全国健康保険協会保険・組合健康保険・国民健康保険・労災・自動車賠償責任保険・生活保護・各種健康保険取扱     指定介護保険事業所 事業所番号:0175100346 機能訓練(リハビリテーション)特化型通所介護事業所(デイサービス)
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 スポーツ傷害?スポーツ障害? スポーツ傷害とは RICES処置

 捻挫 脱臼 運動の効果とスポーツ障害発生のメカニズム アイシングとクールダウン

 肘のスポーツ障害 腰痛 アスレチックリハビリテーション


★スポーツ傷害?スポーツ障害? このページの先頭に戻る

 スポーツ活動によって引き起こされる様々なケガや身体的な故障の総称としてスポーツ傷害の文字を用いて表します。

 スポーツ傷害は、スポーツ外傷(骨折や捻挫などのケガ)とスポーツ障害(ケガ以外の痛みや故障)の二つに分けることができ、広い意味で、この二つを合わせて表現する時にはスポーツ傷害を使います。
ス ポ ー ツ 傷 害
ス ポ ー ツ 外 傷ス ポ ー ツ 障 害

スポーツ活動中に起きた

骨         折
脱         臼
打         撲
捻         挫
挫         傷

などの一般的なケガ

スポーツが原因と考えられる

野  球  ひ  じ
野  球  か  た
ゴ ル フ ひ じ
テ ニ ス ひ じ
ラ ン ナ ー ひ ざ

など身体の故障・不調

★スポーツ傷害とは? このページの先頭に戻る

 スポーツ傷害は、前述の通りスポーツ外傷とスポーツ障害の総称であり、

スポーツ外傷は
 身体に加わった一回の大きな力(ひねった、ぶつけた等)によって起こり、明確な組織の損傷が見られるもの

スポーツ障害(亜急性外傷)は
 反復、継続した弱い力が身体に一部に繰り返し加えられることで、目に見えないような小さな損傷が積み重なり(微細損傷の蓄積)、痛みとして発生し、 競技名+痛む部位(例:野球肘)のような俗称で呼ばれることが多く、過使用(使い過ぎ)症候群などと呼ばれることもある

★RICES処置 このページの先頭に戻る

 ケガをした時の基本的な応急処置の方法で、安静(Rest)、冷却(Icing)、圧迫(Cmpression)、挙上(Elivation)、固定・支持(Support)の頭文字をとってライシズと呼びます。
 安静と固定・支持を一つのものと考え、安静(Rest)、冷却(Icing)、圧迫(Cmpression)、挙上(Elivation)の4つでRICE(ライス)と呼ぶこともあります。
 これらの処置は非常に重要で、これらの処置の有無によって回復期間や機能障害の残り方にも大きな影響を与えます。

安静(Rest)
 ケガをした場合、すぐに運動を中止して、選手をいったん競技から切り離し、ケガをしてしまった選手の心理的な動揺を収めるとともに、意識ははっきりしているか?普通に会話ができるかなど、精神状態を把握し、ケガをした状況などを含め、選手から話しを聞き、心身の状態を客観的に理解することが重要です。
 また、患部を安静にして力学的なストレス(重みやねじれなど)を与えないことが重要です。

冷却(Ice)
 ケガをすると毛細血管などが損傷し、内出血や腫れが出ます。患部を冷やすことで、周囲の血管を収縮させ、内出血を抑えることで腫れを防ぎます。また、知覚神経に作用して痛みを抑える効果もあります。

圧迫(Compression)
 ケガをすると周囲の組織から受傷部位に血液や体液が流れ込み腫れてきます。患部を適度に圧迫することで、血液や体液の流入を防ぐことで腫れを防ぎます。

挙上(Elevation)
 患部を心臓より高い位置に置き、患部に流入する血液を重力の働きによって心臓の方向に還流を促し腫れを防ぎます。

固定・支持(Support)
 患部を支持・固定することで、患部にかかる力学的ストレスを軽減することで、状態の悪化を防ぎ、痛みを抑えます。

★捻挫 このページの先頭に戻る

 捻挫とは、関節を支える重要な役目を果たし、関節の異常な動きを制御する靭帯が引き伸ばされて痛めた状態をいいます。
 関節は2つ以上の骨で構成されていて、それぞれの骨が必要以上に動きすぎないように靭帯・関節包などの強い繊維性の組織で繋がっています。
 関節に力が加わり、正常な範囲を超えて動いた為に、周囲の靭帯や関節包を痛めてしまったが、互いの骨の位置関係は正常に保たれている状態を捻挫と言います。
 因みに、互いの骨がずれたままの状態を脱臼と言い、瞬間的に脱臼しても何かの拍子(ケガをした時にかかった力の反動など)に正常な位置に骨が戻っていたら捻挫と判断されます。


 捻挫は、上の図のように、その損傷の程度によって3つに分けられ、程度によって治るまでの期間などに違いがあります。
 しかし、たとえ軽度の捻挫であっても、運動や日常生活で負傷した靭帯が引っ張られる動作が繰り返されると靭帯が伸びたままの状態で治ってしまいます。
 そうなってしまうと、関節は正常な範囲を超えて動いてしまいケガや痛みを繰り返したり、関節の不安定感を生じたりしてしまい、日常生活では支障を感じなくてもスポーツ活動などで一定以上の負荷がかかった時に支障が生じるということが起きてしまう事があります。
 そうならないために、適切な治療を行うことをお勧めします。

★脱臼 このページの先頭に戻る

 脱臼とは、関節を構成する骨が正常な範囲を超えて動いてしまい、元の位置に戻っていない状態で、外傷性脱臼と習慣性脱臼に分けられます。
 下の図の左のように関節は通常関節包という繊維性の組織に包まれています。初めて脱臼したときなどは下の図、真ん中のように関節包を突き破って脱臼するため、同時に靭帯など周囲の軟部組織を強く損傷します。
 そのため、整復(ずれた骨を元の位置に戻す作業)をして骨を元の位置に戻しても、捻挫の程度で中度から重度の状態(靭帯の部分断裂及び完全断裂)が予想されます。

 同じ場所の脱臼を繰り返すと、その度に関節包や靭帯が緩んでしまい、脱臼しやすくなってしまいます。上の図の右のように、関節包を突き破ることなく関節包の中で関節がはずれてしまう状態を習慣性脱臼と言います。
 この場合、周囲の軟部組織の損傷が少なく、整復するとすぐに痛みが治まってしまうような場合も多いのですが、脱臼を繰り返すたびに関節がゆるみ、さらに脱臼しやすくなってしまいます。
 そのような事にならないように、最初にケガをした時に適切な治療を行うことが非常に重要であると考えます。

★運動の効果とスポーツ障害発生のメカニズム このページの先頭に戻る

 ドイツの生理学者ウィルヘルム・ルーはこのように言っています。「人の身体は使えば強くなり、使わなければ弱くなっていき、使いすぎると壊れてしまう」
 通常は身体を丈夫にして健康を保つために運動を行います。しかし、運動をし過ぎることで壊れてしまうことがあります。
 運動をすることで、身体に良い影響を与えることを「運動効果」と呼び、逆に運動をすることで身体に支障がでることをスポーツ障害と呼びます。

 下の図が示すように、運動をすることで疲労を起こし、休養することで回復します。その際、回復がピークに達する時に前回の運動開始時よりも筋力が強まる時期があります。これを超回復現象と呼び、この時に再び運動を行うことで次回の超回復の時はさらに筋力が高まるということが繰り返され、筋力がどんどん向上して行きます。


 一方、十分な休養を取らずに、完全に回復しきっていない状態で次の運動を行うと、どんどん疲労が蓄積され筋力が低下して行きます。
 それに伴って、身体に支障が生じスポーツ障害として現れてくることになります。

 身体は運動することで、ダメージを受け、目に見えないような小さなキズ(微細損傷)が発生し、休養することで小さなキズは修復されます。
 このように破壊と修復が繰り返され、超回復現象と同様のサイクルで身体能力は強化されていきます。しかし、十分な休養を取ることが出来ず、破壊に修復が追いつかない状況になると、その目に見えない小さなキズが積み重なり(微細損傷の蓄積)、身体の不調となって現れます。