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実践 テント設    





テントと言えば どうしても思い浮かべてしまうのが
一青窈(ひととよう)の江戸ポルカ

♪ててと てんと てんと シャン  テテト テント テント シャン

では テント張り〜





まずは 設営地点の選定ですが
「安全な場所で」などと 専門書等には記されてますが
安全な場所など 山域には存在しません

その事を「胆に」 あとは寝易い場所を探すのが
現実的でしょうか

ただ最低限の条件として
水面より可能な限り高い事 落石等の心配の無い事
水場からあまり離れない事でしょうか





画像はテント撤収後のテン場ですが
割合と広いスペースで 二人で寝るには
十分なスペースですが
水面から30cm弱 水が出れば 水没するでしょう

通い慣れた渓での選択地です





こちらは別の地点でのテン場風景

渓でのテン場=テント場はおおよそ
川沿いに作られる事でしょう

渓=谷底と考えれば 他に選択肢が無い訳です





おおよその概略です

長い方はそのまま折らずに 長いままで
短い方を3等分に折ります

画像の赤線がそれで
短いほう(3.6m)を3等分しますので
一辺が1.2mに成ります

折り返す場所にマジック等で印を付けると
現場で分かり易くなります





完成図です

室内の高さはおおよそ1m程になり
十分なスペースです





ワンポイント

雨が入り込まない様に屋根の部分を
少しだけ長めに外に出します





軸に成る 屋根掛けの部分ですが
画像は倒木を利用しています

テント場選びの候補として
「テントの張り易い場所」 も基準の一つでしょうか

画像で言いますと まず倒木に持参の
「ビニールひも」 を固く結びます

高さは やや高めして下さい
テントの重さで 必ず垂れ下がります





ひもをそのまま伸ばし 反対側に結びます
この際 出来るだけ「引っ張って」 から結びます

画像では 反対側で大きな岩に結んでいます

ここで「やりくり」 を使うともっと強力にひもを
張る事が出来ます 

また 伸ばされた「ビニールひも」ですが この場合
長さが8m〜10m程になり これだけ長いと
人間の力で「引っ張る」 だけでは切れません

切れるとすれば 結び目からでしょう





余談ですが
結び方一つでも対加重が違います

画像は 結んだ輪の余裕が無い状態です
加重は結び目「一点に」 集中します

ひも・ロープ・ワイヤー・ザイル・等は
何も手を加えない状態が 一番強いものです

「撚ったり」 「編んだり」 「結んだり」
しない事が 一番強い状態です

では なぜ編むのでしょうか?

取り回しが便利なだけの事です
持ち運びや作業性 利便性を考えるとこの形に
成ります





こちらは 余裕を持たせて結んだ図ですが
ひも全体の対加重はこちらの方が断然強いです

まず結び目一点に加重が掛かりますが 同時に
木に巻きつけた「輪」に加重されます

余裕のある「輪」は加重を「輪」全体に分散させます

結び目一点と「輪」全体で加重に耐える事になり
結び目一点より 数倍強くなります





先程掛けたひもに テントをひもの上から掛けます
この際(B点)がひもの部分に来るようにします

掛け終えたら当然ですが おおよその形に
整えて 於きます





テントの固定

画像では分かりづらいのですが上から10cm程の所に
もう一本ひもが見えます
これが 固定用のひもになります

前に1本 後ろに1本掛けます
前後どちら側からでも良いですので しっかりと
「引っ張って」 結んでください

この作業でテントの位置が決まります

またテント側の結び目の位置ですが
左画像では「ハドメ穴」に結んでいますが

特に指定はありません
重なり合ったテントの「ハドメ穴」が同じ位置に
来ることは無く 無い所は穴を開けて 貫通します





テント幅の固定

上記の図で言うと(B)点に成ります
出来ればハドメ穴を使いテントの前後を個別に留めます

その際テント屋根部が「だぶつく」事ですので
外へ・外へと幅を広げて行きます

広げて行くと多少空中に浮き上がります
少し浮き上がった所で 固定します

固定の仕方ですが 画像の様に 渓には固定する物が
無数に在ります 大きめな石・岩・倒木・立ち木等
在る物利用です 石等に結んでから石を置けば
簡単です





次は「床面」を同じ様に固定し留めます

最後は残った屋根の部分ですが 同様に留めます

この時点で テントの前後を どちらにするか決めます
テント前部は開放に成りますので そのままですが

テント後部(奥)は袋状にしますので
その部分は屋根・床共に固定しません

これでテント本体は完成です
三角形の筒の様な物が出来たと思います





テント後部・奥の袋状

まず屋根部分(左) (右)と床部分の接点を探します
それぞれの接点をひもで貫通し固く結びます
その際 床部分が内側になる様にひもを通します

左画像参照





画像の様に 一箇所でも 二箇所でも
補強の意味で引っ張れば 雨対策は万全です





反対側も同様に 固定します

先程結ばなかった部分をここで固定します





袋とじの縦の部分ですが
何箇所かテントの端を ひもで貫通し結びます

またその上から「ガムテープ」など貼れば 雨風の
進入を防ぎます





テンとはそれ自体では膨らみません
中に適当に切った枝等(2m位)を入れて 屋根部分を広げます

これだけの事ですが 居住空間が最大限広がります

中に入れる枝の固定は石などで 足場を固め
内部では 最初の軸となる貫通ひもに
ガムテープで 留めれば簡単に出来ます

左の画像は横向きで左端が上部になります





こんな形に出来たかな?

不明な点は質問頂ければ幸いです





雨よけや風よけ対策

大き目の「ゴミ袋」を数枚 入り口内部に貼り付けます
ガムテープを使えば 簡単に出来ます





安いブルーシートも使い方次第で快適に!

高くても400円〜500円です 使用回数は10回程度
使用の度に穴を開けたり ガムテープを剥いだり
するので 生地自体が それなりに傷みます

1回から2回程度の遡行に使い下さい
とにかく 安い物なので o(^-^o)





やりくり

これは両端が「輪」に成っている事が前提ですが
後は 何も要りません
1本のひもの長さが自由に調整出来るやりかたです

また 種類を選ばず
ひも・ザイル・ワイヤー何でも使えます

理屈は簡単ですので 何度か練習すれば直ぐに
覚えられます 何にでも応用出来ますので
覚えておいて 損はありません









画像では分かり易い様に茶色の縦棒ですが
実際にはS字金具やフック等の方が 簡単にひもが掛けられ
使い易いです

ひもの長さが自在に調節出来る 優れものです
使用法に付いては 無限に広がる可能性があります

図で説明しますと
右側に3本 赤い線が上下に有ります

上2本の折り返す長さで 全長の長さが変化します

折り返す長さが短ければ
全長は長くなり

折り返す長さが長ければ
全長は短くなります

またこの「やりくり」全体を 縦に使えば
焚き火などで鍋を火に掛ける際
やりくりの上下で直火や遠火に調整出来ます





テント内の様子

食料や荷物などはまとめて置き
水なども汲み置きしておけば便利です





ろうそくの明かりや 蚊取り線香の臭いなど
人間の存在を大いにアピールします

ろうそくの明かりなど夜通し点けて於くのも
効果的です



テント撤収時は 結んだひもなどは構わず切り捨ててください
可燃性のひもですので そのまま焚き火で燃えます

また 「メタ」代わりの火点け材としても
使えますので 利用できます

テント撤収時は現状復帰が基本です
間違っても ごみなど残さないで下さいね!




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