花凪日誌

2005年11月4日

11月に入っても来花者が続く。この日もNPOについて研究しているという札幌学院大の大学院生や市内のグループホームの方が。訪問者は増えるばかりで、最近は特にすごい。

2005年11月7日

「こ花館」引き渡し〜正面からの「こ花館」。2号館のすぐ近く。北海道労働金庫で少人数下宿の花凪4号館「こ花館」開設のために購入した住宅の引き渡しを受ける。9月3日の購入契約から2カ月かかったが、冬本番を迎える前の11月中(20日)のオープンが可能となった。売り主は好意あふれる方で、住宅も大事にされてきた。「こ花館」は温かで落ち着きある雰囲気を生かし、家で暮らすことにこだわり、穏やかでかつ楽しい日々を利用者に提供していく。現在、2人の入居が決まっている。所在地は西区平和2条四丁目11−8。花凪2号館のすぐ近くで、札幌セミナー手前の横道に入って4軒目。歩いて1分もかからない。1階が10畳、6畳、4.5畳(台所)、そして2階が6畳3部屋の広さ。庭が手前と奧の2カ所あり、駐車スペースには車が2台とめられる。

2005年11月9日

花凪1号館時代に行っていた英会話教室が再開することになった。デニス・クイン英会話教室スタートした。デニス氏はオーストラリアの映像作家。来道して英会話を教えながら、映画を制作している。縁あって、花凪での教室が実現した。花凪家族はまた英語、国際交流を楽しんでいく。

2005年11月12日

知的障害者が集まるこの実寮は、ニワトリを放し飼いにして鶏卵の生産を行っている。福井の奧の盤渓に飼育場がある。この実寮の協力を得てその飼育場を見学し、今は珍しくなった放し飼いの光景、昔懐かしい光景を楽しんだ。この実寮が所有する山にも案内され、その活用策について乞われた。来年の花凪はこの山を生かすことにかかわっているかもしれない。

放し飼いだから元気。生む卵も。 花凪家族も元気。体も気持ちも。

2005年11月18日

NHKの保高隆之文化・福祉担当ディレクターから花凪取材の要請あり。教育テレビの番組「福祉ネットワーク」で花凪の取り組み、在り方を取り上げたいとのこと。近く打ち合わせに来札することになった。

2005年11月19日

楽しく暮らす毎日を、と乾杯。「自ビールプロジェクト」を始めてから2回目の自ビールの仕込みを行う。完成は1カ月後。12月22日の花凪クリスマス&忘年会用である。会場の道厚生年金会館に持ち込み、味わう。もちろん、参加者には自作のラベルを用意してもらい、マイ・ラベル自慢も楽しむ。

2005年11月20日

この週、入居者お2人を迎え入れ、「こ花館」の少人数下宿がスタートした。オープンの日とした20日 、スタートを記念し、新しい家族となった2人を歓迎するお祝い会を行った。ちょうど理事長の誕生日でもあり、3重のお祝い会となった。「こ花館」は「花凪2号館」と同様に"家"、入居者は"家族"であることを大前提としているが、その家族の雰囲気で飲み、食べ、笑い合うひとときをすごした。何日かをこの「こ花館」ですごしたが、自分の家のように本当に落ち着く。スタッフも同じくそうだと言う。たぶん、新しい花凪家族もそんなに時間を要せずに馴染んでくれるに違いない。2号館に遊びに行ったり、3号館のデイサービスに通い始めたり、働いたり、好きなことにしたり…と花凪流の日々に入ってくれるに違いない。これから冬に向かうけれども、「こ花館」はみんなでみんなが温かな場所に。

2005年11月22日

NHKの保高隆之文化・福祉担当ディレクターが来花し、テレビ放映の話まとまる。12月初めに事前取材を行い、中旬に撮影を入り、来年1月に「福祉ネットワーク」で放映(30分)となる。

2005年11月24日

完成。自信作に大満足の笑顔。小堀ひろみさんを講師にクリスマスリースづくり講習会開く。小堀さんとはステンドグラスの会社・ハルコーポレーションの山崎敬子さんを介してつながった。花凪家族にその山崎さんも参加し、みんな見事に完成させた。昨年はマカロニリースをつくった。今年は2種類が花凪のクリスマスを演出する。そのクリスマスを楽しむことでは、今年はこれまで2号館で行ってきたパーティーを北海道厚生年金会館(12月22日)で行うことにした。「花凪5周年を祝う会」を北海道厚生年金会館で開催したとき、花凪家族たちの反応が素晴らしく、もう一度おしゃれしての外出や会食の体験を−と決めた。会場は広いので、花凪家族の家族、花凪応援団にも参加してもらう予定だ。

労働安定センターのヘルパー実習生受け入れ。

2005年11月25日

労働安定センターのヘルパー実習生受け入れ。

2005年11月26日

理事長、十勝社会福祉士会公開セミナー「地域での暮らしをささえたい」(帯広)で講演す。セミナーはそれを実践している活動・事業に焦点を当て、支援の重要性を考えようというもの。デイサービス、訪問看護などの活動報告が行われ、まとめの講演として「なりたい自分になる−花凪の実践」を紹介した。

2005年11月28日

労働安定センターのヘルパー実習生受け入れ。

2005年11月29日

労働安定センターのヘルパー実習生受け入れ。

※11月が終わった。カレンダーは最後の1枚を残すのみで、1年はあとわずかであることを教える。1枚仕立てのカレンダーでは右下の隅まで月は進み、1年がそこまで過ぎたのだということを教える。振り返って悔いることのないように残る最後の1カ月も大事に、大事に。そして、大事な、大事な12月に。

2005年12月1日

理事長、福祉介護向上委員会(函館)の設立総会で講演す。福祉介護向上委員会は、誰もが安心して豊かに生活できる地域社会づくりへ福祉の知識・技術の向上を図るため、函館市を中心として発足した。その総会に先立つ基調講演で「これからの小規模・多機能型施設とは−実践から学ぶこと」について語った。

本物も負ける「まつけんサンバ」 大熱演だった「ネズミの嫁入り」

2005年12月2日

みゆき保育園(札幌市北区)の園児20人が訪問した。歌や踊り、劇を披露し、花凪家族を楽しませてくれた。踊りは「マツケンサンバ」、劇は「ネズミの嫁入り」…。子供はいるだけで楽しくさせるが、衣装を着て一生懸命歌ったり、踊ったりとなれば、もう。みんな、目の前の子供たちに顔をほころばせ続けた。みゆき保育園の訪問は子供たちにお年寄りと交流させたい、人が生きるということの尊さに触れさせたいとのことで。これからも花凪訪問が行われることになった。

NHKの保高隆之文化・福祉担当ディレクターが再び来花した。この日と3日の丸二日間、花凪ですごした。花凪とのコミュニケーションを深め、日常を把握し、事前取材を行い、撮影に入るためという。NHKは一部が起こした不祥事から批判を集めたが、現場の番組づくりはすごい。一生懸命な人たちは一生懸命だ。

本当のそば職人のような田中先生。 つくること、挑戦することは楽しい。 見事な出来上がり。味も最高だった。

2005年12月3日

歯科医田中慎一先生(田中歯科口腔外科)を講師にそば打ち講習会&試食会を行った。田中先生は、そば打ち研究会にも加わっている腕の持ち主。本格な出で立ちで、花凪家族・スタッフに本格的なそば打ちを伝授した。そば粉は新得産。そばは良いそば粉と手打ちに限るということだろうか。きれいなそばに仕上がらなくても、おいしいソバが出来上がった。この日はぜいたくで楽しい昼食となった。用意しなければならない人数は40人。田中先生は指導とそば打ちに大奮闘の一日となった。田中先生に感謝、感謝。

2005年12月8日

ビジネスプランナー研修の花凪視察。北海道総合研究調査会(HIT)の第2回ビジネスプランナー養成研修があり、福祉分野の講座を理事長が担当した。花凪を例に起業や事業運営に必要な条件、排除すべきなどを提示した。

2005年12月9日

ビジネスプランナー養成研修の受講者9人が訪問し、花凪を視察した。前日の講座とセットの視察。2号館、3号館、今回オープンした「こ花館」を見学し、花凪の実際に触れた。

2005年12月12日

何かを「する」「つくる」があって毎日が楽しい。季節とともにある日々が楽しい。クリスマスリースづくり講習に続き、お正月しめ縄リースづくり講習会開く。講師も同じ小堀ひろみさん。挑戦したしめ縄リースは"和"と"新"が調和し、"形"にとらわれたくない花凪にぴったり、"自由"でありたい花凪にぴったり。初めてながらみんなで面白がり合って、協力し合って花凪にふさわしいしめ縄リースを見事に完成させた。お正月はもうすぐ。2006年はもうすぐ。お正月を迎えたら、良き2006年のためにしめ縄リースを並べ飾る。

2005年12月14日

フルート(高野雅則)・ピアノ(武田幸男)コンサート&今日だけ酒場を開く。高野、武田コンビのコンサートは2回目。2人の呼吸があってきていて、演奏への拍手は大きくなった。最近、花凪は「ピアノマン武田プロジェクト」をスタートさせた。花凪のピアノマンの彼の演奏にカンパをいただき、電子ピアノを購入し、出張コンサート活動をしてもらおうというもの。このプロジェクトも演奏に影響しているようだ。

しめ縄づくりの細かなところは共同作業で。 完成のしめ縄に「どうステキでしょう」。 NHKの取材カメラ、5日間入る。

2005年12月16日

NHK教育テレビ「福祉ネットワーク」の取材・収録がこの日で終わる。 撮影は12日から5日間に及んだ。保高隆之ディレクターとカメラマン、音声担当者の3人はすっかり花凪になじみ、お互いに名残惜しくサヨナラした。花凪のことがどんなふうにまとめられ、どう伝えられるのか。来年1月の放映が楽しみ。

2005年12月22日

花凪クリスマス&忘年会を行う。「花凪設立5周年を祝う会」(10月1日)を道厚生年金会館で行ったとき、花凪家族がしっかり楽しんでくれた。きちんと場に応じていた。それならばと、またみんな着飾って道厚生年金会館で行った。高野雅則フルートミニコンサート、あみゅぜコンサート、自ビール・マイラベル自慢大会、花凪劇団・本間賢一座長お披露目公演(「大きなカブ・花凪バージョン」)、花凪重大ニュース発表、東サンタからのクリスマスプレゼント…。料理にアルコールに盛りだくさんのメニューを用意してクリスマス&忘年会は2時間半に及んだが、やはり花凪家族のパワーは十分で、それらを全部楽しんでくれた。スタッフ、花凪応援団一同も楽しい1年の締めくりを得て、新しい年2006年へ鋭気を養った。

クリスマス&忘年会。ちびっ子が開会宣言。 同。花凪家族代表が乾杯の音頭。 同。東サンタが参加者全員にプレゼント。

2005年12月23日

22日の花凪クリスマス&忘年会に「自ビール」を広める坂本譲さんも参加。二次会も一緒に楽しんだが、この日、ラジオ番組「坂本譲のビールDEジョ ー」(坂本さんがパーソナリティ、ラジオ・カロス、毎週金曜日午後4:15〜5:00)で坂本さんがクリスマス&忘年会のことと花凪の活動のことを紹介してくれた。

2005年12月31日

あれこれいろいろと盛りだくさんだった花凪の2005年も最後の日を迎え、花凪家族とスタッフとで大晦日パーティーを行った。2005年の収穫の一つだった自ビールで乾杯し、後は好みのお酒にすき焼き、生寿司、カニ、オードブルと飲んで食べ、にぎやかに"行く年"を送った。そして年越しそばも平らげ、"来る年"を迎えた。昨年の大晦日パーティーでもしっかりと飲み食べし、スタッフを驚かせた花凪家族だったが、今年も見事なパワーを見せてくれた。2006年にも願うは、何はともあれ、みんなの"元気"。

年が変わるまで飲んで食べての大晦日。 楽しかった1年に感謝し、何度も乾杯。 盛り上がって歌が出れば、踊りも。

※時がたつのは速いもので、1年とは短いもので、2005年も幕を閉じた。良かった1年、満足できる1年だったにせよ、「良かった、良かった」で終わることなく、満足することなく、2006年へ。その2006年には何が待っているか、2006年では何ができるのか。始まりは可能性を連れてくる。新しい1年もまた可能性を楽しんでいきたい。

*****2005年花凪10大ニュース*****

(1)三浦さん、花凪で永遠の眠りにつく。尊厳ある生と死。(2)花凪の新しい展開、小規模下宿の「こ花館」オープン。(3)花凪設立5周年を迎える。道厚生年金会館で節目を祝う。(4)水間さん、奇跡の大復活。絶"口"調で花凪盛り上げる。(5)第2回花凪夏祭り、大成功。(6)理事長、入院。そして無事退院。(7)NHK教育テレビ「福祉ネットワーク」で花凪放映へ。長期取材入る。(8)「自ビール」づくりプロジェクトスタート。(9)3号館のバーベキューコーナー、手づくりで完成。(10)ごみ減量作戦に取り組む。

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