全国健康保険協会保険・組合健康保険・国民健康保険・労災・自動車賠償責任保険・生活保護・各種健康保険取扱     指定介護保険事業所 事業所番号:0175100346 機能訓練(リハビリテーション)特化型通所介護事業所(デイサービス)
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★骨折の治るメカニズム このページの先頭に戻る

  骨折、骨が折れた場合、ずれた骨を元の正しい位置に戻し(この作業を整復と言います)、ギプスや副子などで固定して骨が着いたらリハビリをして問題なく動くようになれば治療の終了となります。

 ご存知のように、骨折をすると骨の中や周囲の血管が破れ内出血して腫れてきますが、この内出血の腫れを血腫と言います。この血腫は血管を塞いで出血を止めたり、折れた骨の隙間を埋めたりと大事な働きをしています。
 ※この時期を急性期(炎症期)と呼びます。

 しばらくすると、折れた骨の隙間の血腫部分などに骨芽細胞(造骨細胞)が集まってきて、海綿質様の繊維組織や軟骨で構成される仮骨(骨の元)が形成されます。骨としてはまだ弱い状態ですが、徐々に丈夫な骨になっていきます。
 ※この時期を修復期(増殖期)と呼びます。

 折れた骨が着いた後、その周りは増殖した骨が盛り上がり、膨らんだ状態になっています。余分な骨が破骨細胞によって徐々に吸収され、元のような真っ直ぐな骨になっていきます。
 ※この時期を再構築期と呼びます。

 上記の段階を踏んで、折れた骨はつながり治っていきますが、この時、いかに早い時期からリハビリを開始し、拘縮(関節や筋肉が硬くなって動き辛くなること)や筋力低下を防ぎ、また、拘縮や筋力低下してしまった場合、いかに早く回復させるということが重要なことになります。

 骨折が治る過程において、血腫や骨膜などは骨の増殖に重要な役割を果たしています。手術によって血腫をキレイに洗い流してしまったり、骨膜が削られてしまうと骨折の治りが遅くなってしまうとも言われます。
 勿論、重度の骨折や関節に掛かる骨折、折れた場所によっては手術を必要とする場合がありますが、なるべく手術などの方法で人の手を加えず、骨の持っている自然の治癒能力を最大限に引き出すことが、骨のためには最善の治療法であると言えます。

 ※整骨院では、骨折と判断した場合、また、骨折と疑われる様な場合、信頼のおける医師(病院)にレントゲンなどの検査を依頼し、医師の同意の下、患者さんやお医者さんの意見を聞き、話し合いながら治療を進めていきます。
 必要と判断した場合など、適切な医療機関(病院等)にご紹介を致しますので、安心して治療を受けて頂けます。



★骨は常に入れ替わっている! このページの先頭に戻る

hakotu  先に述べたように、骨折は骨の再生と吸収によって治って行きます。この二つの働きがあることによって、でき過ぎた骨(仮骨)が吸収されキレイな骨に戻って行きます。
 仮に骨が多少曲がってくっついたとしても自家矯正力が働き真っ直ぐな骨になっていきます。特に子供は自家矯正能力が旺盛であると言われます。

 また、この骨の再生と吸収(骨代謝)は、骨折の時にだけおきているのではなく、健康な状態であればバランスよく繰り返されており、約3~4年で身体の骨は入れ替わっているといわれています。

 このバランスが崩れ、破骨細胞の働きの方が早くなる(高回転型)、或いは造骨細胞の働きが遅くなった(低回転型)場合、骨が弱く、脆くなって行きます。
このような状態を骨粗鬆症と言います。

 骨はこのように、破骨細胞が骨を壊し、造骨細胞が骨を修復し、再生と吸収を繰り返すことで、カルシウムを体内に放出したり、また、骨に蓄えたりしながら体内のカルシウムの濃度を一定に保つ働きをしています。


★骨は電気を発生させている(ピエゾ現象) このページの先頭に戻る

 骨の持つ不思議な性質の一つに圧電極性というものがあります。これは、ある物質に圧力をかけると、電気が発生するというもので、電子ライターのスイッチを押すとパチンと電気が飛びます。

 このように物質に圧力をかけると電気が発生する現象をピエゾ現象と呼び、物質が持っている、このような性質を圧電極性と呼び、骨もこのような性質を持っています。

 この性質により、骨は圧力(押される力)がかかるとマイナスの電流、張力(引っ張る力)がかかるとプラスの電流が流れます。
 そして、マイナスの電気が発生したところ(圧力がかかっている)では、造骨細胞が活発に働き、プラスの電気が発生したところ(張力がかかている)では、破骨細胞が活発に働くことが解っています。  つまり、骨は重みがかかることで、マイナスの電気が発生し、ぞして、造骨細胞が活発に働きだします。その結果、骨は強く、丈夫な骨になって行くと考えられています。

 そのため、骨に力学的負荷をかける(運動をすること)ということは、骨粗鬆症の予防や骨折の治療など骨を丈夫にするための重要な要因の一つであると言えます。

 また、電気ということでいうと、骨癒合を促進するために骨折部位に極弱い電気を流すという機器などもあり、これらの現象は積極的に治療に利用・応用されています。


★強く・丈夫な骨を造る為のさまざまな要因 このページの先頭に戻る

 骨を丈夫にする要因として、電気が影響を与えること、また、力学的な負荷をかける(運動をする)ことを説明しましたが、その他にも強い骨が造られる為の要因がたくさん有ります。

 骨の主成分は燐酸カルシウムと言ってカルシウムと燐の化合物ですか、カルシウムと燐が結合するときにビタミンDが必要となります。
 ビタミンDは日光を浴びることで体内で造られるため、日光に当たるということも重要な要因となります。また、以前から骨量ということが言われていますが、最近は骨の質(骨質)とことが話題になっています。
 骨の質を高めるにはビタミンK・コラーゲンなども重要な役割を果たしていることも解ってきました。

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 因みに猫科の動物は日光浴をすることで、体毛の表面にビタミンCが作られます。猫が日向ぼっこしながら毛づくろいをしているのは、ビタミンCを補給しているわけです。その時に一緒に毛を飲み込んでしまうために、表面がザラついた草を食べ、胃の中の毛を草に絡めて吐き出します。(余談!)


 女性ホルモン(エストロゲン)は破骨細胞に働いて破骨細胞の働きを抑制すると言われています。以前はホルモン補充療法といって、女性ホルモン(エストロゲン)の投与が行われていたようですが、たくさん摂取すると子宮がん等を誘発する可能性があるということで行われなくなってきたようです。

 女性ホルモンと言うと、体脂肪の蓄積に関与していると言われていて(思春期の女性がふっくらと丸みを帯びてくるのは女性ホルモンの働き)、ですから体脂肪の多めの人は女性ホルモンの分泌が活発なようで、また、脂肪から分泌されるレプチンと言う物質も女性ホルモンと同様の働きをすると考えられ破骨細胞の働きを抑制してくれます。

 周りを見ると、腰が曲がっている人を見かけると、痩せている人が多く、太った人に腰の曲がった人が少ないのに気が付くと思います。このようなことからも脂肪が骨粗鬆症に密接に関係しているのが理解できると思います。