2.争族とは?
「争族」という単語について
「争う」という文字に親族の「族」と書いて、「そうぞく」と読む言葉については、耳にしたことがない方も多いことでしょう。この単語について、簡単に説明させていただきます。
その意味としては、遺産相続における親族間での争いのことをいいます。「相続」と音が同じなので、専門家の間等で、俗に使われている言葉 ですが、「相続における親族間の争い」という意味を示すわかりやすい言葉だと私は思います。
争族の原因
前ページで、遺産分割協議について説明させていただきましたが、争族になってしまうのは、基本的には、この遺産分割協議でもめるのです。
遺産分割協議は、当事者間で行う「協議」であって、全員の合意がなされて初めて有効なものとなります。当事者間での任意での話し合いですから、当然、各人の感情が入り乱れることになります。
例えば・・・・
相続人である長男と二男で話し合いはできそうだが、それぞれのお嫁さんが口を出してきてもめる。長男の嫁が、二男に対して、「家を継ぐのは長男なんだから、二男は遺産を放棄しなさい」等というケースは、ドラマなどでもみかけるところでしょう。
遺産分割協議でもめてしまうことについては、大まかにお分かりいただけたことと思います。
次ページ以降では、なぜ相続に際して親族間での争いに発展してしまうのか、争いを防ぐためにはどのようにすればよいのかについて、掘り下げた上で、順次説明させていただきます。
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「争族」対策のすゝめ 目次
1.相続の基本
2.「争族」とは?
3.数字から見る相続 遺産が少なければ揉めない?
4.なぜ「争族」になってしまうのか
5.相続の件数、遺言書の作成件数
6.遺言書の種類
7.遺言書 書くべき内容・書くべき場合
8.その他の遺言活用法
9.遺言書に加えて