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書庫の中のノート

工 房 日 誌 2005年1月

2005年 1月30日

明日、山口市立図書館では、映画「未完成交響楽」が上映されるようです。明日がシューベルトの誕生日だと、もちろん知って日にちの設定をしたのでしょうね。なかなかうれしい計らいだと思います。平日だから、見に行けないけれど。

学生のころ、NHKの教育テレビで夜の遅い時間、「未完成交響楽」が放映されたことがあります。ずっと見たいと思っていた映画だったので、見る時間とTVのチャンネル権(家族と同居の学生でした)を確保し、食い入るように鑑賞したものでした。
第2外国語でドイツ語を選択しており、ところどころ、字幕に出てこない単語を聞き取って、有頂天になりました。

今では、こういう古典的な地味な映画は、衛星放送の専売特許となり、教育テレビではあまり映画の上映をしなくなったように思います。
そういえば、日曜日の昼間にアジアの映画を放映する番組があったのに、これも近ごろ見かけません。
韓国映画は(「シュリ」以降)なぜか「洋画劇場」などで扱われるようになりましたが、あとはどこへいったのでしょうか。BS(WOWOW?)に引っ越したのでしょうね、たぶん。

その韓国映画も「ブーム」みたいなあしらいをされると、妙な気分です。
韓国映画の吹き替えで、アメリカ映画みたいな台詞まわしのアフレコをつけられると、すごく変な気分です。
字幕を見ながら原語の響きを聞くのが良かったのに。
教育テレビのアジア映画の時間が懐かしい〜。

以上、衛星放送を見られない環境からの繰り言でした。

2005年 1月23日

新しいプリンタを使いこなすのに、四苦八苦しています。
印刷された原稿のインクの色が思うよりも薄くて、濃度を上げる設定をしてもあんまり効果がありません。そのくせ、濃度を上げたら紙の裏には汚れが付く……というありがたくない状況です。
乾燥させる時間をとったら解決するらしいので、そのように設定してみたら、とてもとても長い乾燥時間でした。この次は、もう少し短めにして試してみますが、これもちょっと面倒くさいです。書いた原稿を紙にプリントして読み直したいだけなのに。

これまでのプリンタと違って、ドライバに設定するところがたくさんあります。使いこなせたら、便利になってくるのかも知れません。でも、今は、便利に使う前に、使い方を覚えるのに苦労しています。
古い方のプリンタは、複雑なことはできない代わりに、何も設定しなくても最低限のことはきちんとやってくれたのですが。

2005年 1月16日

当初の構想では、「ニュース&耳よりな情報」のページでは、積極的に文学イベントや出版情報などをお知らせしようと考えていました。イベントは、自分が住んでいる山口市周辺の情報が多く入ってくるでしょうが、それにこだわらずに各種の記事を載せていくつもりでした。

けれども、主催者から依頼があったのならともかく、部外者としてチラシを見ながら勝手に書くのですから、迷惑のないようにしなくてはなりません。連絡先の電話番号など、1番でもミスタイプがあったら、とんでもない迷惑をかけてしまいます。日時や場所も、情報提供するからには、「勘違いしていました」ではすまされません。
とかく考えていくうちに、ほとんど目立ったイベント情報はなくなってしまい、自分発の情報紙と読書会案内等の繰り返しで、どこが「ニュース&耳よりな情報」だか……というページになってしまいました。

今年は、もう少し「ニュース」らしい記事を載せられるように、心がけたいと思っています。

2005年 1月14日

今ころ気づきましたが、『ガラスの仮面』の42巻が出ていたのですね。最近では、気にかけることすら忘れていました。41巻まで持っているので、たぶん42巻も買うのでしょう。

24歳のとき、これを一気に読んで高校時代までの演劇熱がぶり返し、社会人の演劇サークルに入会したものでした。それから年月が流れ、最後に舞台に立ってから10年くらい経ちます。

2005年 1月10日

『呪われた首環の物語』(1月5日付参照)を読み終えました。かなりお薦めの本です。
ストーリー展開を楽しみたい人も、奇想天外な構想に驚きたい人も、謎解きが好きな人も、感動を味わいたい人も、それぞれに満足できます。

2005年 1月9日

昨日の晩に山口に帰ってきました。行った先は福岡ですから、旅行と言うほどの旅行でもありません。私個人としては、2年ぶりでした。

自由時間の本命にしていたある資料館は、はなはだ期待はずれでした。そこで、早々に引き上げ、2年前にも訪れたことのある福岡市博物館で時間を過ごしました。あそこは広くて過ごしやすくて、ボリュームもたっぷりあります。疲れたときには座って休める椅子がたくさん用意されているし、読書室や体験学習コーナーもあるし、コインロッカー(あとで百円玉が返ってくる)やミュージアム・ショップもあります。喫茶店で食事もできるので、一日中いてもだいじょうぶです。最初から福岡市博物館に行けばよかったと思いました。

前回は、この博物館のほかにも、「元寇防塁」を訪ねていきました。興味のない人には何の面白みもない石垣です。私が旅行に行くと、創建時期が分からないほど古い神社だの、いわくつきの石碑だの、泉だの、川だの、湖だの、何かの跡地だの……団体旅行の観光コースにはのらないようなところを中心に歩き回っています。これだから、ふだんは一人旅しかできません。

2005年 1月6日

明日の夜から土曜ににかけて、職場の親睦旅行で出かけます。だから、明日の夜はホームページの更新ができません。少し早いですが、トップページの門松を片づけました。

旅行に行くときはいつも、薄くて軽い文庫本を荷物に忍ばせていくのですが、適当なものがなかなか見つからなくて苦慮します。佐藤春夫の『田園の憂鬱』とソフォクレスの『アンティゴネー』はその薄さ故に、何度も携帯しました。今回は何を持っていきましょうか。こんなことで頭を悩ませるより生活必需品の点検をするべきなのですが、旅先でぽっかりと空いた時間ができるのが怖くて、いつも出かける間際まで悩みます。

土曜日の自由行動の時間に、現在書きかけの作品の取材をしてこようと思います。ちゃっかりと。

2005年 1月5日

図書館で見つけたダイアナ・ウィン・ジョーンズの『呪われた首環の物語』(徳間書店)を読んでいます。まだ、初めの方ですが、面白くてなかなか本を閉じられません。全体像はまだ見えていない段階ですが、とても吸引力の強い作品です。

とくに熱烈なファンという訳ではないけれど、「クレストマンシー」のシリーズと「魔法使いハウルと火の悪魔」はのめりこんで読みました。彼女の作品なら、めったにハズレはないだろうと期待しています。

「ハウル」の映画化で、児童文学に興味のない人も彼女の名前に馴染んだろうと思っていましたが、興味のない人は原作者の存在には気を配らないようです。映画を見て、「それではほかの作品も読んでみよう」と考えるのは、やっぱりそれなりに読書好きの人のようです。

2005年 1月4日

職場の仕事は今日が仕事始めでした。日常生活の再開です。
「物語工房」も連日の終日営業を終え、夜間と休日だけの通常営業に戻りました。
正月の間にあんまり工房の仕事はできませんでしたが、新しいパソコンとプリンタは、だいたい言うことを聞くようになりました。

昨日の晩に、「宮沢賢治のページ」の模様替えをしました。夜空の景色から、一転して昼間の空になりました。

今年最初に読み上げた本は、ヴィクトリア・ハンリーの『ヒーラーズ・キープ』(あかね書房)でした。私としては、デビュー作の『水晶玉と伝説の剣』(徳間書店)の方が好きでした。
この『ヒーラーズ・キープ』も、たとえば「いやしの砦」というようなタイトルだったら、もっと早く手に取っていたでしょう。英語の原題をカタカナにしただけではイメージがわかず、現代アメリカの心理療法(?)の話だか、ファンタジー世界の「いやし人」の学舎の話だか、見当がつきませんでした。
『水晶玉と伝説の剣』の続編があるということは知っていましたが、てっきり同じ出版社から同じ訳者で出ると思っていたので、情報をキャッチするのがちょっと遅れました。

2005年 1月1日

あけましておめでとうございます。

私にとって正月というのは、好きなだけ執筆活動に励める貴重な時間です。ほんとうは年末から助走を初めて、気分を高めて、一気に原稿を書き進めたいところなのですが、全然できませんでした。図書館でどっさり借りてきた資料も読んでいません。
これから3日まで、できる限りの仕事をしていきたいと思います。

正月に旅行をしたことはないけれど、いつも心は遠くにさまよっています。

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