平均約7gはがれ落ちているそうです。ちなみに1uあたりダニの数は平均で1,000匹が生息しているそうです。ダニによるアレルギー反応を起こすのはダニそのものではなく、ダニの排泄物をヒトが吸い込んで体内に取り込まれるからとも言われております。そしてこの排泄物、非常に細かい微粒です。肉眼では見えません。なにぶんダニの体長は平均0.2mm〜0.5mmなのですから。


ウワ!気持ち悪い!と殆どの方はお考えでしょう。でも、今までお客さま全員がその環境の中で生活してきているのも事実なのです。でも少しでもダニを減らしたいと考えるのは当然です。ダニが最も減るのは冬です。低温低湿はダニの活動が低下するからです。その環境にすれば良いのですが、しかし我が日本は四季があり、一年中ダニの嫌う環境にすることは不可能なのが事実です。


これから店主の結論を申し述べます。


マメに掃除機をかける。そして住まいは風を通し空気を淀ませない。これににつきます。

掃除機を使用するときは戸、窓など開けて送風口をできる限り屋外に向ける。これは住まいおよび寝具全般に言えることです。ふとんに関して詳しく言えば、天日干しをしてもダニは死滅しません。シーツ、カバーなどはマメに洗濯をし、掃除機を丁寧にかけることが一番です。


あるダニの研究者によると、現在発見されているダニの種類は660種以上(今後新種が発見され、さらに増える可能性もある)だそうですが、その中でヒトに害を及ぼすダニはごくごく僅か(3%以下)だそうです。

勿論アレルギーをお持ちのお客さまにはヒンシュクを買う話とは思いますが、ダニの害については少々ナーバスになっておられる方が多いのではないでしょうか。マスコミ、通販などの寝具業者が新商品を売り込まんがためのうたい文句の中に必ずダニを寄せ付けないなどが多く見受けられます。仮にその商品がダニを寄せ付けなくても住空間の中にダニはいるのですから、お客さまを誤解させ、売らんが為に煽っているものも多いのではないかと店主は感じております。ヒトは生きている限りダニの食料になる皮膚のはがれたものを供給しているのですから…。

ダニについてはあまりナーバスにならず、天気の良い時にはふとんは干し、あとは丁寧に掃除機をかけて下さい。


では最後に今の梅雨時も含めて一年中ですが、ふとんにとって一番、悪いことをお知らせします。

それは「万年床」です。敷きっぱなしはいけません。特に敷ふとんは一晩寝るとコップ一杯くらいの湿気を含むのですが、その湿気はふとんの上側ではなく下、すなわち体の当たらなかった反対側(裏側)に溜まります。雨の降る日でも敷きふとんはひっくり返しておいて、できる限り空気に触れさせて下さい。これで梅雨時でもかなり気分良く使えると思います。


では、VOL 2  をお楽しみに。
これまでの「店主の一考察」はこちらです。