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■02-7:戦争と国家・戦士と資質■

02:戦争と国家・戦士と資質◆初期のファイル:02-1002-902-8/02-7/02-602-502-402-302-202-1

限りない地獄とは「戦争」そのものである。そして、日常に行われる「あからさまな暗殺」と、全く感知されない「水面下の暗殺」。

『戦争』

1つのパーツとして命が使われる「軍隊」。それは「諜報機関」や「特殊部隊」でも同じである。

「隠ぺいに本腰を入れ始めたロシア」と「これまでくすぶっていたほかの情報」。「18」

以前に少しだけこの項目で取り上げた「チャイカ検事総長」。1999年から法相のポジションに座り、司法部門において大きな影響力を発揮していた。この「チャイカ検事総長」もプーチンを取り巻くほかの連中と同じく、「プーチン勢力の中枢」であり、その中でも『筆頭』の存在と言われる。「検事総長」のポジションには、今年の2006年6月から居座っている。
また、今年の10月に暗殺された「ジャーナリスト:アンナ・ポリトコフスカヤさん」の事件では、捜査そのものを直接「己の指揮下に置く」という独裁国家の中でも異例の強権ぶりを発揮している。その行為がどのような意味を指し示すのかは、だれしも分かりきっていることなので省略する。
せんだって、ロシアとしての声明…「放射性物質ポロニウム210は、ロシアから持ち出された物ではない(どのような根拠があるというのか)」「たとえ容疑者が出てもイギリスには渡さない」…などは、この「チャイカ検事総長」が発狂したものである。
表面上は『暗殺事件』として取り扱うこととしているが『上辺』でしかない。世界中から押し寄せている声の波に屈して、姿勢を変えた訳ではない。イギリス捜査機関の動きを封じるための行動に出たということでしかない。
そして、「これまでくすぶっていたほかの情報」について、少々述べておきたい。
以前にも触れているが、捜査に関する情報は「捜査機関」も「諜報機関」も当初からシャットアウトしている。そして、これまでに様々な情報がうごめいた。何らかの方法で入手した「真実の断片」に近い情報を発信した者達や、混乱させるための情報をまき散らした者達まで存在していた。その中には、あまりにも問題がある情報のため、捜査機関から「お叱り」を受けた者達もいる。現在、イギリスでも情報に関しては『混乱(Confusion)』している状態が続いている。
そういう中で、これまであえて触れなかった「情報」がいくつか存在している。そのことについて触れると共に、これまで少ない情報の中で組み立ててきたモノと織り交ぜて、更に組み立ててみることにする。
実は、「5つ以上」あるのだが……その中で『3つほど』取り上げてみたいと思う。
いずれも、「元KGB職員のルゴボイ」の『発言』や『存在』が絡んだものである。
「その1」について:
「元KGB職員のルゴボイ」は「元中佐は何も飲んでいない」と発言。昨日この項目で取り上げた「元中佐」と「元KGB職員のルゴボイ」と一緒にホテルのバーで同席していた「ドミトリー・コフトゥン」は、「3人で会った時に、元中佐が何かを飲んだのかは覚えていない」と発言。/目の前の出来事に関する情報ですら明確ではない。では、どこから「元中佐が紅茶を飲んだ」という情報が出ているのか。
「その2」について:
「元KGB職員のルゴボイ」は「日本食レストランが先で、ホテルが後だ」と発言。/根拠やそれにつながる理由は分かっていない。ホテルのバーで同席した「ドミトリー・コフトゥン」も「元中佐から当日の行動に関する話題が出た」というような発言は行っていない。昨日、少しだけ触れている「ホテルのバーで会った後に、元中佐の体調が悪くなった」という情報についてであるが、恐らく「この情報」から考え出されたモノである可能性が高い。いずれの情報に関しても「ロンドン警視庁は沈黙している」のが現状である。
「その3」について:
「元KGB職員のルゴボイ」は「3人で会った」と発言。「ドミトリー・コフトゥン」も「3人で会った」と発言。/また、「ドミトリー・コフトゥン」はほかにも『肩書き』があり、「セキュリティー関係の仕事に携わっている」というものがある。そして、「4人目の存在」として『ヴァチェスラフ・ソコレンコ』という人物の名前が浮上している。この人物の「肩書き」や「前歴」は今のところハッキリしていない。ハッキリしていないのは前出の「ドミトリー・コフトゥン」も同じと言えば同じである。
それから、元中佐は「ホテルでほかの人物に会った」という発言をしている。この『ヴァチェスラフ・ソコレンコ』という人物の名前とは合致しないものの、『背が高い人物』という身体的特徴については「合致」している。元中佐の発言のニュアンスから、「始めて会った人物」であることが推察されると共に、この『ヴァチェスラフ・ソコレンコ』自身も「ホテルの『ロビー』で、私達は社交辞令として握手をしました。それから私達は自分達のホテルの部屋に行きました」と発言していることから、元中佐とは『初対面』だった可能性が非常に高いと言える。また、「私達」と発言している連れの人物は、「元KGB職員のルゴボイ」である。『ヴァチェスラフ・ソコレンコ』なる人物が、「元KGB職員のルゴボイ」の「仕事上のパートナー」として元中佐に紹介された可能性は非常に高い。ついでに、元中佐の発言として「その男(恐らく、ヴァチェスラフ・ソコレンコ)と私は面識がない(なかった)」という情報もある。
しかしながら、「4人で会っていた」とする情報は少々「早合点」だと言える。これまでの情報を見ても分かるように、『ホテルというシチュエーション』は重なるものの「バー」と「ロビー」という場所の違いがあり、『確実に4人が同時に存在した』という明確な情報はない。今のところは、そこまでの答えしか出せないのが「普通のオツム」と言える。
また、元中佐が「ホテルで会った」とされる「日付」が「同日」なのかどうかがハッキリとしない。それは、「同日であるという情報」と「同日ではないという情報」があると共に、これまで明記してきた情報の中で、「元中佐がホテルで3人の人物に会っていたという情報が2種類存在」しているからである。それらを含めて考えた場合、『3種類か、4種類。またはそれ以上』になる可能性もある。いずれの場合も「元KGB職員のルゴボイ」がひん繁にロンドンに立ち寄り、元中佐と何度も会っていることが「非常に『ネック』になっている」と言える。
そこで、「1つの可能性」として組み立ててみる。
元中佐は、午前中に「例のホテルのロビー」で「ヴァチェスラフ・ソコレンコを含む3人」で会う。その後、ポロニウム210が検出されていないほかの場所に行く。そして、昼過ぎに「イタリア人情報提供者」と「日本食レストラン」で会食する。それから、再び「例のホテルのバー」で「ドミトリー・コフトゥンを含む3人」で会う。その後、(いくつかの場所に立ち寄ったという情報もあるのだが)…帰宅してから容態が急変し、一晩中「嘔吐」を繰り返す。翌日、「元KGB職員のルゴボイ」に対して、次の商談(?)予定をキャンセルする連絡を入れる。その後、入院。そして、死亡。
いずれにしても、最も重要な部分は『いつ、だれが、どのような方法で、何に対して、ポロニウム210を混入させ、何回摂取させたのか』ということである。
これらのことから、少なくとも「日本食レストラン」で『第1回目の工作』が行われたことに変わりはない。問題は『第2回目の工作』が「ホテルのバー」で行われたのかどうかということである。
また、『ヴァチェスラフ・ソコレンコ』という人物の正体を明確にする必要がある。「ドミトリー・コフトゥン」について明記した内容のように、「実際に一般的な仕事上の存在であるのかどうか」「何も知らずに利用されただけなのかどうか」「工作員の1人なのかどうか」…。
ロシアが全面的に壁を押し出してきた現状では、問題解明が更に難しくなっているのだが。

「2006-12-10:追記」
新たな「2つの情報」と展開。そして、再びこれまで触れずにいた「ほかの情報」と組み合わせてみる。「19」

昨日の12月9日:ドイツでは新たな情報が駆けめぐっていた。
「元KGB職員のルゴボイ」と共に、例の「ホテルのバー」で「アレクサンドル・リトビネンコ元中佐(以下、元中佐)」と会っていた『ドミトリー・コフトゥン(41歳)』。
この人物が住んでいたドイツのハンブルグ市内にある「アパート」から、放射性物質ポロニウム210の痕跡が検出された。現在も住んでいるのか、直前まで住んでいたのか、以前に住んでいて現在は空き部屋なのか…「明確」ではないが、放射性物質の痕跡が見つかっている。
また、例の「ホテルのバー」の『ティーカップ』から大量の放射性物質ポロニウム210が検出されたという情報もメディアを駆けめぐっている。
これらの情報から、「元KGB職員のルゴボイ」と「ドミトリー・コフトゥン」の2人も元中佐の暗殺を任務として近づき、遂行した『工作員』であるということが確実になっている。
もし、「ドミトリー・コフトゥン」が「工作員」でないとするならば、ホテルのバーから何らかの理由で一時的に「元中佐」と「ドミトリー・コフトゥン」の2人が席を離れたという事実が必要になる。が、それは可能性として、非常に難しいと言わざるを得ない。
「ドミトリー・コフトゥン」は初のインタビュー時にこう答えている。「私は自分で飲むために『ジン』と『緑茶』を注文した。アンドレイ(元KGB職員のルゴボイ)も『酒』を注文していた。そこにアレクサンドル(元中佐)が入ってきた。恐らく彼(元中佐)にも何か飲めばと勧めただろうが、彼が何かを飲んだかどうかは覚えていない」。
と同時に…「『バー』に行く前に、3人で会うために『ロビー』で待ち合わせをして合流した」という不可解な発言も行っている。「ロビー」で合流したのであれば、元中佐が「バー」に『後から参上した』というシチュエーションは成り立たない。可能性としては、『合流直後』に元中佐が電話連絡などをするために、この2人に対して「先にバー」へ行ってもらったというシチュエーションが必要になる。
また、「自分が飲むために『ジン』と『緑茶』を注文した」というのは、『デタラメ』である可能性が非常に高いと言える…というよりも『デタラメそのものである』と言える。メディアの情報に注目しているであろう「ホテルのバーの従業員7人」をごまかすために発言した言葉であると考えられる。
ここで、昨日登場した『ヴァチェスラフ・ソコレンコ』に再び登場してもらう。それは『可能性の1つ』として参加してもらうためである。
3人(ドミトリー・コフトゥンを含む)は、ほどなく「ロビー」で落ち合い、「バー」へ向かう。従業員が注文を聞きにこちらに向かってくる。その間、「ドミトリー・コフトゥン」は元中佐に何を注文するのかを聞く(元中佐に何かを飲むように勧めたという情報は以前から出ていた)。元中佐は『緑茶』と答える。従業員が到着する。「元KGB職員のルゴボイ」が『酒』を注文する。「ドミトリー・コフトゥン」は己の『ジン』と元中佐の『緑茶』を注文する。注文した飲み物はいずれも『すぐに運ばれてくる』ことは明らかである。
そこへ手際よく、「元KGB職員のルゴボイ」の携帯電話に連絡が入る。『ヴァチェスラフ・ソコレンコ』からの連絡である。このタイミングは、「ヴァチェスラフ・ソコレンコ」が監視していた可能性もあれば、「バー」の中に「ヴァチェスラフ・ソコレンコへ連絡を入れるためのほかの工作員がいた」可能性も高い。または、注文しながら「元KGB職員のルゴボイ」か「ドミトリー・コフトゥン」が、登録していた(ヴァチェスラフ・ソコレンコの)携帯番号に、ポケット内部から発信(ワンコールかツーコールでオフ)すれば事足りる。
連絡をもらった「元KGB職員のルゴボイ」は、元中佐を目の前にして演技を始める。「もしもし…今、ロビーまで来ているのか。分かった、そこでちょっと待っててくれ」。そして、元中佐に話しかける。「実は…今、ロシアから私(元KGB職員のルゴボイ)の友人が『ここ(ホテル)のロビー』まで来ているらしいんだ。『紹介したい』からちょっとだけ一緒に来てもらってもいいかな」。元中佐は「一瞬」考える。「ロシアから来て、あまり『英語』も読めないだろう。『ロビー』まで付き合ってもいいだろう」。そして、席を離れる。そこへ、注文した「飲み物」が到着する。「ドミトリー・コフトゥン」が工作を開始し、終了させる。
「ロビー」で合流した3人(ヴァチェスラフ・ソコレンコを含む)は、軽く「あいさつ」を交わして別れる。元中佐と「元KGB職員のルゴボイ」は『バー』にもどる。そして、席に着き…それぞれの「飲み物」を口にしながら、しばし会話をする。その後、解散する。または、元中佐だけが、「バー」にもどったという可能性もある。
この状況の中でも、「元KGB職員のルゴボイ」は『はめられた』というデタラメの言い訳を口にするのだろうか。加えて、「ドミトリー・コフトゥン」も同じような言い訳を口にするのだろうか。1つ言えることは、もし本当に当初から「元KGB職員のルゴボイ」が口にしていた『はめられた』という言葉を「事実」として認識していたのであれば、『ロシアに帰国するばかはいない』ということだ。
昨日も少し触れているのだが、まだ明記していない情報もいくつかある。細かいものを含めると「12〜13個」ほどキープしている。
その中で、今回のホテルでの新しい情報と関係があるものがある。そのことについて、少し触れておきたい。
この事件に注目している人々は、最初に「日本食レストラン」でポロニウム210が発見されていることを記憶していると思う。その当時、そういう事実を引き合いに出して、「元KGB職員のルゴボイ」と「ドミトリー・コフトゥン」は今回の事件とは『関係ない』という情報が猛威をふるっていた。しかしながら、我々は世論の情報や意見など全く気にすることなく状況を分析して、これまで『怪しい人物』を引っ張り出してきた。世界中には、たとえ状況的に実行犯として認識することができない場合でも、確実に関与していたり、実行犯の1人であったりする「事件」は数限りなく存在していることも認識する必要がある。
そして、間違いなく『第1回目』の工作は「日本食レストラン」で行われている。今回の工作は『第2回目』である。様々な状況がその答えを叫んでいる。
では「なぜ」、「第2回目」の工作があった現場からは『証拠になる放射性物質ポロニウム210が検出されたティーカップ』が発見されているのに、「第1回目」の現場である「日本食レストラン」からは証拠になる『放射性物質が検出されたカップ類』が発見されていないのかという『疑問』がある。
実は、この「日本食レストラン」は元中佐が「時々利用していた」いう情報がある。そして、この『日本食レストランの従業員の中』に『工作員』がいたという情報があったのである。これまで出さなかったのは、明記できるまでの確信が少々不足していたことにある。
が、今回ホテルのバーで「そのティーカップ」が発見されたということで、明記できるその確信にまで至ったのである。この事実は、ホテルのバーで働いている従業員に「工作員」がいなかったということを指し示していると同時に、「日本食レストラン」には「工作員」が存在していたという可能性が非常に高くなったからである。つまり、工作に使った『カップ類』を処分するための作業を行う必要があるからだ。その作業を確実に行えるのは、従業員という立場であるからにほかならない。ただし、この「日本食レストラン」からも今後「そのカップ類」が見つかる可能性も「幾分」残されてはいる…。理由は2つほどあるが、ここでは省略する。見つかった時にでも明記したいと思う。
また、「イタリア人情報提供者」の『太々しい態度』がどこから出てきているのかをこれまで考察していたのだが、それは恐らく『自分は大丈夫』というようなことを思わせる『何らかの確約』のようなものがあったのでないかと考えている。それがなければ「あのような考えられない態度」は出せないからである。
そこにつながる情報としては、今回の事件に「イタリアの政界に通じている『ある人物』の関与」というものがある。この情報は、まだハッキリとはしていないのだが、頭の片隅に記憶しておいてもらいたい。それから、イギリスとイタリアの外交上の関係や、犯罪に関する条約上の問題なども考えられる。いずれにしろ、ドイツよりも先にイタリアで『何らかの痕跡』を発見していても良さそうなものである。以前より指摘している「イギリスとイタリア間でのポロニウム210の運搬」に関して、「航空機などの検査」を行えば、何かが見つかるかもしれない。
そして、「イーゴリ」は今どこに居るのか。

「2006-12-12:追記」
再び、新しい情報とその分析。「20」

前回の記述内容の中で、「今現在はどういう状況なのかハッキリしていないが、『ドミトリー・コフトゥン』が住んでいたドイツのハンブルグ市内にある「アパート」から、放射性物質ポロニウム210の痕跡が検出された」というものがあった。
この「アパート」に関する新たな情報として、「ドミトリー・コフトゥンの『前妻』が住んでいるアパート」というものがある。ハッキリしていないこともあるために、同じことが言えるのだが…「一緒に住んで居たのかどうか」「別れてから立ち寄っていただけなのかどうか」…など。
それから、この「前妻」の母で、義理の母になる人物の所有する『車』からもポロニウム210が検出されている。
そのほかには、イギリスの『ロシア大使館』からもポロニウム210が検出されている。ということは…以前に明記しているのだが、元中佐を監視していた1人として「ロシア大使館員(恐らくFSB関係者)」の『ビクトル・キーロフ(アナトリー・キーロフ:アナトリー・ビクトル・キーロフ)』という人物の存在も限りなく『黒』になったということである。この人物は、事件発覚と同時に早々とロシアへ帰国したままである。
それから、『もう1つ』の情報が流れている。
それは、彼らが集まっていた「例のホテル」の『4階の部屋にあったティーカップとその受け皿』からポロニウム210が検出されたというものである。
この情報から分析しなければならないことがあるので少々触れてみたい。
1つは、このホテルでの「ティーカップなどの管理」がどのようになっているのかということである。「バー」なども含めて『同じ物』をゴチャゴチャの状態で使いまわしているのか。それとも、「バー用」の物とは別として管理しているのか。例えば、「各階用」や「各部屋用」で完璧に別管理しているのかどうか。
それと同時に…以前から明記しているように、この情報にしても事件発覚の前後いずれかに、「工作」された可能性もあることを念頭に置く必要がある。
そして、この情報はある意味、我々が当初から待ち続けていた情報の1つでもある。「アレクサンドル・リトビネンコ元中佐(以下、元中佐)」の暗殺事件を取り上げた時の一番最初の記述内容に、『ホテルの部屋で元同僚と会った』という情報があった。
それ以降、その情報に関することは一切が遮断されたままであったので、苦虫をかむような思いが続いていた。
現在、捜査機関は「当日、この部屋をだれが借りていたのか」ということを調べている。が、もしフロントに「工作員」が仕込まれていた場合は、実行犯ではないほかの工作員の名簿に変更されたデータを打ち込まれ、そのほかの書類も書き換えられた物と交換されている可能性がある。または、「フロント」及び「別名の主」が買収されている可能性もある。
いずれにしても、捜査機関が「当日の部屋の借り主」を調べているということは、この「ティーカップや受け皿」が『各部屋で管理されている』ということになるのかどうか。または、ほかにも「何らかの物」から『検出』されているのかどうか。
元中佐が、このホテルの一室でだれかと会っていたということが真実なのかどうか。我々は、元中佐がだれかに会っていた可能性が高いのではないかと思っている。それは「ある情報についてのファイル」を受け取ることになっていたからである。恐らく、受け取りの際にファイルを取り出し、その内容について「少々」の会話があったと考えられるからである。
ただし、それが『わな』であったのかどうか、そこで『工作』が行われたのかどうかは、残念ながら今のところ判然としない。その相手が『だれ』であったのか。会うことに『危険がない人物』であったのかどうか。当初予定の人物に『変更』はなかったのかどうか。必要な情報さえそろえば、ある程度の答えは出せるのだが、現状は様々な可能性が残されたままなので明確にできない。
それから、元中佐の妻が声明を出している。
「ロシア当局が関与している」「FSBが夫を許さなかった」「私の夫をプーチンが直接殺したとは思わないが、だれかに殺させることはできる」「ロシア当局には協力しないが、イギリス捜査機関には全面的に協力する」。
夫がいつも私に言っていた。「愛している」と。私は「ありがとう」と答えたと。
その一方…。
暗殺の実行犯の1人である「元KGB職員のルゴボイ」は、検査入院したままの状態である。その病院の一室で、ロンドン警視庁が立ち会う中、ロシア最高検察庁が面会し、事情聴取を行っている。
また、元中佐の体調が激変する2日前に、「女性ジャーナリスト:アンナ・ポリトコフスカヤさん殺害事件」について、『FSBが関与したことを証明できるファイル』を近く手に入れると元中佐自身が語っていたということを「ロシア野党青年組織『ポラ』のリーダー:シデリニコフ氏」が明らかにしている。
「シデリニコフ氏」は元中佐とロンドンの繁華街オックスフォード・サーカスで落ち合い、「共通の知人であったアンナ・ポリトコフスカヤさんの殺害事件」について、近くのカフェで2時間ほど話をしている。元中佐の妻と同じく、「イギリスの捜査機関には協力をするが、ロシア当局には証言をするつもりはない」と述べている。
ついでに…。
イギリス当局……「ダイアナ元王妃暗殺事件」について『単なる事故死』として片付けようと必死である。
『400ページの捜査報告書』は、「フランス当局」が1999年に出した「交通事故死」という結論を追認する内容になっている。差し詰め、アメリカの「ケネディ大統領暗殺事件」の『ウォーレン委員会報告書』と同じようなものであろう。
このようなイカレタ国の捜査機関をだれが『本気』で信じられようか。今回の元中佐の『見殺し』にしても、我々は怒りに満ちている。
いずれにしても、諜報機関の暗殺はその可能性について、気が遠くなるほどの種類が発生してしまう。ある時は、「家族」や「兄弟」までもが「敵方」だったケースもある。一般市民にとって、「直接」は関係のない世界ではあるが…。

「2006-12-14:追記」
「現状」と「新たなる不可解な動き」を考えてみる。「21」

プーチン政権に敵対し、「暗殺リスト」に名前が載っている『イギリスに亡命中の政商ベレゾフスキー氏』。ほかの関係者達と同じく「イギリスのロンドン警視庁には協力するが、ロシア当局は信頼などしていない」と語っている。
また、その後「条件付きでロンドンでのロシア側の事情聴取に応じる用意がある」としている。理由は、「アレクサンドル・リトビネンコ元中佐(以下、元中佐)の暗殺事件に関して、イギリス当局に対する協力を行わないとする『理由付け(口実)』をロシア側に与えないため」としている。
条件としては、「捜査担当者の武器の不所持」「在英ロシア大使館以外で行う」ことなどを求めている。また、これまでプーチン政権は「ベレゾフスキー氏のイギリスへの亡命後」もイギリス政府に対して、同氏の身柄引き渡しを再三求めていた。
そういう中でも、事情聴取に応じると言っているのであり、「ポロニウム210が検出されたロシア大使館には行かずに、それ以外の場所」というのは当然である。ただでさえ、ロシア大使館に行ったとたんに「本国へ強制連行される」ことは目に見えている。
更に、ロシア国内では「同氏が元中佐の暗殺に関与している」だの「元中佐がポロニウム210の密輸に関与している」だのという『デタラメ』が大々的に垂れ流されている。共産主義・社会主義国家の真骨頂である。
以前にも触れているが、その『気狂いロシア』を差し置いて、共産主義・社会主義国家として『世界一成功した』と言われているのがこの『日本』である。その一端は、先ごろ明らかになったタウンミーティングでの『反対派の存在』を『投票の段階で操作・除外した』という事実が如実に物語っている。これは、戦前の軍国主義下でも行われていたことでもある。この事実は、民主主義とは全く「対極」にある『国民総誘導』の核心部分である。にもかかわらず、多くの人々が「この現実がどれだけ危険なことであるのか、この国がどれだけ恐ろしい道を歩んでいるのかをあまり把握していない」ということが「最も懸念される問題」である。
話が横道にそれてしまったのでもとにもどす。
ここで、新しい人物と情報が浮上している。
元中佐と日本食レストランで会食した「イタリア人情報提供者」。数多くの不可解な発言を繰り返し、絶対的に「第1回目工作」の実行犯である「スカラメッラ」。
以前に「指摘」していた……元中佐に会う「口実」を作り、その「暗殺対象者リスト」を見せたという一連の動きに関する「その情報が記載された『極秘ファイル』の入手先と入手方法」の問題。
このスカラメッラに、その『極秘ファイル』を受け渡したとする『人物』が出現している。その人物が12月13日にラジオなどの放送を使って「己の身が暗殺の危険にさらされている」と訴えているようだ。
この人物は、現在フランスに在住している。『元KGB職員のエフゲニー・リマリョフ』とされる。亡命しているのかどうかも分かっていない。
そして、この人物が「どのようにして、その『極秘ファイル』を入手したのかも全く分からない」状態である。
この人物の発言内容としては、「フランスの自宅に何者かが侵入するなどの不可解な出来事が起きている」というもの。そして、「現実的に脅威がある」と語っているようだ。
また、AP通信の質問には、「元KGBなどの諜報機関の経歴はない」という不可解な発言もある。また、スカラメッラが「己の『コンサルタント業』の顧客」であることも認めている。
「元KGB職員のルゴボイ」と同じく検査入院していると連日報道されるようになった「ドミトリー・コフトゥン」も『元特殊部隊』に在籍していたという情報がある。「ヴァチェスラフ・ソコレンコ」にしても『元特殊部隊か、または諜報機関』に在籍していたのではないかと見ている。
これまでの登場人物は、我々が当初見ていた暗殺に関与した人数(少なくとも6〜7人)に達している。しかも、以前に明記している「プーチン直属の暗殺部隊」の中から、今回は『退役の連中』が多く関与していることがうかがえる。
この新たな人物である「元KGB職員のエフゲニー・リマリョフ」も『登場のタイミング』や『その登場方法』が非常に奇妙な感じを受ける。
「元KGB職員」であるのかないのか判然としない。その極秘ファイルの入手方法も分かっていない。また、ここでも「コンサルタント業」という『共通のキーワード』が出ている。
更に、『今ごろ』になってから登場するということが「うさん臭さ」を漂わせている。己がもし「元KGB職員」であれば、わざわざ「ラジオ放送」で身の危険を訴えたりなどする者はいない。仮に、事実として狙われているのであれば、しかるべき当局に保護を求め、護衛され、少なくとも今よりは「安全な場所」に移っているだろう。たとえ保護されない場合でも、己の身の安全のために「ほかに移動しているはず」である。
「自宅に侵入された」というような状態で、その自宅に帰ったり、その事実をラジオ番組のスタジオなどに行き来して発言するような『ばか』は見たことがない。そんな気になれる状態ではないのが通常の人間の精神状態である。ましてや「元KGB職員」であれば、そのような『ばかげた行動』は絶対に行わないと言い切れる。また、共通の「コンサルタント業」ということからも『セキュリティー関係』の業務の可能性も高いと言える。その可能性から推測して、「元KGB職員」だった可能性も高くなる。
「自宅に侵入された」ということは、それ以前から『やろうと思えば、やれる状態である』ことを指し示している。この状態は、つまり『自宅への出入りそのもの』が最も危険な状態であることを証明していることになる。それが分からない『諜報部員』や『特殊部隊員』は、「退役・現役」に関係なく、この世には存在などしない。
それが分からない『ど素人』だとしても、上記したように「その気」にはなれないのが普通のオツムである。
もし、このまま『暗殺された』としても、どちら側の人間だったのかを明確にすることは非常に難しい。場合によっては、明確にできないまま、人々の記憶から消える可能性が高い。
これまでのことで「もう1つ」言えるのは、ロシアの諜報機関や特殊部隊は次元が低いということである。レベルが低過ぎる。このような「B級ライセンスの連中」が世界を股に掛けて「工作」を行っているのかと思うと『笑い話』にしかならない。通常であれば、とてもではないが『実戦には使えない連中』である。
残念ながら、元中佐は『何らかの方法でうまくダマされていたということは事実である』と思う。せんだって、メディアで放送されていた元中佐の父親の発言からも、そして妻の発言からも、『非常にまじめで心の優しい人物だった』ことがうかがえた。そういう遺族の姿を見ながら、何かできないか…その意志が脳裏を過っている。
いずれにしても、断片的な情報を待つしかないことに変わりはないのが現状である。

Status:2006-12-09〜作成

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