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>>雑記帳 > その他のこと > 居合道六段審査会 受審手記 (後編)

◆受審手記の掲載にあたって

平成30年6月8日に山形県・天童市で開催された 「居合道六段審査会」 において、永田 誠人 (当ホームページ管理者) が六段に合格しました。
管理者自身の備忘を兼ねて、受審手記 (前編・後編) を掲載いたします。

◆居合道六段審査会 受審手記 (後編)

 【 前編から続く 】

受審者の多い東京都での審査会とは違い、6組目となった私にはすぐに演武の順番が廻って来ました。 出場にもたつく他の3人に先立ち、いち早く開始線に立ちます。

「始め」 の号令と共に神座への礼。 刀を右脇腹・左上腰と送る際に持ち手が下がる癖を出さぬよう、意識しながら動作に移ります。
やがて始めの刀礼が終盤に差し掛かる頃、審査員の視線がこちらに集まって来ていることに気付きました。 何故だろう…ふと、そう頭に思い浮かんだ刹那、下緒の結束に支障を出してしまいました。 しまった、集中を切らしてしまった! 結束を急いだものの時既に遅く、一本目・前を抜く迄には1分以上を使ってしまったと感じていました。

一本目・前は、抜付の一刀が全てと考えていました。 下緒結束の支障があったものの気の乱れは少なくて済み、鯉口を離れた切先は仮想敵のこめかみにすうっと水平に撃ち込まれていきました。 「悪くない!」 との手応えと共に斬り下し、一本目の技は無事に抜き終えました。
次は四本目・柄当て。 前回の審査会でも指定された技で、その後、練習を積んで来ました。 この技がまた指定されたことに幸運すら感じていたのですが…正面の敵を柄頭で突き、後ろの敵に向き直った瞬間、刀の棟が乳の高さではなく、その上に位置していることに絶望しました。 ゼッケンを留めている安全ピンに刀が乗ったのかも知れません。 明らかに高い! 已む無く突きの動作移るものの、切先は敵の上水月に吸い込まれていきました。 万事休す…。
気持ちを立て直し、続く立ち技ではほぼ前日の稽古通りの動きに近づけたものの、突っ込みがちになる前足を堪える事に最後まで苦心させられました。

6本・7分以内という慣れない演武は想像以上に長く、終わった時には 「辛うじて最後まで抜き切る事ができた」 という印象でした。 そして観覧席に戻る時、思うような演武が出来なかったことを思い返し、悔し涙がほろりと溢れました。

受審者全員の演武が終わり、合格者の掲示があったのは正午より前だったと思います。 なるべく他の受審者・観覧者から離れ、観覧席の隅にいた私には、合格者番号の掲示が見えませんでした。
帰るために荷物を纏め、メインアリーナに降りても掲示が見えません。 一喜一憂する人を掻き分け掲示板の前に立った時、薄っすら 「6C」 の文字が見えてきました。 嘘でしょ…と思いながらも、周りにいた埼玉の先生方からは 「おめでとう」 の声を掛けられます。 どうやら合格したみたい。 俄かに信じられないことが起きているようでした。

真っ先に部長の 岡元 先生 に電話報告。 気が動転し、言葉にならない報告を先生は喜んで受け止めて下さいました。
そして自分を居合道に導いて下さった 故・渡部 靖 先生 …もしご存命であれば 「マコトにしてはまぁまぁだな」 と辛口に評しつつも、きっと心の中では嬉しく思って下さったに違いないと、そう想いました。 先生がご存命のうちに、何一つ結果を出せなかった事に、いつも無念の気持ちが残ります。

半年前、東京都での審査会では緊張のあまり我を忘れ、何もできずに終わってしまいました。 さらに観覧席から見る受審者は皆上手く見え、六段合格に超え難い大きな壁があることを感じたものです。
今回合格こそしたものの、自分自身が納得し得る演武ができた訳ではありませんでした。 ただ、自分の不出来は 「伸びしろ」 と捉え、今後も謙虚に前向きに、稽古を続けていこうと思います。

 【 終わり 】

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