敦煌からゴビ砂漠の中を走ること95km、途中からは舗装もされていない道をガタガタと砂埃を立てながら進んでいきます。
蜃気楼や竜巻があちこちに見られ、始めは珍しく見入っていましたがあまりに多いので慣れてしまいます。らくだも砂漠の中を群れをなして移動していきます。緑は一つも無く、見渡すかぎり360度砂の大地です。
運転手さんはどこが道なのか分かって走っているのか不安になるほど何もありません。ただひたすら揺られていると突然砦の跡らしき建造物が見えました。
漢代の長城の一番西で、ここからが本当の西域への発点といえます。壁は土と草を混ぜて上から突き固めたもので、今も完全な姿で残っていました。
ホータンの玉をラクダで運ぶ際、ここが漢への関所だったことから玉門関といわれたそうです。雨が少なく乾燥した気候が、この長い年月を越えて今もその姿を残してくれているのです。 |