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はじめてのNISA(ニーサ)入門
NISAに興味はあるけど、どういう仕組みなの?最近ではつみたてNISAという言葉を聞くけど、普通のNISAと何が違うの?
今回はそのような「NISAに興味はあるけどよくわからない」という方のために、NISAについて紹介します。
このページの内容
- NISA(ニーサ)って何?メリットや始め方
- NISA口座は1人1口座しか作れない
- 投資額には上限がある
- NISA口座の非課税期間
- NISAの口座開設の申し込み方法
- どこでNISA口座を作るのがいいの?NISA口座の作り方と証券会社の選び方
- NISA口座を別の証券会社に移すことはできる?
- NISAの3つの種類(一般NISA・つみたてNISA・ジュニアNISA)
NISA(ニーサ)って何?メリットや始め方
そもそもNISAとは何なのか?どんなメリットがあり、どうすれば始められるのかなど、まずは基本的なことから見ていきましょう。
株や投資信託に投資をする際には、一般口座か特定口座を開設する必要があります。(通常は特定口座を選択)
これらの口座を使って投資をする際には、利益や配当金に約20%の税金が課税されます。
利益が出たときや配当金を受け取るときに20%引かれてしまうんですね。
しかし、NISA口座を使って投資をすれば、税金は一切かかりません。
「NISA口座で取引した分は利益が出たり配当金をもらっても税金がかかりません」ということですね。
この非課税がNISAを使って投資をするメリットです。
例えば、A証券でNISA口座を開設すると、特定口座(一般口座)とNISA口座を持っている状態になり、毎回投資をする際にどちらの口座で投資をするか選ぶことになります。特定口座(一般口座)なら税金が約20%かかり、NISA口座なら非課税となるわけです。
複利運用をするときに、この20%の税金の違いはかなり大きいです。
積み立てでコツコツNISA投資ができる「つみたてNISA」もありますよ。
NISA口座は1人1口座しか作れない
NISAの口座は普通の株の口座と違って原則1人1口座という特徴があります。
普通の証券総合口座なら複数の証券会社、例えば野村證券とSBI証券とマネックス証券と・・・とたくさんの証券会社に口座を作ることができますが、NISA口座は1人1つ。
どこかの証券会社でNISA口座を作ったら他の証券会社ではNISA口座は作れません。(いろいろ大変ですが移すことは可能です)
そうなると「NISAの口座は1つしか作れないなら一番良いところで作りたい」というのが本音です。
このためにはネット証券を実際に使ってみて、自分に合っていて使いやすく「利益を上げられるネット証券」で作りたいものです。これは好みなどがあるので個人差はありますが、総合的に評価がよくカスタマーサービスの評判も良いマネックス証券をはじめ、いろいろなネット証券の使い勝手を試してみるのが良いと思います。
参考:ニーサ(NISA)をわかりやすく説明して!
参考2:銀行のNISAと証券会社のNISAの違い
投資額には上限がある
ここまで聞くと「だったら全部NISA口座で投資をすればいいんじゃないの?」と思うでしょう。
しかし、それでは国は税金を徴収することができません。そうならないために、NISA口座で投資できる金額は、1年間に120万円までと決められています。(投資する金額であり、利益の額ではありません。)また、NISA口座の投資対象を売却しても、その金額の枠は元に戻りません。
例えば、1月にA株に50万円投資をして、4月にB株に50万円を投資したとします。
100万円投資しているので、120万円の上限のうち100万円を使い、残りは20万円です。
120万円(NISA口座枠)-50万円(A株)-50万円(B株)=20万円(今年利用できる残りのNISA枠)
その後、8月にA株が値上がりしたため、70万円で売却して20万円の利益を確定しました(NISA口座なのでこのA株の売却で得た利益には税金はかかりません)
50万円で購入したA株を売ったので、NISA口座で投資している金額は50万円になりましたが、このA株を購入した50万円のNISA口座の枠は再度使用することはできず、今年投資できる枠は手つかずの20万円のみになります。
年の初めにNISA口座で120万円投資をしたら、その年はもうNISA口座を使用することはできません。非課税にはなりませんが、特定口座(一般口座)で投資をすることは可能です。
なお、NISA口座で投資をしなかった余った枠は、翌年に繰り越すことはできません。今回の場合だと、NISA枠の残り20万円を使用してもしなくても、来年のNISA枠は120万円ということになります。
NISA口座の非課税期間
NISAは2014年〜2023年までの制度であり、非課税期間も5年間と決められています。(例:2017年に投資をしたものは、2021年までが非課税期間)
2023年までの制度なので、NISAで新しく投資をできるのは2023年までですが、非課税期間はその後も続きます(2023年分が2027年までが最長)。
例えば、2016年にNISAで投資をした場合の非課税期間は2020年に終わります。その際、仮に120万円が150万円になっていた場合、いったん売却して特定口座に移すことができます。税金はNISA口座なので当然かかりません。
もしくは、2021年のNISA枠に120万円を移行して、残り30万円を特定口座に移行することもできます。もちろん、NISA口座なので、この場合にも税金はかかりません。
当然、2021年のNISA枠を全部使用するため、この年はNISA口座で新規投資をすることはできません。
このように5年ごとに過去のNISA口座の投資対象を移行しなければいけないため、NISA口座には最大でも600万円までしか積み立てることはできないことになります。(1年で最大120万円×5年)
NISAの口座開設の申し込み方法
NISAの口座開設は1人1口座しかできず、一度口座開設をするとその年は他に変更することができません。(参考:ニーサの口座の解約・変更はできる?)どこで口座開設するかによって取扱いできる商品が違う(例えば銀行のNISA口座では上場株式の売買ができないが証券会社のNISA口座なら可能)ので慎重に選びましょう。
実際の口座開設の手順は以下の2ステップになります。
- 証券総合口座の開設
- ログインしてNISAの口座開設の申し込み
詳しくはネット証券でのニーサの口座開設方法を参考にして下さい。
ネット証券各社や銀行などからいろいろな案内やプロモーション、NISAの口座開設キャンペーンなどが行われています。
どこでNISA口座を作るのがいいの?NISA口座の作り方と証券会社の選び方
NISAを始めるためには、NISA口座を開設する必要があります。
NISA口座は一人一口座までしか開設することができません。そのため、どこでNISA口座を作るのかは慎重に選ぶ必要があります。
NISA口座は証券会社だけでなく銀行などでも開設できますが、証券会社で開設するのが一般的です。
証券会社のほうが株や投資信託の購入にかかる手数料が安かったり、投資信託の取扱商品数が多いなどメリットが大きいためです。証券会社の中でもネット証券は特にそれらのメリットが大きいです。
どこでNISA口座を開設するか選ぶ際に迷うのが、店頭証券とネット証券のどちらがいいかだと思います。
一般的に取引にかかる手数料は店頭証券よりもネット証券の方が割安です。
また、投資信託の取扱数もネット証券の方が多いです。大手証券会社よりネット証券のSBI証券のほうが手数料も安く取扱い投資信託の数も多いですからね。
他にも、様々な手続きが24時間ネットで行えるネット証券とは違い、店頭証券は営業時間に来店する必要があります。セキュリティの面でも大差はありません。
これらのことを考えれば、特にこだわりがない限りネット証券でNISA口座を開設することをおすすめします。
もちろん、担当者に親身に相談に乗ってほしいなどの理由から、店頭証券にNISA口座を開設する方も少なからずいます。
特にこだわりやネット証券以外にする理由がないならネット証券で、何か理由があるならその理由に合うところで開設する、というイメージでよいと思います。
NISA口座を別の証券会社に移すことはできる?
ここまで聞くと、NISAは1人1口座ということで、一度決めたらもう変えられないんじゃないかと不安になる方も多いようですが、そこは安心してください。
NISA口座を別の証券会社に移すことは可能です。
ただし、変えることができるのは年1回だけ。その年にすでにNISA口座で投資をしていた場合には、翌年まで移管することはできません。移管できるのは、その年にNISA口座で投資をしていない場合に限ります。
ただ、NISA口座を移管することができるだけで、一度NISA口座で購入をした株は移管することはできません。
例えば、2016年にSMBC日興証券のNISA口座でA株を購入して、2017年にはSBI証券にNISA口座を移管したとします。2017年のNISA口座での投資はSBI証券でできますが、2016年にNISA口座で投資をしたA株は、引き続きSMBC日興証券が管理することになります。
さらに、2018年にNISA口座を楽天証券に移管した場合にも、2017年にSBI証券のNISA口座で投資をした株は、楽天証券ではなくSBI証券が管理することになります。
その後、2016年の非課税期間が終了して現金化した際には、SMBC日興証券の特定口座(一般口座)に振り分けられます。その時点でNISA口座を保有している証券会社に、資産が自動的に移管されることはありません。
当然、その後SMBC日興証券の特定口座(一般口座)で投資をした際には税金がかかります。
NISAの3つの種類(一般NISA・つみたてNISA・ジュニアNISA)
NISAには、一般NISAなどと呼ばれる普通のNISA(このページで説明したもの)と、積立専用で行うつみたてNISA、未成年のためのジュニアNISAがあります。
NISAの上限金額や、非課税期間などに違いがあります。
成人のかたはNISAかつみたてNISAかを選び、未成年のかたや子供の将来の資産運用としてはジュニアNISAを選びます。
詳しくは金融庁のNISAのページを参照してください。