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2024年12月

皆さんはクラスメイトを呼ぶときに何という呼称を付けているのでしょう?
「さん」「君」あるいは呼び捨てでしょうか?

新入社員研修で、ある女性が男性に対して呼び捨てで苗字を呼んでいる光景に出合いました。呼び捨てですから、例えば佐藤さんならば佐藤、田中さんならば田中、驚きました。おそらく大学時代にもそのように呼んでいたので、そのまま会社でも同期だからと呼び捨てにしたのでしょう。

今企業では「さん」で呼ぶことが多くなってきました。上司も部下も関係なく「さん」で呼び合うことで、組織をピラミッド型ではなくフラットに、あるいは逆ピラミッドにすることで活性化させて、様々な発想を出すことでコミュニケーションを良くして、企業としての発展を続けていこうという表れでしょう。

「さん付け」を推奨する話は、文化庁の国語審議会で1952年に「さん付け」を標準の形とするとしていますから、古い話です。しかし私が子供のころは男子は「君」女子は「さん」で先生も生徒間も使っていましたので、現在同期会を開いても当時の呼称をそのまま使い「君」「さん」で呼び合っていますし、中には「ちゃん」付けで呼んだりしていますので、文化庁の働き掛けはなかったのと同然でした。

さて企業ですが、「君、さん逆転問題」というものがありました。昨日まで部下だった人がある日上司になった場合、役職名があればその役職名で呼ぶわけですが、部長や課長などの役職がつかない上司の場合、突然「田中君」が「田中さん」の変わるというものです。また、年上の部下をどう呼んだらいいかわからないという意見も有ったようです。

そこで常日頃から「さん」ならば問題が無いということです。また、ジェンダーの問題が言われるようになった今、「さん」ならばほぼ全員に対して不都合が無いということのようです。

私は様々な企業で仕事をしていますので、社長や部長に対して「さん」はなかなか使えません。ただ最近は外資系企業での仕事が多く、名刺交換をしますと「Department Manager」「Technical Director」など多彩ですから、とても覚えられませんので、「さん」で済ませてしまっているということも多くあります。

「さん付け」は便利ですが相手との関係性を考えると、すべてがそれで良いともいえないでしょう。
日本語の難しさを改めて考えています。


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